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幸運を呼ぶトッケー?!エギゾチックでカワイイ動物

幸運を呼ぶトッケー?!エギゾチックでカワイイ動物
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我が家には、元野良犬のダムちゃん、そして近所の犬ですが、ほぼうちに居候しているソンちゃん(ダムの親友)が一緒に暮らしていますが、実はもう一匹、うちのストックルームにはトッケー(オオヤモリ)が住んでいます。

 
トッケー
▲ 日本ではお目にかかることのないサイズです

 
⚫️ トッケーは悪役動物!?

 
トッケーとは、東南アジアに生息するオオヤモリの一種で、20~30センチのとても大きな爬虫類です。鳴き声は愛嬌があり、「トッケー!」というはっきりした声で鳴きます。その特徴ある鳴き声に由来し、名前がトッケーになったといわれています。ちなみに、マジックテープのことをタイ語では「ティントッケー(トッケーの足)」といいますが、トッケーの両手足のベタベタくっつく吸盤に由来しているのでしょう。

 
さて、そんなトッケーのことを、縫製のおばさんデーンさんや子ども達はもちろん、私のパートナーのナリンも大嫌い。どうやら、それには、タイの習慣やカルチャーが関係しているようです。

 
ナリンのお母さんは、子供達が大きな口を開けて泣いていると、「トッケーが口から入って肝臓を食べられちゃうよ!」と言って泣き止ませていたそうです。

 
また、スパイダーマンは蜘蛛のヒーローですが、それとは真逆に、タイの映画でのトッケーはもっぱら悪役。トッケーの霊が取り憑くという映画がヒットすることで、現実のトッケーはさらに悪物にされてしまうわけです。こうした理由から、タイ人はあまりトッケーにいい印象をもっていないのです。

 
⚫️ 7回連続聞けたらラッキー!?

 
しかし、もともと爬虫類嫌いの人は除いて、そんなタイの文化を知らぬ外国人にとって、トッケーは見方によっては愛嬌があるエギゾチックな動物。私も最初はドキッとしたものの、ひっそりいてくれたら、面白い生き物だと感じています。

 
我が家のトッケーも、恥ずかしがり屋の性質のせいで、実はまだ一回も姿を見せてはくれません。でも鳴き声だけはいつも家中に響き渡ります。この辺りには、「トッケーの鳴き声が7回以上聞けたらラッキー」という言い伝えがあります。なので、私もどこからともなく鳴き声が聞こえた時に、それを数える癖がつきました。

 
夕方から夜に鳴くことが多く、「トッケー」と聴こえると、すぐさま指を折って数えますが、だいたい3回から6回目で「ググググゥ〜〜〜」と力尽きたような鳴き声で終わってしまうのです。タイに住み始めて8年目になりますが、7回以上鳴いたのを聞いたことがありませんでした。さすが言い伝えにまでなっているように、7回という数にはなかなかクリアできない一線があるようです。

 
そんなある朝。何気無くコーヒーを片手に庭に出ると、ストックルームから鳴き声がしました。ぼやけた頭でも、つい、いつものくせで数え始めました。
今朝はなかなか力強い声。

 
「トッケー」一回、
「トッケー」二回、
「トッケー」三回、
「トッケー」四回、
「トッケー」五回、
「トッケー」六回、
「トッケー」七回、
「トッケー」八回、
「トッヶェェェ〜〜」えっ、九回!!!!!
「パパーーー!トッケーが九回鳴いたーー!」

 
私は大興奮!すぐさま自慢したくて、縫製のおばさんデーンさんに電話しました。
「9回!そりゃ幸運だね!タイでは9はラッキーナンバーだしね。ストックルームが居心地良くて、気分良く歌っちゃったのかしらね。大幸運がやって来るよ!」

 
さてさて、そんな言葉をいただきながらも、大幸運はまだ訪れて来ないよう…!?
それでもトッケーの言い伝え、信じてます! いいことありますように…。

 
願いが叶いますように
▲ 願いが叶いますように…(ロイクラトーン祭より)

 
P.S.このコラムの執筆後、ナリンが平然と「僕、見たことあるよ」と、我が家のトッケーの隠れ場所を教えてくれました。わかっていても、一瞬ドッキリな初めてのご対面。さらに、カワイイ小さな卵を2つ見つけたのでした。

 
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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。

 
【最近の私】曜日市場での掘り出し物探し!といっても、できあいごはんのハンティング。スーパーのできあいよりも、その日作られた村のおばさん達の手料理は、断然安くて美味しい。「たしか何曜日市場のあのお惣菜が美味しかったな」と思って再度訪れても、次の週にはおばさんはいなくて別の市場に移動してたり。そんなこともしばしば。その分、再会した時は嬉しさ倍増です。
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チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美


 
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