12月のテーマ：華
 

きらびやかな舞台に、セクシーな衣装とダンサーたち。そんな世界を描いたのが映画『バーレスク』だ。この作品を観たきっかけは主演を務める歌手のクリスティーナ・アギレラだった。彼女のパワフルな歌声が大好きで、ぜひスクリーンで堪能しようと「爆音上映」と銘打った上映会に足を運んだ。
 

主人公は歌手を夢見る少女アリ。田舎からロサンゼルスへ出てきた彼女は偶然見つけたバーレスク・クラブでウェイトレスとして働き始める。ある日、妊娠したバックダンサーの代役として舞台に上がるチャンスをつかんだアリは、類まれな歌の才能を開花させ、一躍クラブの人気スターに成長していく。だが、バーレスク・クラブは多額の借金を抱えていて、閉店の危機を迎えていた…。
 

正直言って、物語はよくあるサクセス・ストーリーだ。けれど、田舎娘が美しく成長していく時のワクワク感、豪華な舞台とセクシーすぎる美女ダンサーたちのキラキラ感、そしてアギレラとオーナー役のシェールの迫力ある歌声にすっかり魅了されてしまった。観終わった時にはバーレスクダンスを習える教室を友人と検索してしまったほどだ（すぐに現実に戻り、ダンスレッスンは実現しなかったが・笑）。
 

きっと私には一生縁がないけれど、ちょっと覗いてみたい秘密の世界。そんな非日常を手軽に味わえるのが映画の醍醐味だと思う。慌ただしい年の瀬だけれど、素敵な音楽とダンスにひと息ついてしばし夢の世界に浸るのもいいかもしれない。
 

『バーレスク』
監督：スティーヴン・アンティン
出演：クリスティーナ・アギレラ、シェールほか
製作年：2010年
製作国：アメリカ
 

Written by　満仲由加
 

[JVTA発] 今週の１本☆　12月のテーマ：華
当校のスタッフが、月替わりのテーマに合わせて選んだ映画やテレビ番組について思いのままに綴るリレー・コラム。最新作から歴史的名作、そしてマニアックなあの作品まで、映像作品ファンの心をやさしく刺激する評論や感想です。次に観る「１本」を探すヒントにどうぞ。