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[JVTA発] 今週の1本☆inBLG

今週の1本 夢 VS 映画 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』

今週の1本 夢 VS 映画 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
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7月のテーマ:意外
 

今朝、こんな夢を見た。ある日家族で水族館に遊びに行った。すると巨大なウツボが水槽から出てきて母のハンドバックを奪い去り水槽へ戻っていく。びしょ濡れになったハンドバッグを前にして私が係員に激怒するという内容だ。もう少し詳しく言うと、私はびしょ濡れになったハンドバックを手に、金髪と赤髪のお笑いコンビ風の係員に文句を言ったが、全く取り合ってもらえず、「あなた方の上司と話すからもういい!」と私はひどく憤慨していた。この夢自体は大した内容ではない。しかし、目覚めた瞬間、まるで映画を観たときのような感覚になった。ワンシーンごとの映像がとても鮮明に脳裏に焼きついていたからだ。その時ふとこの間劇場で観た『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のことを思い出した。そのくらい、私にとってはインパクトのある夢だったのだ。
 

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、マーベル映画の人気ヒーロー、キャプテン・アメリカとアイアンマンが対立し、ヒーローたちがそれぞれの側に立って戦うという物語だが、これが想像以上に面白かった。ヒーローたちのアクションシーンはもちろん、ストーリー展開やそのスピード感、ヒーローたちの描き方など、作品全体の調和が取れていた。特に、驚いたのは映像の美しさだ。色彩やカメラアングル、カット割りなどのバランスが良く、激しいアクションシーンが続いても“目を回す”ことなく楽しめた。さらに、テーマがいい。超人的パワーを持っていることで世間から疎み妬まれてしまうヒーローたちが、いかに社会に溶け込み、それぞれの役割を果たしつつ一般人と共存していくか。これはアメリカの人種差別やテロ事件といった社会問題を揶揄しているようにも思え、ただのアメコミを題材にしたアクション映画ではないと感じさせられた。
 

現実を思い起こさせる映画とリアリティのある夢は、意外にも同じくらい強いインパクトを私の中に残し、脳裏に焼きつけるものだということを今回初めて知った。感情に訴える内容であればあるほど多くの人の心と記憶に残り、その後の人生に少なからず影響を及ぼしていくということだろう。
 

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
監督: アンソニー・ルッソ 、ジョー・ルッソ
出演:クリス・エヴァンス、ロバート・ダウニー・Jr、スカーレット・ヨハンソン
製作国:アメリカ
製作年:2016年
 

Written by 平石 真紀
 

[JVTA発] 今週の1本☆ 7月のテーマ:意外
当校のスタッフが、月替わりのテーマに合わせて選んだ映画やテレビ番組について思いのままに綴るリレー・コラム。最新作から歴史的名作、そしてマニアックなあの作品まで、映像作品ファンの心をやさしく刺激する評論や感想です。次に観る「1本」を探すヒントにどうぞ。

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