【重要】ビル設備点検に伴う全館停電のお知らせ(10月12日)
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、弊社が入居しているビルの設備点検に伴い、下記日程にて全館停電となりますのでお知らせいたします。
停電期間中は、電話、ファックスが使用できない状態となります。皆さまにはご不便、ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。尚、メール・Slackでのご連絡は通常通り可能です。
■実施日時 10月12日(月)午前8時~午後1時 ※作業の進捗状況により、時間が前後する場合がございます。
日本映像翻訳アカデミー (JVTA)
明けの明星が輝く空に 第201回:石ノ森章太郎を読み解く①/石ノ森章太郎:その技術と思想
突如、空から現れた怪人こうもり男が、仮面ライダーの腕をつかんで上空へと舞い上がる。かなりの高度に達したところで手を離し、ライダーは真っ逆さまに墜落していく。迫る地上の街並み。しかし、ライダーは鮮やかに身を翻して地上に降り立った。
これは、石ノ森章太郎作、漫画『仮面ライダー』の一場面だ。墜落し始めてから着地するまで、16コマかけてその様子がじっくり描かれる中、ライダーが膝を抱えてぐるぐる回転する1コマだけ、スローモーションに感じられる。そもそも絵が動かない漫画で、スローモーションとはどういうことか。その手法は、漫画の文法を逆手に取ったものだった。
漫画では通常、動いているものの周囲に効果線を描き入れたり、文字で擬音を入れたりして、動きを表現する。しかし、上記の1コマにはそれがない。その代わりに、ライダーの姿が連続写真のように重ねて描かれ、少しずつ動いていることが示される。さらに、このコマだけ黒のバックに白抜きの絵になっているため、ほかとは異なる時間が流れているように錯覚させられる。それらが相まって、あたかもスローモーションのように感じられるのだ。
この技法が、石ノ森氏のオリジナルかどうかはわからない。ただ、思想論からではなく、技術論から入って初めてわかる漫画の面白さがある、と語っていた石ノ森氏が、さまざまな表現方法を試みていたことは確かなようだ。
たとえば、見開きの1コマの使い方も効果的だ。『仮面ライダー』で特に目を引くのが、12人の仮面ライダーたちが揃って登場する1コマ。前触れもなく、突如姿を現した彼らは、主人公、本郷猛抹殺のため、悪の組織ショッカーが送り込んだ刺客だった。土砂降りの雨の中、彼らが無言で停めたバイクにまたがるこのカットは、雨の音もない完全に無音の状態だ。この時点で彼らの正体や目的は明らかにされていないのだが、一目で不穏なムードが伝わってくる。
『仮面ライダー』と同じく、実写版と並行する形で雑誌に連載された漫画、『人造人間キカイダー』にも、キャラクターの初登場に見開きページが使われている。夜、絵本を幼い弟に読み聞かせている姉の横で、窓の外が突然明るくなる。激しい雷鳴とともに、走る稲妻。ここでページをめくると、見開きいっぱいに走る電光とキカイダーの姿。そこは、キカイダーの生みの親、光明寺博士の研究室で、起動装置に電源を入れた場面だった。(2つの異なる場面を、同じようなモチーフでつなぐのは、映画ではマッチカットと呼ばれる手法。ここでは、「稲妻」→「研究室の放電現象」とつながる。)キカイダーは、顔だけで1コマの1/4の面積を占めるほど大きく描かれており、多くの読者にインパクトを与えただろう。
もちろん、漫画の技術論を重視していた石ノ森氏であっても、内容を疎かにしていたわけではない。そういった意味で、石ノ森氏の思想が垣間見える『人造人間キカイダー』は、読み応え十分だ。ピノキオがモチーフになったというキカイダー。人間になりたいと願い、最後は人間の心を手に入れたことで敵を倒す。それは、仲間だったロボットたちをだまし、破壊するという、悪の心だった。
キカイダーには、光明寺博士によって「良心回路」が組み込まれていた。しかし、それは不完全なものだった。それゆえ、敵ロボットであるゴールデンバットは、キカイダーのことを「最も人間に近い人造人間」と、皮肉を込めて呼ぶ。また、キカイダーの兄弟ロボットであるキカイダー01に至っては、「悪いことをするのは人間だけだ」と言い切る。石ノ森氏が言いたいのは、悪事を働くロボットたちも、それを操る人間がいるからで、人間の中から悪が生まれる、ということだ。ゴールデンバットもそれを理解しており、自分のことを「冷たい科学者の心が生み出した怪物」と呼ぶ。
人間=悪であるならば、人間が存在する限り、この世から悪は消えない。なんともシニカルなこの考えを、石ノ森氏は『サイボーグ009』ではっきりと読者に突きつける。「地下帝国ヨミ編」の最終盤で、敵組織、ブラック・ゴーストの首領が、009こと島村ジョーに告げるのだ。ブラック・ゴーストを殲滅するには、地球上の人類すべてを殺す必要があると…。
話をキカイダーに戻そう。実は、姉が弟に読み聞かせていたのは、ピノキオの絵本だった。そして、キカイダーが人間の心を手に入れ敵を倒したあと、「ピノキオは人間になりました メデタシ メデタシ」という絵本の言葉が示される。だがそれに続けて石ノ森氏は、果たして人間になったピノキオは幸せになれたのか、という疑問を読者に投げかけ、物語の幕を閉じる。
思想は文章でも表すことができる。だから、表現方法の異なる漫画の本質は、技術論にあるというのはその通りだろう。ただ、そこへ思想が加われば、作品の価値がより高まるのは間違いない。石ノ森作品は漫画といえども、大人が本棚に並べておいてもおかしくない。いや、むしろ、本棚の格を上げるとさえ言うことが可能なのではないだろうか。
—————————————————————————————– Written by 田近裕志(たぢか・ひろし) JVTA修了生。子供の頃から「ウルトラセブン」などの特撮もの・ヒーローものをこよなく愛す。スポーツ番組の翻訳ディレクターを務める今も、初期衝動を忘れず、制作者目線で考察を深めている。
【最近の私】実は4月からラジオ講座でフランス語を勉強しています。続けられているのは、無理に覚えようとせず、気楽に構えているからでしょう。そうしてテキストに書き込んだりしていると楽しくて。そんな勉強法が、自分には合っているようです。身につくかどうかは…神のみぞ知る? —————————————————————————————–
明けの明星が輝く空に 改めて知る特撮もの・ヒーローものの奥深さ。子供番組に隠された、作り手の思いを探る
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花と果実のある暮らし in Chiang mai プチ・カルチャー集 Vol.106 ムカデのインパクト!?
