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発見!キラリ 「振り返りたい過去、そして先にあるもの。」

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6月のテーマ:変化
 

長らく海外赴任で外国を転々としていた友人家族が、数年ぶりに日本に戻ってきた。学生時代からの仲間であるその友人には、10歳と4歳の2人の娘がいる。これまでも彼らが日本に一時帰国するたびに会う機会はあったが、今回は少し間が空いて3年ぶりの再会だった。久々に会う長女はぐんと手足が伸び、目を見張るほど少女らしさを増していた。次女にはさらに驚かされた。3年前は母親の後ろにすぐ隠れてしまうようなシャイだった子が、ノンストップで歌ったりお喋りしたりと、すっかりお転婆な子に変貌していたのだ。
 

あの頃はまだ言葉も話せずじっと静かな子だったのに、こうもキャラが激変するとは。子どもの成長は早いとはいうが、それにしてもこの変わりぶり… などと考えながら、ふとはるか昔、自分の子供時代に思いを巡らす。実は最近、生まれ育った実家が取り壊されるというニュースを母から聞いた。私が実家で過ごしたのは高校生までだ。大学に入学するために上京してからすぐに父親の転勤で両親は県外に出ていたので、それ以降、私が実家に足を踏み入れた回数は数えるほどしかない。
 

長らく遠ざかっていたとはいえ、実家の建物が取り壊され、物理的に中に入ることができなくなると考えると、かなり寂しい。入口を入ってから玄関までのアプローチ、ドアを開けて階段を上った左側にあった自分の部屋。リビングの横に少し離れて配置されたダイニング、奥のキッチン…。家の中の構造が頭の中に鮮明に思い出される。それと同時に、思いは実家で過ごした18年間へ。楽しかったこと、つらかったこと、数々の思い出がスライド式に蘇る。18歳の私は実家を出る時、何を考えていただろう。初めて親元を離れる不安、東京での新生活への期待。そして漠然とだが、その頃には「将来は字幕を作る仕事をしたい」という思いが胸の中にあったのは確かだ。
 

その数年後、私は当時代々木八幡にあった日本映像翻訳アカデミーの門を叩いた。憧れの世界に飛び込むことができた喜びを大いに感じながら、夢中になって学び、文字通り必死になって翻訳の経験を重ねた。そしてフリーの映像翻訳者を目指していたはずの私は、気づけばJVTAの社員として働くようになっていた。それも今年でかれこれ13年目。毎日違う案件を扱う映像翻訳ディレクターの仕事は、目が回るほど忙しいことも多いが、もちろん刺激的だ。1日として同じ日がないというのが、自分の性に合っている気がしている。
 

そしてJVTAにとっても、これまでは間違いなく変化の連続だったと思う。当初は英日の映像翻訳のコースとEnglish Clockのみだったのが、時代の変化に合わせて、日英映像翻訳コース、ロサンゼルス校、バリアフリー講座、GCAIオープンと成長を続けてきた。JVTAは今年で創立20周年を迎える。これからの10年、20年、果たしてJVTAはどこまでパワーアップできるのか。一体どんな新たなチャレンジが待っているのだろう。この先にある未来が、はっきり言って楽しみで仕方ない。
 

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Written by 藤田 奈緒 
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[JVTA発] 発見!キラリ☆  6月のテーマ:変化
日本映像翻訳アカデミーのスタッフが、月替わりのテーマをヒントに「キラリ☆と光るヒト・コト・モノ」について綴るリレー・コラム。修了生・受講生にたくさんのヒントや共感を提供しています。

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