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どんなところにも悪党はいる ジェームズ・フランコin『バトルフロント』

どんなところにも悪党はいる ジェームズ・フランコin『バトルフロント』
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4月は入学や就職など、新しい場所での出会いがあり、新しい暮らしが始まる時期である。新しい暮らしを描いた映画には、両親の別居で母親と2人暮らしを始める少女を主人公にした邦画『お引越し』がある。そういえばアメリカ映画『コマンドー』だって、アーノルド・シュワルツェネッガー演じる元特殊部隊の隊長が引退して、娘と田舎で静かに暮らしていた。しかし、新天地が必ずしも幸せとは限らない。今回は映画『バトルフロント』でジェームズ・フランコが演じた悪党を紹介したい。
 

インターポールの麻薬捜査官フィル(ジェイソン・ステイサム)は、ギャングに潜入捜査をする危険な任務についていたが、ある事件をきっかけに仕事を辞め、娘のマディと2人で、亡き妻の故郷で新しい暮らしを始める。ある日、学校の運動場で、男子生徒にからかわれたマディはパンチと蹴りでその男子をやっつけてしまう。その後、男子の両親が学校に怒鳴り込み(特に母親キャシーは薬物中毒のモンスター・ママ)、フィルに謝罪を要求。だがフィルは「悪いのはそっちだろ」と突っぱね、殴りかかってきた父親を投げ飛ばしてしまう。怒りが収まらないキャシーは、兄のゲイター(ジェームズ・フランコ)に仇を取ってくれと頼むのだった…。
 

本作でジェームズ・フランコが演じるゲイターは、表向きは船の修理工場を経営しているが、実は麻薬密売人。ジェームズはこれまでも『スモーキング・ハイ』でマリファナ中毒の男、『スプリング・ブレイカーズ』でドラッグ・ディーラーを演じている。この映画でも、ゲイターは初めて登場するシーンから強烈だ。ゲイターは高校生たちが麻薬を作っている現場にバットを持って乱入し、自分の縄張りで二度と麻薬を作るなと恐喝する。高校生相手でも容赦しない恐ろしい男である。妹に「息子の仇を取って」と言われて、当初ゲイターは「子どものケンカだろ」と乗り気ではないが、フィルがどんな男なのか調べるために、フィルの家に忍び込む。そこでゲイターは、フィルがかつて麻薬捜査官だった資料を見つけ、持ち去ってしまう。
 

ゲイターは、フィルが潜入捜査で逮捕した麻薬組織のボスに、フィルの情報を流す。そうすれば組織がフィルに復讐するので、自分が手を下さなくてもいい。悪党だが、狡猾で頭の回転が早い男なのだ。さらにフィルや麻薬組織の人間とは直接会おうとしない。自分が彼らと会っているところを、他の人に見られたくないからだ。さらにゲイターは、自分の妹キャシーにドラッグを渡しているので、妹が薬物中毒になってしまっている。ゲイターは妹の頼みを聞いてやるが、その妹がドラッグに溺れるままにしているとは、屈折しているというか、変わったキャラクターである。
 

本作の脚本を書いたのはシルヴェスター・スタローン。元々は彼が主人公を演じる予定だったが、ジェイソンが出演したいと願い出たという。その思いを叶えたジェイソンが演じる正義感の強い主人公フィルと、ジェームズが演じる悪賢いゲイターが対決する『バトルフロント』はおすすめのアクション映画です。
 

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