★「花と果実のある暮らし in Chiang Mai」 インパクト大の写真をメインにタイのリアルなプチ・カルチャーをご紹介しています。
なんと、今まで逃れてきたのに、初めてコロナに感染してしまいました。ある日、冷房の効いたカフェに入ると、変な寒気が。インフルエンザっぽい感じがして、家に帰って熱を測っても熱はなし。でも喉がとても痛くて、確かに嫌な感じなのです。さっそく検査キットで試してみたら、インフルエンザではなくコロナにクッキリと線が!熱はないものの、とにかく休んで栄養をつけて、家の中で“疎空間”。愛猫にうつらないかと心配になりながらも、我が家の猫はずっとベットの足元で3日間添い寝してくれたのでした。
インパクトがありすぎのムカデパッケージ
そんな中、5日で日常生活ができるようになりましたが、から咳が止まりません。心配したパートナーが、いろいろな咳止めを買ってきました。中でも目を引いたのが、このムカデマークの咳止め。どのスーパーでも見かけるのですが、ずっとパッケージの威力に押され、見て見ぬ振りをしてきました。「ムカデのマークは、咳止め?!だったんだ。ムカデが入っているの!?」と聞いたら、意外にも薬そのものは普通。いわゆる天然ハーブの成分の仁丹のようなものです。「毒をもって毒を制す」という創業者の考え方でムカデのイラストをつけられたそうで、ムカデ成分は全く入っていないそうです。ムカデも入っていないのにムカデを堂々とロゴにしてしまう創業者に仰天し、改めてパッケージ力のすごさを感じたのでした。早く咳が消えますように!
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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。 —————————————————————————————–
花と果実のある暮らし in Chiang Mai チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美 バックナンバーはこちら
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豊富な海外経験があっても英語力に自信がない… トライアル合格後、プロデビュー前にロジカルリーディングを学ぶ
修了生の宮城久美さんは、3人の子育てをしながらJVTAで映像翻訳を学び、2024年12月にプロデビュー。現在は、映画祭の上映作品や動画配信サイトの映画やドラマ、ドキュメンタリーなどさまざまなジャンルの作品の字幕を手がけている。しかし、意外にも受講中は英語力に自信がなかったという。そんな宮城さんが、トライアル合格後、プロデビュー前に確かな英語力を身につけたいと受講したのが、ロジカルリーディング力強化コースだ。このコースを受けたきっかけや受講後に変わったことを聞いた。
◆海外生活の経験が豊富 でも英語力に自信がなかった 宮城さんは大学院で1年間イギリスに留学、その後、家族の帯同で東アフリカ(ケニア、タンザニア)に5年滞在と海外生活の経験が豊富だ。しかし、JVTAに入学する際は英語力に自信がなかった。それでも入学を決めた理由は、説明会で受けた「毎回提出する課題に取り組むなかで英語力は上がっていく」というアドバイスだったという。JVTAの映像翻訳のカリキュラムでは、字幕だけでなく吹き替えの手法も学ぶ。また、課題となる素材も映画やドラマ、ドキュメンタリーなどジャンルも多様だ。さらに英文解釈力や日本語表現力に特化した授業もある。宮城さんも多くの課題と向き合い、実践的なスキルを身につけていった。
◆プロデビュー前にロジカルリーディングを受講 JVTAでは、映像翻訳の本科以外に、英文解釈に特化した「ロジカルリーディング力強化コース」 や日本語のアウトプット力を磨く「日本語表現力強化コース」 を開設している。宮城さんは、映像翻訳のコースで学ぶなかで課題の誤訳を指摘されることもあり、修了後にこのままデビューすることにまだ不安があったため、トライアル合格直後に「ロジカルリーディング力強化コース」を受講した。
「約3カ月で集中的に学べるこのコースでは、『なぜこの訳に辿り着いたのか』を論理的に考えるトレーニングを受けました。クラスの中でも訳文の根拠を山根講師から細かく問われます。そのおかげで英語に引きずられず、その場面で何が言いたいのかを考える癖がつき、今もお仕事の際に役立っています。受講前は、流れで何となく英文を読んで、思い込みでミスをすることが多かったのですが、授業を受けてみて一つひとつの英文の中で、その単語や代名詞などが何を指しているかを全体の中できっちり考えていくことが正確な理解につながるのだと分かり、一歩立ち止まって考えるようになりました。」(宮城久美さん)
◆3カ月の集中講座で英文解釈を学び直すことができた ロジカルリーディングは文字通り、英文の文法および構成を理解した上で論理的に読み解いていくというスキル。字幕や吹き替えとは違い、原文をすべて訳す全訳に取り組むのが特長だ。授業では英字新聞や雑誌、歴史ドキュメンタリー番組のスクリプトなどを題材に、英文解釈にフォーカスして学ぶ。各授業には、原文の中の「対の概念」「引き継ぎと展開」「段落のテーマ」などの主題があり、それについて細かく考察しながら理解を深めていく。
「山根講師の脳内でどういう風に考え、調べ、その訳に至っているかを、詳しく説明していただけたのがとても勉強になりました。『対の概念』は特にわかりやすかったので、翻訳の際は常に意識したいと思っています。また、これまでも、流れが大事ということはずっと教わってきましたが、この授業でさらにその理解が深まりました。」(宮城久美さん)
◆ロジカルリーディングの学びが映像翻訳の実務で役に立っていると実感 宮城さんはプロデビュー後、即時性が問われるアワード番組など納期も短い特急案件や映画祭の上映作品なども担当。チーム翻訳のリーダーとして複数の翻訳者の字幕をまとめて一つの字幕として整える大役も果たした。
★宮城さんのプロデビュー後の仕事についてのインタビューはこちら
「ロジカルリーディングの授業で、『細部まであやふやなままにせず、いろいろな視点から自分で納得できるまで調べたり考えたりすれば訳せる』ということを叩き込んでいただいたことが、今でも実務で大変役に立っていると思います。より深く調べものができるようになり、一つひとつの訳語選びをより慎重に出来るようになりました。」(宮城久美さん)
