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修了生が英語字幕を担当 映画『躍る旅人−能楽師・津村禮次郎の肖像』が関西で劇場公開

修了生が英語字幕を担当 映画『躍る旅人−能楽師・津村禮次郎の肖像』が関西で劇場公開
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ドキュメンタリー映画『躍る旅人−能楽師・津村禮次郎の肖像』(三宅流監督)が12月3日(土)から京都シネマにて公開されます。この作品の制作助手と英語字幕をJVTA修了生の細谷由依子さんが担当しました。
 

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津村禮次郎さんは、国指定重要無形文化財(能楽総合)保持者でありながら、40歳をすぎてパントマイム、バレエ、フラメンコなどさまざまなジャンルの若手アーティストとのコラボレーションをスタート。モスクワやハンガリーなど世界各地で能の公演やワークショップを行うなど、70歳を超えた今も精力的に活動しています。そんな津村さんの活躍を追ったこの作品は、2015年夏に東京での劇場公開後、名古屋、仙台、新潟と地道に上映活動を続け、現在は大阪(上映終了)、京都(12月3日~)、神戸(1月7日~)など関西を巡回中です。細谷さんによると、インディペンデントな作品だけに、三宅監督が毎回丁寧に準備をして、上映だけでなく、プレイベントなども企画し、より多くの観客に届ける努力を続けているそう。細谷さんに上映開始後の反響や海外でのPR活動、今後の展開などについて聞きました。
 

●英語字幕や英語のプレスキットの反響はいかがですか?
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細谷さん 2015年6月27日の東京公開を経て、その後海外のマーケットに参加したりしながら、機会があれば必ず、英語字幕版や英語のプレスキットを海外のディストリビューター(配給会社)、プロデューサーなど、映画業界の方々にお渡ししてきました。なかなかすぐに上映に結びつかないものの、2017年の1月より、ある航空会社の機内上映のラインアップに加えていただく事になりました。これは今年3月に香港のフィルムマーケットに参加した時に出会ったディストリビューターのお力添えがあってのことです。英語字幕版やプレスキット、また、プレビュー用のVimeoアカウントなどを用意してあるからこそ、こうしたお話にも、迅速に対応できるものと思っています。
 

●日本の伝統芸能にまつわる作品ですし、海外の方の関心も高いでしょうね。
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細谷さん そうですね。海外の方は基本的に興味をお持ちになります。ただ、今回の映画は、“伝統芸能を紹介するドキュメンタリー映画”という側面よりも、能楽界の重鎮でありながら、ジャンルを超えたコラボレーションを続ける津村禮次郎さんという「人」に密着した作品です。長年の間に培われた「能」の確固たる様式に基づく身体、そこに、しなやかに新しい要素を取り入れていく、その「有り様」、「生き方」を捉えた映画です。それを英語のプレスキットや、口頭で、海外の方にそれをいかに伝えることができるかが、非常に難しい点です。

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「日本の伝統芸能の能を扱った映画です」と言ってしまえば簡単ですし、伝わりやすいですが、それだけではない、一つの生き方、もっと言えば、その普遍的な津村さんのスピリットを描いた映画なのです。字幕だけでなく、制作にも関わる者としては、マーケットのパーティやミーティングといった機会において、短い時間でいかにそれを効果的に伝えるかが、今後の大きな課題ですね。そのようなわけで、現在私は、グローバル・パブリシスト講座(※)に通い、海外を視野に入れたPRを学んでいます。PRにフォーカスした実践的な内容でとても参考になります。
 

※グローバル・パブリシスト養成講座(GCAI)
http://gcai.jp/step/global-publicist
 

●観客の皆さんの反応を教えてください。

※大阪上映後のトークイベントより

※大阪上映後のトークイベントより

細谷さん この映画を観た人はみんな「津村禮次郎さんに魅了された!」と言います。上映会場では、伝統芸能やコンテンポラリーダンスに興味のある方だけでなく、一般の方でも、ご鑑賞後に目を輝かせて嬉しそうに感想を語ってくださる方が多いのが印象的ですね。何度も観てくださったり、遠方からわざわざ観にきてくださる方もいらっしゃいます。

※大阪上映のサイン会にて

※大阪上映のサイン会にて

監督は極力、上映期間中、会場に足を運んで観客の方々と交流をするようにしているので、私もお手伝いに行った時は、こうした交流に触れることができ、とても励みになります。集客数などを見ても、地道な活動が確実に実を結んでいるのではないかと思っています。上映後のトークショーや津村さんご自身によるダンスのワークショップなども企画していますので、皆さんもお近くの会場で上映の際はぜひご覧になってください!
 

★三宅流監督からもJVTAにコメントを頂きました!
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『躍る旅人−能楽師・津村禮次郎の肖像』の初公開から1年半ほどたちました。東京や地方での公開も一つひとつ起点を作りながら上映活動を続けていくことは大変ですが、手応えを感じています。英語字幕版の作成は映画製作当初から考えていました。映画祭のエントリーやマーケットでのプレゼンテーション、海外の重要な人物にもすぐに手渡すことができ、最大限の可能性を活かすことができます。多くの人々に作品を観ていただくためにも、映画製作に英語字幕の作成は今後も欠かせないと思います。
 

★三宅流監督と細谷由依子さんに作品の見どころと英語字幕について聞いた過去のインタビューも併せてご覧ください。
https://www.jvta.net/?p=7776
 
 

『躍る旅人−能楽師・津村禮次郎の肖像』公式サイト
http://www.odorutabibito.com/
 

【映画『躍る旅人−能楽師・津村禮次郎の肖像』 今後の上映情報】

◎京都シネマ
http://www.odorutabibito.com/

12/3(土)〜12/9(金) 10:00より
12/10(土)〜12/16 (金)16:10より

上映後トークゲスト
12/3(土)日置あつし(舞踊家)×津村禮次郎×三宅流
12/4(日)田中利典(修験僧・金峯山寺長臈)×津村禮次郎×三宅流
12/9(金)片山伸吾(能楽師)×三宅流
12/10(土)茂山あきら(狂言師)×三宅流
12/11(日)ハイディー S. ダーニング(舞踊家)×三宅流
 

◎神戸アートビレッジセンター
http://kavc.or.jp
2017年1月7日(金)〜13日(土)※火曜日休館

連日12:20より

上映後トークゲスト
1/7(土)大谷燠(DANCE BOX エグゼクティブ・ディレクター)×津村禮次郎×三宅流
1/8(日)島崎徹(振付家)×津村禮次郎×三宅流
 

■関連イベント
『越境する身体in神戸』津村禮次郎×岡登志子 合同ワークショップ
能とコンテンポラリーダンスの身体を体験するワークショップ
1/8(日)15:00~17:00 料金:3000円(映画『躍る旅人』観賞券付き)
会場:神戸アートビレッジセンター1Fギャラリー
予約・問い合わせ:
神戸アートビレッジセンター 078-512-5500(担当:竹下)
【Web予約】 http://kavc.or.jp/play/index.html

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