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キラリvol.189
「私の必須アイテム」

キラリvol.189<br>「私の必須アイテム」
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寒さに非常に弱い。
映画『デイ・アフター・トゥモロー』のように地球が氷河期になってしまったら、私は真っ先に寒さに耐えきれずに命を落とすことになるだろう。そう、映画の冒頭でやられる一人だ。

 
北国の人からしたら、関東の寒さなんて何てことはないのかもしれない。しかし、私の場合、関東の寒さでも堪え難いものがあるのだ。真冬にサッカー観戦に行ったことがある。日中だし、ダウンを着ているから大丈夫だと高をくくっていた。前半は熱燗を片手に元気に応援していたが、後半になると外気にさらされていた頭がすっかり冷え切り、弱った小鳥のようにじっと固まったまま友人からの問いかけにも答えられなくなってしまった。私にはこんな経験が何度もある。

 
外気の寒さに限らず、お腹がすいてエネルギー切れになってしまったときにも同じような状態になってしまう。仕事を終え、帰宅途中の電車(片道1時間半もかかる)で「お腹がすいたなー」「でも途中下車はしたくないし…」そんな事を思いながらじっと我慢していると、最終的には手がふるえ、冷や汗をかき、立っていられなってしまう。アメ玉や、チョコレートなどがあれば急場をしのぐ事ができるのだが、うっかり何も持っていないと本当に冷や汗をかくことになる(このような場合、ブドウ糖が一番良いらしい)。

 
そんな私に、お茶目な友人が誕生日プレゼントとして“スキットル”(酒をいれる携帯用の小型ボトル)をくれた。よく映画で酒好きのおじさんが、ジーンズの尻ポケットから取り出して、ぐびっとやるアレだ。少量のお酒は、体を温め気持ちをリラックスさせる効果があるという。しかし、このスキットルを持ち歩き街中でぐびっとやっていたら完全に“アル中”と勘違いされてしまうだろう。映画の中以外で、このスキットルを使っている人なんて見たことがないし、まして日本で、しかも女性で、コレを持っている人はまずいないだろう。スキットルを持っているなんて少し自慢したくなるし、とても嬉しいプレゼントなのだけれど、実際に使うとなると躊躇してしまう代物だ。

 
近年、毎年のように続く猛暑や度重なる大雨など日本でも世界でも異常気象が起こっている。“地球が氷河期になる”ということも映画の世界だけとは言い切れない。でもそんな時に、このスキットルが私を救ってくれるかもしれない。いざという時のために、バッグにはお菓子やブドウ糖、そしてこのスキットルを忍ばせておこうかと思う。

 

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Written by 酒井 泉
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[JVTA発] 発見!キラリ☆ vol.185
日本映像翻訳アカデミーのスタッフが、月替わりのテーマをヒントに「キラリ☆と光るヒト・コト・モノ」について綴るリレー・コラム。同じ目標を見つめる修了生・受講生にたくさんのヒントや共感を提供しています。

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