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花と果実のある暮らし  Vol.31 村にも!?ソーシャルメディアブーム

花と果実のある暮らし  Vol.31 村にも!?ソーシャルメディアブーム
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【最近の私】 雨季本番!そしてデング熱シーズンです。今年は、すでに近所の村で一人亡くなった人がいるというので、我が家も蚊の対策を強化中。蚊取り線香、虫除け、電気蚊取り器などなどあらゆるものを使っていますが、一番は、自分の免疫を上げるため「よく食べよく眠りよく運動する」です!
 

先日村に住む女性から、「ねえねえ、実は私、整形しちゃった!二重にしたのよ!」 との告白。思わず、私は「えーーー!」と発し、サングラス越しの彼女の目をマジマジと見てしまいました。彼女は隠すこともなく「まだ腫れていて可愛くないのよ」と言いながら嬉しそうにサングラスを外してくれました。うーーーん…。
 

■自撮り大好き!?ソーシャルメディアブーム
個人的には元の方が可愛いのにと思いながらもそんなことは言えず、彼女がハッピーならそれでいいのかなあと勝手に納得していました。彼女はフェイスブックに自撮りの写真を載せるタイプ。とても熱心に自分の姿を撮影し、たまに修正を加えながら、日々自撮りの研究しているのです。
 

そう、最近タイ語を学ぶクラスメイト達の間で話題になったのは、タイ人は自撮りが大好きだということ!日本だと、ちょっと自撮りは嫌厭されがちですが、我が道を行くタイ人は、自撮りを思う存分楽しんでいるようです。ある意味で、見せられる側のことはあまり考えていない幸せな人々?!といえるかもしれません。
 

知り合いの若いOLさんは、まるでモデルのようにポーズをきめて新しいカフェやレストランで自撮りをしてはFacebookにアップしています。ダイエットも始め7キロ落としたというから、自撮りを通じて生まれた美への意識変化はあっぱれなもの。また別の知り合いは、ご飯を食べていても自撮り。綺麗な花を見れば、花と自撮り。四角いスマホに向かって思いっきり笑顔を作っている彼女の横にいる私はなんだか落ち着きませんが、そんな事は全然お構い無しです。
 

少々話は逸れますが、ヨガのクラスの先生が眉の刺青をしたと話題になったことがありました。するとその数ヶ月後には、クラスのほとんど皆が似たような眉になるという現状が…。さらにそれがFacebookにアップされているのを見ると、タイ人もブームに乗りやすい国民性なのだなあと感じます。
 

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街で見かけた、運転中のスマホに注意を呼びかける広告
 

■彗星のようにやって来たスマホ!?
チェンマイ発の北タイ日本語情報誌「ちゃ〜お」10月号によると、タイ人のスマートフォン使用平均時間は、1日約4時間だといいます。Facebookなどのソーシャルメディア、メールなどが78分。LINEチャットに66分、ゲームアプリが66分、その他がサイトの閲覧だそうです。
 

確かに、スマートフォンに対するタイ人の“欲望”は、ここに暮らす西洋人や日本人に比べて相当なもの。日本では、娯楽やコミュニケーションツールが、テレビからPC、ポケベルから携帯電話、スマホとステップを踏んで進化しながら生活に入ってきたのが、ここチェンマイではテレビ娯楽文化から一気にスマホ文化にジャンプしてきた感じです。だからこそそれが楽しくてしょうがないというムードが流れています。
 

■サイバーブリングを扱ったテレビドラマ登場
タイ語のクラスで使われた人気テレビドラマ「WaiSab Saraek Kad」 (青春時代の家庭崩壊といった意味)は、そういったソーシャルメディアなど、若者達の周りにとりまく問題を取り上げた番組で、大変人気を集めたそうです。ひと昔前の、日本のドラマ『積木くずし』のような存在でしょうか?
 

今までのタイの人気テレビドラマは、大概恋愛もので、第3の人物が出てきて嫉妬し争い合うタイプの話が多かったのですが、この番組は盗み、暴力、サイバーブリング(ネット上のいじめ)などの若者が抱える問題とその裏にある家庭崩壊を描いています。まさに今のタイに起きている社会的問題を取り入れながらも、全体はポップな仕上がりになっているため、とても見やすく人気を集めたようです。まさに、新しい切り口の、“一歩進んだ感”のあるドラマとして興味深く、クラスでのディスカッションも盛り上がっていました。
 

そんなタイに彗星のようにやってきたスマホという存在は、大変画期的であり、今や村のおじいさんがLINEを入れてくれと家に来るほどです。一方で、前述のテレビドラマで取り上げられたような問題や、先進国がすでに抱える問題も一緒に入り込んできています。前例を教訓にし、タイ人の持ち味を活かしながら、娯楽そしてコミュニケーションツールとしての位置を上手にキープしてほしいものです。
 

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最近できた電話&ネット代支払い機?! 楽しい後には…お支払いを忘れずに!
 

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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。
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花と果実のある暮らし in Chiang Mai
チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美
 

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