ロジカルリーディングを学んだ修了生の多くが、「この授業を受けたことで、今まで自分はなんとなく分かったつもりで訳していたことに気づいた」と話す。原文をしっかり理解せずに曖昧なまま、字数制限に囚われて言葉を整えても視聴者に伝わる字幕は作れない。ロジカルリーディングの授業では、まず自分自身で英文を深く解釈し、論理的な思考に基づいて翻訳するという実践的なトレーニングを繰り返すことで、プロの映像翻訳者に必要なスキルを身につけていく。ライブ配信の授業なのでその場で山根講師に質問できることも魅力だ。
トライアルを受け続けているがなかなか結果に結びつかない、プロデビューした今だからこそ、もう一度英文解釈力をきちんと高めたいという人にもおすすめだ。
宮城久美さん イギリスの大学院で国際開発を学び、卒業後、外務省で有給インターンとして勤務。結婚後は、開発援助に従事する夫に随伴し、東アフリカ(ケニア、タンザニア)に計5年以上滞在。3人の子育てをしながら映像翻訳を学び、2024年12月にプロデビュー。世界の現状や問題を伝えられるような作品や、滞在経験のあるアフリカ関連の作品、また、大好きなエンタメ系の作品など、幅広く手がけていきたいと考えている。
◆「ロジカルリーディング力強化コース」の詳細はこちら ※オンラインのライブ配信の授業です。
◆次期は2026年11月24日から順次開講 山根克之講師による無料体験レッスンを開催中 詳細・お申し込みはこちら
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子育てをしながら映像翻訳者としてプロデビュー 映画祭の会場で担当作品の監督と対面
JVTAの特徴は、映像翻訳を学ぶスクールに、翻訳の仕事を受発注するエージェント部門が併設されていることにある。字幕や吹き替えをつくる専門的な職能を身につけた修了生にはプロ化試験(トライアル)が用意されており、合格者には翻訳案件が発注される。修了生の宮城久美さんは、3人の子育てをしながら映像翻訳を学び、2024年12月にプロデビュー。子育てと両立できるよう、在宅作業が可能な翻訳を選択したという宮城さんがJVTAに入学した決め手は、OJTなどプロデビュー前のサポートに加え、仕事に直結するということだった。「この業界に全く未知であった私にはとても心強く、安心できる制度だった」と話す。プロデビュー後、宮城さんがどのような仕事に携わっているのか、具体的に話を聞いた。
◆プロデビュー後は多彩なジャンルや媒体で翻訳を担当 「映像作品はテーマもジャンルも様々なので、毎回大変ながらも、次にどんな作品が来るのかという楽しみが常にある」という宮城さん。プロデビュー後は、動画配信サイトの映画(戦争、ラブコメ、ドラマ)の字幕などを手がけてきた。チェッカー(翻訳原稿の誤訳や表記、事実確認などの校正作業)の仕事から始まり、国際機関のPR動画、ドキュメンタリー番組(グルメ、インテリアなど)の字幕や吹き替えなど手掛けるジャンルは多岐にわたる。
「以前、長く続くシリーズのドキュメンタリー番組でボイスオーバー台本の作成を担当させていただいたことがあります。また、アワードの受賞式などチームで分担する短納期の特急案件も何度か経験しました。私はまだ作業スピードがとても遅いので、時間内に納品できるのか…というものすごい緊張感がありますが、大勢の翻訳者さんやディレクターさんと一緒に駆け抜ける、お祭りのようで楽しい作業です。」(宮城久美さん)
◆多くの映画祭を翻訳者としてサポート JVTAは毎年、多くの映画祭を翻訳でサポートしており、修了生の活躍の場となっている。宮城さんも、「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」や「難民映画祭」「ヘルヴェティカ・スイス映画祭」など多くの映画祭の上映作品の字幕を担当。また、コース受講中は、個人的に東京国際映画祭で観客の誘導やチラシ配布などボランティアを経験し、映画関係者や舞台裏に触れるというという貴重な経験もした。
ダマー国際映画祭の会場の様子
「映画の規模に関わらず、映画の制作には多くの人が携わっており、制作している方々には、それぞれ世の中に伝えたい強い思いがあります。映画祭に参加すると、その思いを直に感じられるのが醍醐味だと思います。そして、それぞれの作品が持つ思いやメッセージを、最終的に日本の皆様にお伝えできるのは字幕しかないということに、改めて責任を感じ、毎回身が引き締まります。また、映画祭では、これまで全く未知だった国や地域、テーマの作品に出会うことも多く、その作品に触れなければ生涯知ることがなかったような世界を垣間見ることができるのも、大きな魅力だと思います。」(宮城久美さん)
◆難民映画祭ではチーム翻訳のリーダーという大役に抜擢 2025年の難民映画祭では、『アナザー・プレイス』というドキュメンタリー作品のチーム翻訳でリーダーを務め、数日間食事ものどを通らないほどのプレッシャーを経験。熱意と意欲満々の8名のメンバーとともに2カ月近くどっぷり翻訳に取り組むという、得難い経験をした。
「作品も本当に素晴らしく、1人でも多くの人に見てもらいたいと、チーム全員で心を一つにして取り組むことができました。個人的には、大学院で国際開発を学び、いつかこうしたテーマの映画を翻訳してみたいと考えていたので、それが叶ったのも嬉しかったです。実はその後、ヘルヴェティカ・スイス映画祭という別の映画祭で、同じく難民を扱った作品を、難民映画祭の同じチームでサブリーダーを務めて下さった方と2人で翻訳しました。これもご褒美をいただいたようで嬉しかったです。」(宮城久美さん)
◆ダマー国際映画祭では担当作品の監督と対面 映画祭の会場には主催者はもちろん、制作スタッフや出演者なども訪れる。宮城さんは2026年にはダマー国際映画祭の上映作品『Spooky Encounters of the Sad Kind』の字幕を担当し、上映会場で同作のJonathan Wilhelmsson監督と対面することができた。
字幕担当作品の監督と対面
「翻訳を担当した作品の関係者とお会いできたのは、初めての経験でした。制作時の話を直接聞いたり、自分が感じたことを直接話したりできたことに、とても感激しました。また、映画祭主催者の方ともお会いし、『映画祭にとって字幕は重要、やはりプロに任せるべき』という有難いお言葉をいただいたことも、強く心に残っています。」(宮城久美さん)
