News
NEWS
[JVTA発] 今週の1本☆inBLG

今週の1本 『ジョゼと虎と魚たち』

今週の1本  『ジョゼと虎と魚たち』
Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page

1月のテーマ:決意
 

思いもかけない出会い。それは、男女ならときには恋愛に発展し、自分の殻を破るきっかけを与えてくれる。この世の全ての人は、発見や気づきに突然出合う可能性を持っているのだと思う。
僕は、優柔不断な大学生・恒夫(妻夫木聡)と足が不自由な女性・ジョゼ(池脇千鶴)の出会いと恋愛を描く映画『ジョゼと虎と魚たち』のストーリーを振り返りながら、2016年のテーマを決めたい。それは、一言でいえば一期一会。出会いと出合いを大切にしていこうという自分への約束だ。
 

主人公の恒夫はバイト先の雀荘で、早朝に乳母車を押す謎の老婆のうわさを聞く。ほどなく、老婆に遭遇した恒夫は、乳母車の中にはジョゼが乗っていることを知る。2人が初めて出会うシーンで、ジョゼがとった行動は「(護身のために)包丁を振り回す」とかなり強烈だ。この映画はフィクションだが、やはり、人の出会いに予定調和など存在しないということなのだろう。
 

やがて恋仲になった恒夫とジョゼは、恒夫の実家の法事に参加するため、九州に向かって長いドライブに出かける。このくだりで、ジョゼは彼女にとっての念願だった(そして映画のタイトルにも入っている)「虎」や「魚」見ることになる。それらがどういう形で2人の前に現れたかは、ぜひ本編で確認してほしい。見応えがある情景は、強烈な出会いの向こう側にあったのだ。
 

小旅行の中で、恒夫の頭の中には「ジョゼを両親に紹介する」「結婚する」ことが、常にあった。だが、自分の心のどこかにためらいがあることにも気づいている。それを察したジョゼがとった行動とは…?
 

この映画には「人が人と出会うこと」の素晴らしさが描かれている。自分が予想もしなかったような出会いの一歩先に、素晴らしい何かがきっとある。その可能性の種を取りこぼさないように、僕はこの1年を過ごしていきたい。
 

『ジョゼと虎と魚たち』
監督:犬童一心
出演:妻夫木聡、池脇千鶴ほか
製作年:2003年
製作国:日本
 

Written by 小笠原尚軌
 

[JVTA発] 今週の1本☆ 1月のテーマ:決意
当校のスタッフが、月替わりのテーマに合わせて選んだ映画やテレビ番組について思いのままに綴るリレー・コラム。最新作から歴史的名作、そしてマニアックなあの作品まで、映像作品ファンの心をやさしく刺激する評論や感想です。次に観る「1本」を探すヒントにどうぞ。

Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page