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人気SF映画シリーズの悪役、ダース・ベイダーin『スター・ウォーズ』

人気SF映画シリーズの悪役、ダース・ベイダーin『スター・ウォーズ』
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【最近の私】今回のコラムを書く間、『スター・ウォーズ』新作の予告編を繰り返し観ていました。ハン・ソロやチューバッカ、C-3POが登場すると感動します。早く観たい!
 

いよいよ18日から公開される『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。このSF映画シリーズには数多くの魅力的なキャラクターが登場しているが、今回は悪役として強い印象を残したダース・ベイダーを紹介したい。
 

まずは『スター・ウォーズ』をあまり知らない人のために簡単に説明しておこう。本シリーズは現在までのところ6作品で構成されており、1977年~1983年に製作されたのがエピソード4~6。その後、1999~2005年にエピソード1~3が製作されている。悪役として知られるベイダーだが、エピソード1~3では、かつては正義のジェダイ騎士だったこととが明かされ、彼が暗黒面(ダークサイド)に堕ちて銀河を支配しようとする銀河帝国軍に属するようになるまでが描かれている。一方、エピソード4~6の主人公はルーク・スカイウォーカー。幼い頃に父親をダース・ベイダーに殺され(たと聞かされ)、今は反乱軍の一員となっている。エピソード4~6は、帝国軍と反乱軍の戦いを軸にして、ルークとダース・ベイダーの関係を描くシリーズとなっている。今回はエピソード4~6でのダース・ベイダーについて語りたい。
 

エピソード4の『スター・ウォーズ』は、「遠い昔、はるかかなたの銀河系で…」のテロップから始まる。さまざまな異星人が共存する世界で、銀河帝国軍と反乱軍の戦いが起こっていた。この映画の冒頭で登場するのが、帝国軍の実力者ダース・ベイダーだ。ヘルメットからマスク、マントまで全身黒ずくめ。そして「ブシュー、ブシュー」とシュノーケルのような音をさせながら話すのが大きな特徴だ。自分が初めて劇場で本作を観た時は驚いた。それまで、こんな音を出すキャラクターは見たことはなかったからだ。ベイダーのヘルメットとマスクは、日本の戦国武将の鎧兜をイメージしたといわれている。シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスは黒澤明監督のファンだったので、時代劇からヒントを得たのかもしれない。“ジェダイ”も日本語の“時代劇”から取られている。
 

エピソード5となる『帝国の逆襲』では、前作で勝利を収めた反乱軍が、帝国軍の逆襲に遭う。ルーク・スカイウォーカーはジェダイ騎士として訓練を積み、終盤ではダース・ベイダーと対決する。2人はレーザー剣“ライトセーバー”で戦うが、ベイダーの力がルークより勝っていた。ルークは、ベイダーに右手を切り落とされ、「お前も暗黒面に来い」と誘われる。「いやだ、お前は僕の父を殺した」と答えるルークに、ベイダーは「違う。私がお前の父親だ」と衝撃の告白をするのだ。それを聞いたルークは「No!(嘘だ!)」と叫ぶ。公開時にこのセリフを聞いた時、自分もルークのように「嘘だ!」と心の中で叫んだ。ちなみに、ルーカスは“ダーク・ファーザー”と“デス・ウォーター”を合わせてダース・ベイダーという名前を考えたといわれている。本作『帝国の逆襲』で旧シリーズ最大の展開を迎えるが物語は完結せずに終わり、ファンは続編の『ジェダイの帰還』まで3年近く待たされることになる。
 

エピソード6の『ジェダイの帰還』でも、最後はルークとベイダーがライトセーバーで再び戦うのだが、前作とは逆に今度はルークがベイダーの右腕を切り落とす。ルークがジェダイ騎士として力を強めてきただけではなく、実はベイダーにも変化が起きていた。悪に染まったベイダーにもまだ良心が残っており、ルークに自分が父親であると告白した後、父性が蘇ってきたのだ。ベイダーは最後にマスクを取って、自分の目で息子を見つめながら息を引き取る。タイトルの『ジェダイの帰還』は“ベイダーがジェダイ騎士に戻る”という意味と考えられる。そうすると『スター・ウォーズ』はベイダーが主人公で、暗黒面に染まった彼が、最後に正義の騎士に戻っていくシリーズとして観ることもできるだろう。
 

新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は本日公開。今回はどんな悪役が登場するのか、映画館で確かめてきます!
 

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Written by 鈴木 純一(すずき・じゅんいち)
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ!

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