◆一番大切なのは、その作品を自分自身が楽しむこと プロの映像翻訳者としてデビュー後、さまざまな作品に向きあってきた宮城さんに、自身が大切にしている教えや学習中の皆さんへのメッセージを聞いてみた。
「ある翻訳ディレクターさんのお言葉によると、“その時の自分の心の状態が字幕にも反映する”とのこと。私もへこみそうな時、いつも自分にこの言葉を言い聞かせています。翻訳者自身がその作品を楽しめなければ、字幕や吹き替えで視聴者にその魅力伝えることはできません。めげずにまず自分自身が楽しむことが一番だと常に思っています。受講中も、今まで興味がなかったジャンルやテーマの課題でも、無理だとか難しそうだと思わず、毎回楽しんで取り組むと、結果的に伝わる字幕になるはずです。また、デビュー後は新人であってもスポッティング(※)の正確さが求められ、私は未だに苦労しているので、今学習の方は、授業や課題以外でも機会を見つけて練習しておくことを、自戒も込めてお勧めします。」(宮城久美さん)
※スポッティング:字幕を表示する『始まり』と『終わり』の時間(タイミング)を決める作業
プロデビュー後の目標として「映画のエンドロールに自分の名前がクレジットされること」を掲げる人は多い。映像翻訳者にとって映画祭はその夢を叶え、制作者や観客の皆さんと作品を見られる貴重な場となっている。翻訳者の皆さんは、ぜひ宮城さんのように会場に足を運んで、その醍醐味を味わってほしい。JVTA は職業訓練校として、今後もスキルを身につけた皆さんにさまざまな活躍の場を提供していきます。
◆現在は、プロの映像翻訳者として活躍する宮城さんですが、受講中は英語力に自信がなかったそうです。そんな宮城さんがトライアル合格後に受講したのが「ロジカルリーディング力強化コース」でした。同コースで何が変わったのか。インタビューをこちらで紹介しています。あわせてご覧ください。
★豊富な海外経験があっても英語力に自信がない… トライアル合格後、プロデビュー前にロジカルリーディングを学ぶ
宮城久美さん
イギリスの大学院で国際開発を学び、卒業後、外務省で有給インターンとして勤務。結婚後は、開発援助に従事する夫に随伴し、東アフリカ(ケニア、タンザニア)に計5年以上滞在。3人の子育てをしながら映像翻訳を学び、2024年12月にプロデビュー。世界の現状や問題を伝えられるような作品や、滞在経験のあるアフリカ関連の作品、また、大好きなエンタメ系の作品など、幅広く手がけていきたいと考えている。
◆【映像翻訳VODプログラムを2026年10月より開講!】 ~VOD授業×個別サポートで、より効果的かつ効率的にプロを目指す~ 10月からの新プログラムスタートに向け、リモートで無料の個別説明会を開催中。新たな映像翻訳VODプログラムの詳細はもちろん、映像翻訳業界の最新情報やプロまでの具体的な道のりなどをマンツーマンでご説明します。お気軽にご参加ください。 ※詳細・お申し込みは▶こちら
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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第143回 “FURIOUS”(『フューリアス:奪う女と追う女』
“Viewer Discretion Advised!”
これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
Written by Shuichiro Dobashi
第143回 “FURIOUS”(『フューリアス:奪う女と追う女』
“Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。
今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
予告編:『フューリアス:奪う女と追う女』 本予告
VIDEO
『オペラ座の怪人』の歌姫がFBI捜査官になった!
本作は、『オペラ座の怪人』(2004)の歌姫クリスティーヌことエミー・ロッサム主演のクライムドラマ。
“Furious”はDisney傘下のhuluオリジナル、NYを舞台に魔性の女シリアルキラーとトラウマを抱えるFBI捜査官が対峙する、迫真のファム・ファタール(悪女もの)・サイコスリラーなのだ!
“I get so f–king angry!”
キャサリン・グレース(ローラ・ペティクルー)は、ハロウィンの夜にイーストン元判事を彼の自宅で殺害した。彼女は死因がフェンタニルのOD(過剰摂取)であるように見せかけた。
キャサリンは妖艶な魅力でターゲットと親密になると、時間をかけてなぶり殺す。そして巧みな変装で姿をくらます。彼女の復讐は着々と進んでいた。
アリス・ブラック(エミー・ロッサム)はFBIニューヨーク支局の捜査官。最近までNYPD(NY市警)殺人課の刑事だった。アリスは恋人の刑事から酷いDVを受け、そのクズ男を糾弾して自主退職した。その後FBIに採用されたものの、コールセンターの苦情処理しか任せてもらえない。
アリスはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えていて、時おりパニックアタックを起こす。
NYPD殺人課の刑事ダニー・ケリー(スクート・マクネイリー)はアリスの元相棒。離婚したばかりのメッツファンだ(筆者注:メッツファンは寛容と言われている)。彼はアリスの側に立ったせいで、署内で嫌がらせを受けている。
ダニーはイーストン元判事のOD事件を担当するにあたり、FBIからのアドバイスを受ける名目でアリスを犯行現場に呼び出した。旧交を温める間もなく、2人は死体や部屋の状況から、元判事の死が事故ではなく殺人だと疑う。
アリスは数年前に同様の手口で殺された密売人の事件に注目し、本件と結び付けた。また防犯カメラや隣人の証言から、容疑者の女が浮かび上がる。
アリスは調査結果をFBI性犯罪課長のノーラ・ワシントン(クインシー・タイラー・バーンステイン)に直接持ち込んだ。ノーラは当時、その密売人を少女売買の疑いで追っていた。アリスは元判事の死が少女売春絡みではないかと考え、自ら担当したいと申し出た。
やがて、アリスとキャサリンの人生は、宿命的に交錯することになる…。
“Shameless”のフィオナがFBI捜査官になった!
