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花と果実のある暮らしinCO

Vol.20 チェンマイの歯医者さん

Vol.20  チェンマイの歯医者さん
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【最近の私】 焼畑による煙害がものすごく、視界が悪いために飛行機がチェンマイ空港に着陸できなかったほど。欧米人など外国人のなかには、チェンマイから一時的に脱出する人も!あまりのひどさに目がしばしば、気分が悪くなる人も続出。ようやく昨夜、ヘリコプターによる噴水作業がありました。早く雨が降ってほしい!
 

チェンマイに住むおばさまが、こちらで治療した歯が痛むので、他の歯科医からセカンドオピニオンをもらいたいと相談を受けました。そこで、私もチェンマイの歯医者さん巡りに同行することに。
 

■チェンマイの歯医者さんとは
 
チェンマイには歯医者さんが意外にたくさんあり、どこを選べばいいのか迷ってしまうほどです。大きな病院、西洋式の小綺麗な最新機械が取り入れられている専門医院、昔ながらの地元歯医者さん、審美歯科まで様々な種類がそろっています。
 

今回訪れたのは町の歯医者さんでしたが、「私は歯槽膿漏など歯ぐき治療が専門ですので、あなたの治療は次回から別の先生です」と、自分の専門をしっかり説明してくださいました。治療内容によっては別の専門医を手配してくれたり、その場からネットでレントゲン写真を送り、意見を仰いだりするシステムを持っています。
 

前回のコラムにも記したように、タイ人はどんどん新しいシステムを取り入れているように感じます。50代のアメリカ人女性の知人は、「アメリカより治療費が安いし、タイ人は手先が器用だからって友人に勧められて、歯医者のためにここに来たのよ」と言っていました。歯の治療のためにわざわざやって来るなんて、それほどコストパフォーマンスがいいのでしょう?!
 

チェンマイの歯医者さん。街並みに馴染んでます。

チェンマイの歯医者さん。街並みに馴染んでます。


 

ポップで親しみやすいデザインの看板。

ポップで親しみやすいデザインの看板。


 

■矯正器具はファッション!こんなとこでも見栄っ張り?!
 

今から約10年前、バンコクで仕事をしていた時にスタッフの女子数名がピンクやブルーといったカラフルな矯正器具をつけていました。随分、若い子も歯にお金をかけてるんだなぁと思ったものです。
 

しかし、後でわかったのですが、実はそれ、本物の矯正器具ではなく、ファッション・アイテムの1つとして売られているフェイクだったのです!!
 

日本で暮らしていた頃を振り返れば、歯の矯正は、年頃女子にはかなり抵抗があるものでしたが、タイでは正反対です。矯正をしていることで「ハイソ(ハイソサイエティ)女子」として見られ、ファッションとしてもグレードアップするそう。
国が違えば価値観もここまで違うんだなぁと驚いたものでした。
 

フェイクの矯正アイテム。

フェイクの矯正アイテム。


 

■未だに残る、紐で歯を抜くハードコアな人
 

タイで歯科治療の技術が進む一方、先日会ったパートナーの知人からはこんな話を聞きました。「歯が痛くて、自分で虫歯を抜いたんだ」。よくよく聞いてみると、鉄格子にくくりつけた紐の先に歯を結んで、「イチ、ニノ、サン!」で思いっきり引っ張って抜いたというのです! もうびっくり仰天!
 

「痛くないの? 怖くなかったの?」と、矢継ぎ早に質問してしまいました。
「それより毎日この痛みが続くほうが僕は嫌だからね」。
 

歯医者が嫌なのか、それとも経済的理由でしょうがなくそうしたのか…。ともかく自ら己の歯を抜く勇気に、思わず「すごい.!」を連発してしまいました。
 

■チェンマイの歯医者さんの行方?!
近所の村のご老人達を見ていると、紐で自分の歯を抜いた彼同様、歯医者にはあまりお世話になっていないように見えます。その一方で、学校の前で子どもたちがスナック菓子や炭酸飲料を買っている風景を見ていると、この先、子どもたちの虫歯の数はグンと増え、歯科治療の需要もグンとアップするんだろうなぁとも感じます。同時に、今回経験した「歯医者さんのはしご」を通して、チェンマイっ子の歯の審美化に対する貪欲パワーを垣間見たのでした。
 

良いか悪いかは別として、これからチェンマイの歯科医市場は大いに拡大、盛り上がりそうな予感です!
 

p.s.どこの国であれ、くれぐれも質の悪い歯医者さんには気をつけましょう。
 

フルーツいっぱいのシーズンがやって来た!

フルーツいっぱいのシーズンがやって来た!


 

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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。
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花と果実のある暮らし in Chiang Mai
チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美

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