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ダマー国際映画祭が東京で初開催! 字幕を手がけた修了生が語る上映作品の魅力とは

ダマー国際映画祭が東京で初開催! 字幕を手がけた修了生が語る上映作品の魅力とは
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物語の持つ力を追及し表現する、ジャンルを超えた短編映画祭「ダマー国際映画際」が今年、東京・下北沢の北沢タウンホールで開催されます。JVTAは今年初めて、字幕制作で協力し、5本の作品の日本語字幕を修了生5人が担当しました。

 


 
「ダマー国際映画際」の代表は、『パッション』『ナルニア国物語』『Ray/レイ』などに携わった映画プロデューサー、マーク・ジョセフ氏。宣教師の父を持つジョセフ氏らによって2001年よりシアトル他で開催されてきました。「ダマー」とはヘブル語(ヘブライ語)で「隠喩」や「たとえ話」を意味する言葉で、露骨な暴力描写や過激な映像に頼らず、人間の多様な感情や体験を芸術的に表現することを評価することが特徴で、30分未満であることが応募の条件とされています。

 
日本語字幕を手がけた修了生に担当作品の魅力を聞いてみました。

 
『From the Sky』
日本語字幕担当 小路真由子さん


軍事ドローンが上空を飛ぶ中東のある地域で慎ましい暮らしを営むヤギ飼いの親子ですが、息子はドローンの音に毎夜悩まされています。ある日親子は2人の戦闘員と出会います。この作品は、戦いの残酷さや報復のむなしさを描いた作品である一方で、少年の成長物語でもあります。日本人には異常だと思うことが日常になっている地域があり、それでも人は逞しく生きていくんだということを考えさせられました。出てくるヤギが可愛くて和みました。

 
『A Different Way』
日本語字幕担当 小池 綾さん

これはニューヨーク市警で初代女性チャプレンになったスーザン・ジョンソン・クック氏が、2001年に起きた同時多発テロについて語っているショートムービーです。とても短い動画ですが実際の出来事を取り扱っているので、年代や表記を含め事実関係の裏取りをしっかりと行いました。「中の人」が語る言葉はとてもリアルで重みがあります。同時多発テロは誰もが知る出来事ですが、違った角度から見つめ直すことのできる作品でした。

 『Life!』 
日本語字幕担当 永井 舞子さん


ケニアが舞台の本作は、主人公の青年クエクがインターネットカフェで自殺の方法を検索するシーンで始まります。クエクの過酷な人生が細かいカット割りでテンポよく描かれる一方で、クエクの表情を捉えるカットは長めにじっくりと見せてくるので、たった4分というごく短い尺にも関わらず、とても印象深く見応えのある作品になっています。一言も言葉を発しないクエクの心の声をぜひ感じ取ってもらいたいと思います。

 
『Discesa』
日本語字幕担当 礒 愛さん


本作品のキーワードは、“兄弟”“モペット”“パスタ”です。ちなみに“モペット”とは、簡単に言うとエンジン付き自転車です。ある夏の午後、イタリアの小さな島で、兄弟がこのモペットでひたすら坂道を走ります。後半でおいしそうなパスタが登場しますが、しっかりと描写できるよう、ワードチョイスを意識して訳しました。誰もが故郷や家族を心に描けるような作品です。最後にきっと、トマトソースのパスタが食べたくなります!

 
※『Love Has No Borders』もJVTA修了生、松浦千尋さんが担当しました。

 
チラシ - コピー

 
ダマー国際映画祭は5月10日(金)~11日(土)に北沢タウンホールで開催。会場では、監督や脚本家など映画製作者によるワークショップも行われます。ぜひお出かけください。

 
詳細は公式サイトをご覧ください。
http://www.damahfilm.com/

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