アリスを演じたエミー・ロッサムは、『オペラ座の怪人』で脚光を浴びて、ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされた。メガヒットしたお下劣爆笑長寿コメディ“Shameless”(2011-2021)では、奔放で頼りになる長女フィオナを演じてスターダムに駆け上がった。筆者もファンの一人として、「おお、あのフィオナがFBI捜査官になったか!」と感無量であった。ロッサムは本作でも確かな演技で闇を抱えるアリスを熱演した。
キャサリンを演じたローラ・ペティクルーは、新進気鋭のアイリッシュ・アクターだ。復讐に燃えるサイコパスのシリアルキラーに息を吹き込み、ロッサムと互角に渡り合った。次作は世界中で大ヒットしたビデオゲームのドラマ版“Assassin’s Creed”で、主演が予定されている。
アリスに想いを寄せる元相棒ダニーを演じたスクート・マクネイリーは、地味なベテランアクター。代表作は麻薬捜査官を演じた“Narcos: Mexico”で、最近ではアクションドラマの佳作“Man on Fire”(『マイ・ボディガード』のドラマ版)に出演している。イケメンではないが、内面の優しさと強さがにじみ出るダニー役に見事にハマった。
アリスのタフなアルコール依存症の上司ノーラ役のクインシー・タイラー・バーンステインは、“Power”、“Ray Donvan”などのクライムドラマで顔なじみ。
また、キャサリンの親友で重度の障害者オールデンを演じたスティーブ・ウェイ(実際に筋ジストロフィーを患っている)の存在感は圧倒的で、作品にリアリティを与えている。
「法による正義」対「個人の復讐」!
クリエーター(兼製作総指揮兼共同脚本)のリズ・メリウェザーは、7シーズン続いた“New Girl”、昨年主要6部門でエミー賞にノミネートされた“Dying for Sex”などのコメディで名高い。今回は趣の異なるダークな犯罪スリラーを送り出してきた。
ストーリーは、デボラ・ウィンガーとテレサ・ラッセルが共演した『ブラック・ウィドー』(1987)がベース(懐かしいなあ)。だが、連邦捜査官がシリアルキラーを追うという基本設定以外はまったく別物だ。
メリウェザーは本作をフーダニット(犯人探し)としなかった。キャサリンの犯行を冒頭からオープンにして、彼女の過去、犯行動機、心理状態をじっくりと描いた。このアプローチは効果的で、キャサリンは単なる追われる犯人以上の存在となり、主役のアリスと対等になった。
次第に明らかになるキャサリンとアリスの過酷な人生。重犯罪者でありながらも社会のトップに君臨する権力者たち。2人に共通するのは、激しい怒りと闇を抱え、心の傷と戦いながら正義を求める意志の強さだ。彼女たちの人生は似通っているが、正義の立場は正反対。こうして、「法による正義」対「個人の復讐」の構図が浮かび上がり、2人の激しい心理戦が繰り広げられる。
アリスとダニーの微妙な関係も見逃せない。2人は強い絆で結ばれ、お互いに惹かれあってもいる。だがダニーにとってアリスは、愛するにはあまりにも激しく、複雑な女性。一方、アリスにとってダニーは心のオアシスで、信頼できる唯一無二の存在だ。それゆえに恋愛関係が上手くいかずに彼を失うことを恐れている。
パイロットの冒頭から漂う緊迫感は最後まで途絶えることがない。終盤はペースが上がり、ツイストの連続で予測不能。アリスとキャサリンの対峙シーンは圧巻で、ハッピーで悲しいエンディングは心に残る。
シーズン2の制作も決まった。“Furious”は、激しい怒りと闇を抱える女2人を巡る迫真のファム・ファタール・サイコスリラーなのだ!
(邦題は『フュリアス』の方がすっきりして、かつ実際の発音に近いと思うのだが…。)
原題:Furious
配信:Disney+
配信開始日:2026年7月27~8月31日
話数:8(1話 48-57分)
<今月のおまけ> 「これもお勧め、アメリカン・ドラマ!」(7月~9月)
※過去に本ブログ(<今月のおまけ>を含む)で紹介した作品の新シーズンは除きます。
●“I Will Find You”(『捜索者の血』、Netflix)
超売れっ子作家ハーラン・コーベン原作、息子殺しで服役中の父親(『アバター』のサム・ワーシントン)が脱獄して真相を追う、突っ込みどころ満載だが滅法面白い逃亡者スリラー!
●“X-MEN ‘97”(『X-MEN ‘97』 S1-2、Disney+)
けた外れの創造力と人類とミュータントに関する深い考察に満ちた、原作コミックを忠実に再現する“X-MEN: The Animated Series”(1992-1997)の続編!
●“Star City”(『スター・シティ』、Apple TV)
‘60年代、ソ連の宇宙開発責任者の金星征服を巡る夢と野望を描く迫真の歴史改変Sci-Fiドラマ!(“For All Mankind”の姉妹編)
●“Lucky”(『ラッキー』、Apple TV)
“The Queen’s Gambit”(本ブログ第74回参照 )のアニャ・テイラー=ジョイ主演のリミテッドシリーズは、1千万ドルの強盗に失敗した詐欺師の父娘を活写するノンストップ・クライムスリラー!
●“Chad Powers”(『チャド・パワーズ 人生コンバート大作戦』 S1-2、Disney+)
アメフトの全米大学選手権決勝で大失態を演じてキャリアを失ったQB(『ランニング・マン』のグレン・パウエル)が、8年後に変装して地方の弱小大学のスターとなる笑いと感動のスポーツコメディ!
