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『ハウス・オブ・カード 野望の階段』吹き替え翻訳者と勉強会 レポート

『ハウス・オブ・カード 野望の階段』吹き替え翻訳者と勉強会 レポート
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©2013 MRC II Distribution Company L.P. All Rights Reserved.ブルーレイ&DVDコンプリートパッケージ発売中/ソニー・ピクチャーズ エンタテイメント

 
「大好きなドラマの魅力について、翻訳を担当した人とじっくり語り合ってみたい!」、そんな夢のような企画がこのたび、JVTAで実現しました。

 
10403936_838087292897558_8518333590852304115_o11月、当校ではアメリカの人気ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を語るユニークな勉強会を開催。プロとして活躍中の映像翻訳者も含め、この作品を愛してやまない受講生・修了生約20人が集まりました。講師にお迎えしたのは、当校の修了生・元講師でもあり、この作品の吹き替え翻訳を担当した瀬尾友子さんと、字幕翻訳を手がけた高内朝子さんです(この勉強会も瀬尾さんからの発案で実現しました)。

 
『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は、『ドラゴン・タトゥーの女』や『ソーシャル・ネットワーク』を手掛けたデヴィッド・フィンチャーが監督したアメリカの超大作ドラマ。2013年には“TV界のアカデミー賞”と呼ばれるエミー賞も受賞した今大注目の作品です。ワシントンの政界の内部を描いたこの作品には、国務長官の座を取りそこねて野望に燃えるベテラン議員のフランシスとその完璧な妻クレアを中心に、記者のゾーイ、フランシスの腹心ダグなど濃いキャラクターが勢揃いしています。

 
この日はまず、「好きな登場人物は誰か?」というカジュアルなテーマからディスカッションがスタート。その後各自お気に入りのシーンやセリフ、その背景にあるエピソードなどついて、それぞれの思い入れをたっぷり語りました。そして後半では、瀬尾さんと高内さんが翻訳時の苦労話や緊張感漂う収録現場の様子など、担当者ならではのトークを展開。瀬尾さんによると、この作品の吹き替え収録は1話につき約4~5時間。当初、収録の前日は緊張して眠れなかったというお話に参加者も大いに共感していました。

 
当日は、瀬尾さんと高内さんが実際に使用した台本や、リサーチに使った参考資料を持参してくださり、参加者たちが熱心に手にとって見入る場面もありました。また、「コメディとホラーなど全く違うジャンルを一度に手がけることはあるのか?」「翻訳の際、始めからすべての回の映像を見ることができるのか?」「話が進むにつれて伏線に気づき、変更することはあるのか?」など翻訳作業に関するリアルな質問が多く寄せられ、終始リラックスした雰囲気の中、勉強会は幕を閉じました。

 
10679743_838087402897547_3268612225921576527_o吹き替え翻訳を担当した瀬尾友子さんより
「映像作品の読書会」をイメージして企画を持ち込みました。実現して下さった日本映像翻訳アカデミーのスタッフの皆様と、積極的に発言してくださった参加者の皆様に心から感謝します。本作は翻訳生活で3本の指に入る、大好きな作品です。アツい想いを共有できて大変うれしかったです。ありがとうございました!

 

 
10679743_838087402897547_3268612225921576527_o参加者の声
・少人数のフレンドリーな会だったので、発言できる機会も多く、楽しく学べました。
・お話の解釈が分かれる所が多々ある作品なので、皆さんの意見や、翻訳者のお二人の見解を伺うことができて面白かったです。
・他の参加者の方の質問内容には、ベテラン翻訳者ならではの視点が多く、とても勉強になりました。
・この勉強会で学んだポイントに留意しながらシーズン1をじっくり見て翻訳に役立てたいと思います。
・吹き替えと字幕の訳し方の違いや作品解釈に細かく聞くことができて良かったです。特に1人称の選び方の綿密さには驚きました。
・他のドラマでもこうした勉強会をぜひ開催してください。

 
JVTAではこれからもこうした交流の場を設けていきます。

 
▶『ハウス・オブ・カード 野望の階段』公式サイト

 

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