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盗んだ車の持ち主は凄腕の殺し屋だった! ミカエル・ニクヴィストin『ジョン・ウィック』

盗んだ車の持ち主は凄腕の殺し屋だった! ミカエル・ニクヴィストin『ジョン・ウィック』
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【最近の私】今回紹介した作品の続編『ジョン・ウィック:チャプター2』もおすすめです。現在製作中の3作目には真田広之が出演とのウワサも…。こちらも楽しみです。

 

「普通の人に見える主人公が、実はすごく強い人だった」という設定が自分の好みだ。例えば『96時間』のリーアム・ニーソン、『イコライザー』のデンゼル・ワシントンなどがある。一般人と思っていたら無敵な主人公→苦戦する悪党という展開は、観ていてスカッとするんですよ。そんな作品群の中から、今回はキアヌ・リーヴス主演の『ジョン・ウィック』でミカエル・ニクヴィストが扮した悪役を紹介したい。

 
ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、亡き愛妻から贈られた犬と平和に暮らしている。彼の乗る愛車は69年式マスタング。ある日、ジョンの車に目を付けたロシア系の若者ヨセフが、ジョンに車を売れと迫る。断られたヨセフは夜中にジョンの家に忍び込み、ジョンの愛犬を殺してマスタングを盗んでしまう。ヨセフはロシアン・マフィアのボス、ヴィゴの息子で、欲しいと思ったものは奪ってでも手に入れようとするドラ息子だった。妻からプレゼントされた犬、そして愛車を失ったジョンは、復讐のために自宅の地下室に封印していた銃を手に取る…。

 
ヨセフはジョンを一般人だと見くびっていた。しかし実は、ジョンは伝説的な殺し屋で、かつてヴィゴのために働いたことがある。ヴィゴはジョンの殺し屋としての実力をよく知っており、息子が、よりによってジョンの車を盗んでしまったことに驚く。とりあえずヴィゴはジョンに電話をして「息子を許してくれ」と言うがジョンは“ガチャ切り”。次に手下をジョンの自宅に送り込むが、あっさり皆殺しにされる。さらにジョンはヴィゴが財産を隠している教会に行き、紙幣を燃やしてしまう。盗まずに燃やしてしまうところに、ジョンの怒りのほどがうかがえます。困ったヴィゴは、ジョンに200万ドルの懸賞金をかけ、殺し屋たちにジョン殺害を命じる。

 
ヴィゴを演じるミカエル・ニクヴィストはスウェーデン出身の俳優。ベストセラーを映画化した『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』で海外にも注目され、以降はハリウッド映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』などにも出演している。『ミレニアム』でミカエルはジャーナリスト役だったが、今作ではひげを蓄え、威厳のあるロシアン・マフィアのボスを演じている。

 
今回の悪役であるヴィゴは、自分が原因ではなく、息子のせいで大変な事態に巻き込まれたという、どちらかというと運の悪い役どころである。映画を観ていると、これまで息子が起こしたトラブルの後始末を色々としてきたんだろうな~と思わせます。ヴィゴはジョンを敵に回してしまった息子に怒りを覚えるが、同時に息子の命を守ろうとする父親でもある。そんな二面性を持つキャラクターをミカエルは魅力的に演じている。この戦いの結末がどうなるかは、ぜひ本編を観てほしい。

 
ミカエルは2017年に56歳の若さで死去しており、彼の姿をもうスクリーンで観ることができないのが残念です。

 
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Written by 鈴木 純一(すずき・じゅんいち)
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ!

 

 
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