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
明けの明星が輝く空に 第200回:石ノ森章太郎:特撮ヒーローたちの父
ついに、このブログ記事も連載200回に達した。年月にして16年と数ヶ月。僕という人間の中にある特撮ファンとしての岩盤は、相当硬いようだ。思うに、この岩盤は僕が小学生だった1970年代前半に形作られた。特撮ヒーロー番組が、毎日のようにブラウン管から流れていた時代だ。その当時、原作者として数々の特撮ヒーローを生んだ漫画家がいる。それが、石ノ森章太郎(当時の名義は石森章太郎)氏だ。
いかに石ノ森氏の手がけた作品が多かったか、例をあげてみよう。1971年に放送を開始した『仮面ライダー』に続き、1972年には『人造人間キカイダー』と『変身忍者嵐』。さらに1973年『仮面ライダーV3』、『キカイダー01』、『ロボット刑事』、『イナズマン』、1974年『仮面ライダーX』、『仮面ライダーアマゾン』、1975年『秘密戦隊ゴレンジャー』、『アクマイザー3』。まさに、枚挙にいとまがない。
たとえば『仮面ライダー』のように、これらの作品の多くは、石ノ森氏本人が描いた漫画版も存在する。これは、すでに立ち上がっていた番組の企画に石ノ森氏が参加し、キャラクターデザインを担当。並行して漫画版を雑誌に連載する、という流れだった。今で言うメディアミックスだ。
石ノ森氏は原作者であるが、テレビ番組の内容について、番組制作スタッフに一任していた。そんな中、石ノ森氏ご本人が積極的に関わった貴重な作品がある。『仮面ライダー』で自らメガホンを取った、第84話「危うしライダー!イソギンジャガーの地獄罠」だ。これは映画好きだった石ノ森氏からの、自分で撮りたいというリクエストに応える形で実現したものだった。番組プロデューサーの立場としては、数カットだけ撮ってもらえばよかったようだが、石ノ森氏は台本の手直しから、ロケハン、カット割りの絵コンテまでこなし、番組を1本まるまる監督したそうだ。実にやる気満々、意気軒昂。結果、できあがった作品は本職の監督にも引けを取らないほどで、スタッフ全員が感心したという。
その、“石ノ森監督”による作品、『危うし~』を観ると、いつもの番組とは明らかにテイストが違う。ひとことで言えば、台詞ではなく映像が何かを語る、そんな演出が目立つ。特に異彩を放つのが、オートバイに乗って徐々に近づいてくる数人の敵の映像と、それに気づいたライダーのアップを、カットバックでつなげた場面。大胆にも、BGMも効果音もない、まったくの無音で見せるのだ。そのせいか、一瞬、時が止まったかのように錯覚させられるが、同時にそこで起きていることよりも、ライダーが何を感じているのかということに、観ている者の意識が向けられる。僕には、ライダーの緊張感が伝わってきた。そしてその直後、突然うなりをあげるエンジン音とともに、ジャンプするオートバイ。いわば、音による静から動への切り替え。これで、一気にアクションが加速する。
海岸でのライダーと怪人イソギンジャガーによる対決場面でも、音のON/OFFの使い分けが効果的だ。両者が空中に飛び上がったあと、ライダーのキックが決まる。そして華麗に身を翻すライダー。ここではキックが決まった時のズシンという音のほか、ライダーがジャンプしたり宙返りしたりする際の、番組お決まりの効果音が入っている。そして同じ映像が繰り返されるのだが、今度はキックが決まった直後から音が消えている。それに続くカットは、海岸に打ち寄せる波の映像。ワンテンポ遅れて、波の崩れる音がイン。観ていて一瞬戸惑うような編集だが、何か哀れみというか、虚しさのようなものが伝わってくる。これは怪人が倒された暗示に違いない。僕はそう直感し、次のカットではバタリと倒れる怪人の姿が映し出されるものとばかり思って観ていたが、実際は違っていた。代わりにカメラは、海岸に打ち上げられた、片足のない人形に寄っていく。(対決の結果は明示されないまま、話はそこからさらに展開する。)
この人形のカットの意味は、正直言ってよくわからない。もしかしたら、意味などないのかもしれない。ただし、それによって何かしらの情感を加えようとした、という推測は可能だろう。というのも、石ノ森氏の漫画作品を読み解く上で、「抒情性」がひとつのキーワードだからだ。その作家性の発露として、波打ち際の人形があったのかもしれない。
もうひとつ、抒情性が際立っていて印象的な映像がある。物語冒頭、怪人が砂浜を歩く姿を、空撮で捉えた場面だ。上からのカメラアングルなので、黒っぽい砂浜いっぱいに、波が白い泡の文様を描く様子がよくわかる。そしてカメラが引くに連れて、小さくなっていく怪人の姿。それに反して、砂浜の景色はどこまでも続くかのように広がっていく。これは、怪人に改造されてしまった男が、初めて人を殺めた後だった。まだ人の心が残っていたが、悪の指令には抗いきれず、その場に居合わせた釣り人を襲うのだ。だから、そのあと波打ち際を歩く怪人が、自分の犯した罪の深さに愕然としているかのようにも見えてくる。
実を言うと、怪人に殺されてしまった釣り人を演じたのは、石ノ森氏ご本人だった。監督自ら出演する。ヒッチコック監督を見習ったのかどうかは不明だ。ただ、映画好きなだけに、嬉々としてカメラの前 に立ったのではないだろうか。本業の漫画では「超」がつくほど売れっ子だったから、撮影中は多忙を極めたはずだ。だけど、自分でメガホンを取るのは、楽しくてしかたがなかったに違いない。
—————————————————————————————– Written by 田近裕志(たぢか・ひろし) JVTA修了生。子供の頃から「ウルトラセブン」などの特撮もの・ヒーローものをこよなく愛す。スポーツ番組の翻訳ディレクターを務める今も、初期衝動を忘れず、制作者目線で考察を深めている。
【最近の私】連載50回、100回、150回の節目同様、今回もそれに相応しい題材を選びました。詳しく調べてみると、興味深いテーマが多く、とても1本の記事では書き切れません。漫画作品の話が主体になりますが、次回も石ノ森章太郎氏を取り上げたいと思います。乞うご期待。 —————————————————————————————–
明けの明星が輝く空に 改めて知る特撮もの・ヒーローものの奥深さ。子供番組に隠された、作り手の思いを探る
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【2026年9月】英日OJT修了生を紹介します
JVTAではスクールに併設された受発注部門が皆さんのデビューをサポートしています。さまざまなバックグラウンドを持つ多彩な人材が集結。映像翻訳のスキルを学んだことで、それぞれの経験を生かしたキャリアチェンジを実現してきました。今回はOJTを終え、英日の映像翻訳者としてデビューする修了生の皆さんをご紹介します。
◆H. A.さん(英日映像翻訳 実践コース修了) 職歴:旅行会社(MICE事業のサポート等)、電気機器メーカー(秘書)など
【映像翻訳を学ぶきっかけは?】
昔から映画が好きで字幕の作り方などに興味を持っていて、漠然と映像翻訳者に憧れをいだいていましたが、長い間学ぶ機会を持てずにおりました。コロナ禍時に前職を退職したのを機に昔からの夢にチャレンジしようと思い、映像翻訳を学び始めました。
【今後どんな作品を手がけたい?】 好きなジャンルは、音楽・スポーツ・美術・医療系などですが、音楽はとりわけ学生時代にザ゙・ビートルズにはまっていたので、関連の作品に携われたらうれしいです。イタリア語/文化が好きでイタリア留学も経験。いつかイタリア語の作品に挑戦できるようになることも目標の一つです。
◆金原真悠さん(英日映像翻訳 実践コース終了) 職歴:語学講師、日本語版制作会社にて制作のアシスタント等
【映像翻訳を学ぶきっかけは?】 大学時代、地元の図書館で字幕や吹き替えに関する本に出会ったことが、映像翻訳という職業に興味を持ったきっかけです。それ以来、「自分ならこのセリフをどう訳すだろう」と自然と考えながら映画や海外ドラマを観るようになり、本格的に映像翻訳を学びたいという思いが強くなりました。作品を通して自分の知らない世界に触れられること、そして自分の言葉でその魅力を届けられることが、映像翻訳の面白さだと感じています。
【今後の目標】 趣味で続けている洋楽の訳詞作りでは、原曲が持つニュアンスを繊細にくみ取り、心に響く日本語表現を追求する楽しさを実感しています。こうした経験を生かし、今後は音楽関連の映像作品をはじめ幅広いジャンルの作品に携わり、作品の魅力を最大限に引き出して視聴者に届けられる映像翻訳者を目指していきます。まだ知らない作品や世界に出会い、自分の言葉でその魅力を届けられることが楽しみです。
◆K.K.さん(映像翻訳Web講座 プロフェッショナルコース修了) 職歴:素材メーカーに勤務
【映像翻訳を学ぶきっかけは?】 映画に興味を持ち始めた中学生の頃には、将来は字幕翻訳者になりたいと思っていました。結局は会社員となり、その夢も諦めかけていましたが、子供の育休を機にオンラインで通訳や翻訳の勉強を始め、子供が見ていたアニメのエンドロールでJVTAの存在を知り、映像翻訳を学んでみようと思ったのがきっかけです。
【今後どんな作品を手がけたい?】 大学の専攻や仕事の経験から、異文化交流や人の心理・パーソナリティなどに関心があり、多少の専門知識もあります。そうした経験・知識を活かし、フィクション・ノンフィクションを問わず、旅行記やヒューマンドラマ、ドキュメンタリーなどの翻訳に挑戦したいです。
◆S.S.さん(映像翻訳Web講座プロフェッショナルコース修了) 職歴:システムエンジニア、IT監査、企業でのITガバナンス担当
【映像翻訳を学ぶきっかけは?】 もともと映画やドラマなどの映像作品が好きで、字幕翻訳や吹き替え翻訳に興味を持ったのがきっかけです。通信のWeb講座なら自分のペースで学べそうだと感じ、まずは気軽な気持ちで受講を始めました。課題に取り組むうちに、楽しさや映像翻訳の奥深さを実感し、プロデビューを意識するようになりました。
【今後の目標】 幅広いジャンルの作品に対応できる翻訳者を目指しています。作品の内容を正確に理解するだけでなく、背景や文脈まで丁寧に調べたうえで、視聴者に自然に伝わる日本語に落とし込めるよう、経験を積んでいきたいと思っています。
◆松本悠里さん (英日映像翻訳 実践コース修了) 職歴:直島にてアート施設の運営に約7年間従事。現在はフリーランスの通訳案内士・翻訳者
【映像翻訳を学ぶきっかけは?】 トム・クルーズに夢中な母の影響で幼少期から洋画に親しみ、外国語の作品が日本語でも味わえることが不思議でおもしろいと感じていました。その興味をずっと持ち続けたまま会社員になりましたが、コロナ禍で自分の仕事を見つめ直したとき、「できることをするのではなく、したいことをしたい」と感じて、JVTAのコース受講を決めました。
【今後どんな作品を手がけたい?】 直島での経験を活かして、現代アートや建築に関する作品を手がけてみたいです。また、留学中に日本ではあまりなじみのない食材(ザリガニやナマズ、ワニなど…)で偏食を克服して以来、食べることが大好きになったので、料理番組やグルメ旅行記にも強い関心があります。幼少期の愛読書が自然系・動物系の図鑑だったこともあり、飼っている猫の生態観察を趣味としています。
★JVTAスタッフ一同、これからの活躍を期待しています! ◆翻訳の発注はこちら ◆OJT修了生 紹介記事のアーカイブはこちら
花と果実のある暮らし in Chiang mai プチ・カルチャー集 Vol.105 ソムオーの季節
★「花と果実のある暮らし in Chiang Mai」 インパクト大の写真をメインにタイのリアルなプチ・カルチャーをご紹介しています。
みんなでテニスを楽しんだ後、リタイヤしたタイ人女性は、「今から市場に行かなくちゃ。ソムオー(ポメロ)の季節よ~。」と言ってそそくさと帰っていきました。「ソムオーの季節!?」。ソムオーは、ザポンや文旦のような、大きな柑橘系のフルーツ。バナナのように1年中見られる果物のような気がしていたので、今が旬とは知りませんでした。彼女はそれを目的に市場に行くなんて…。なんだか日本の夏に桃を買いに行く風景を思い出しました。
旬のタイのソムオーとライム
子どもの頃、大好きだった桃は、夏にしか食べられないのでとても貴重で楽しみにしていた果物でした。その日本の桃が先日高級スーパーで売られているのを見かけた時、「チェンマイにまで来たかあ!」と驚きました。一年中美味しい果物があるのはありがたいですが、自然のサイクルで育った果実、その土地の物を頂くことは、体にとっても大切な気がします。とはいえ、夏の果物代表「桃の季節」に南国タイの「ソムオーの季節」と出会えてちょっと心豊かになった一場面でした。さあ、私も真似して「ソムオーの季節」にソムオーを買いに行こうっと!
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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。 —————————————————————————————–
花と果実のある暮らし in Chiang Mai チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美 バックナンバーはこちら
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JVTAサマースクール 2026開催中!無料セミナー多数、どなたでも1セミナーから参加可能です
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◆2026年8月25日(火)19:30 – 20:30 ※日本時間 ※受付終了 みんなで字幕 ~みんなで考えると、字幕はもっと面白い~ 自分のアイデアから名ゼリフが生まれるかも?!(初心者~経験者大歓迎) 登壇:藤田奈緒(JVTA講師・ディレクター)、渡邊優那(JVTA映像翻訳ディレクター) 料金:無料 対象者:どなたでも参加可
◆2026年9月2日(水)19:30-21:00 ※日本時間 ※受付終了 「えっ、あの人が難民だったの?」――難民問題は私たちのすぐ隣りに ~逆境を糧に、各界で活躍する人々の人生を紹介します~ 難民は支援を受けるだけの人じゃない 夢や才能にあふれ、豊かな社会を築くキーパーソンだ! 登壇:芳島昭一氏(特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 事務局長特命〔渉外・啓発担当〕) 料金:無料 対象者:どなたでも参加可
◆2026年9月4日(金)19:30 – 20:45 ※日本時間 ※受付終了 「新・通訳」ってどんな仕事? ~通訳との違いは? 英語のレベルは? 収入は?~ 「言葉と心の橋渡し役」を務める「新・通訳」について具体的に解説します。 講師:梅田実代氏(バイリンガルMC)、安永あこ氏(広島県地域通訳案内士)、藤田彩乃氏(新・通訳、JVTAロサンゼルス社外取締役) 料金:無料 対象者:どなたでも参加可
◆2026年9月5日(土)9:00 – 10:30 ※日本時間 ※受付終了 ~AI時代になぜ増えている!?~ 映像翻訳の「最新事情」と「必要なスキル」を徹底解説! 映像翻訳に興味を持っている方たちを対象に、今後の業界の動向、求められるスキル、AI翻訳関連など、今知っておくべき情報を解説します。 講師:新楽直樹(JVTA代表) 料金:無料 対象者:どなたでも参加可
◆2026年9月7日(月)19:30-21:10 ※日本時間 ※受付終了 フリーランスの新・常識 2026 顧客と出会う!チャンスをつかむ!信用を積む! 様々な強みや悩みをもつプロに寄り添い、数十社の顧客を知るから見えてくる、最新の傾向と対策をJVTA代表が解説! 講師:新楽直樹(JVTA代表) 料金:1,000円 対象者:どなたでも参加可
◆2026年9月10日(木)19:30 – 20:30 ※日本時間 ※受付終了 映画祭プロデューサーと考える!ユニバーサル時代の映像翻訳 映画祭プロデューサーの東野正剛氏を迎えてメディア・アクセシビリティの最前線を紐解きます。 ゲスト:東野正剛氏(SSFF&ASIA エグゼクティブ・プロデューサー) 進行:小笠原尚軌(JVTA メディア・アクセシビリティ科ディレクター) 料金:無料 対象者:どなたでも参加可
◆2026年9月12日(土)10:00 – 11:00 JST ※日本時間 ※受付終了 How Manga Crosses Borders: Behind the Scenes of Localization and Publishing Award-winning manga translation editor Sarah Tangney shares her experience and gives us an inside look into the world of manga localization and publishing. ゲスト:Sarah Tangney(manga translation editor) 進行:Jessi Nuss (J-E Course Director and Instructor at JVTA) 料金:無料 対象者:どなたでも参加可
◆2026年9月15日(火)19:30 – 21:00 ※日本時間 ※受付終了 AI時代の翻訳者の倫理 ~Code of Ethics入門編~ オーストラリア・アメリカ・EU圏の制度を比較しながらCode of Ethicsの全体像と主要な遵守ポイントを解説し、AI翻訳・PE(ポストエディット)が急速に普及する現状を倫理規定に照らして分析します。 登壇:井上泉氏(沖縄国際大学総合文化学部 英米言語文化学科教授・学科長) 料金:1,000円 対象者:どなたでも参加可
◆【映像翻訳VODプログラムを2026年10月より開講!】 ~VOD授業×個別サポートで、より効果的かつ効率的にプロを目指す~ 10月からの新プログラムスタートに向け、リモートで無料の個別説明会を開催中。新たな映像翻訳VODプログラムの詳細はもちろん、映像翻訳業界の最新情報やプロまでの具体的な道のりなどをマンツーマンでご説明します。お気軽にご参加ください。 ※詳細・お申し込みは▶こちら
◆【LAで活躍するプロ通訳者の授業を、日本からもリモートで受講可能!】 新・通訳(バイリンガル・コミュニケーター)養成講座 アドバンスを10月開講!「エンターテイメント」と「身近な医療」の2種のテーマで、通訳の基礎技術+専門用語・知識を習得。現在リモート個別相談を実施中です。詳細は▶こちら から