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フェスティバル・ディレクターへインタビュー!「SSFF&ASIA 2024は世界中のフィルムメイカーと交流できるチャンス」

フェスティバル・ディレクターへインタビュー!「SSFF&ASIA 2024は世界中のフィルムメイカーと交流できるチャンス」

ショートショートフィルムフェスティバル&アジア(以下、SSFF & ASIA)2024が6月4日(火)から開催となる。今年も世界中から選りすぐりのショートフィルムが集まり、幻のジョン・レノン出演作品から新進気鋭のクリエイターによる作品まで約270作品が上映。一部作品のオンライン上映はすでにスタートしている。

日本映像翻訳アカデミー(JVTA)は十数年、本映画祭を字幕翻訳でサポート。この度、ショートショート実行委員会フェスティバル・ディレクターの武笠祥子さんに、今年の映画祭に関するインタビューを実施。映画祭の見どころや、字幕に対する感想などを伺った。

●第26回目となるSSFF & ASIAについて、今年の注目ポイントを教えてください。
続く紛争や災害のニュースで始まった今年、 映画祭は、『Illuminate Your Life ~いのち 照らせ セカイ照らせ』をテーマに、「いのち」や「人生」、「生活」と、それを取り巻く「セカイ」を照らし出す各作品を発信し、作品を通じて観る人自身の生活や人生にもライトをあて、共感や発見、感動が生まれる場、そして世界へと目を向けるきっかけを作りたいと考えています。コンペティション作品の上映のほか、AIを活用したショートフィルムのセレクション、視覚障碍者向け音声ガイド+聴覚障碍者向け字幕ガイドを付けたユニバーサル上映イベント、海外の映画祭で活躍するプログラマーをゲストに迎えるトークイベント、仏五輪にちなんでスポーツがテーマの作品上映なども行います。
短い時間で描かれる作品だからこそフットワーク軽く、「今」を映し出し、フィルムメイカー一人一人の想いが率直に表現されるのがショートフィルムです。戦争や災害、移民、ジェンダーといったフィルムメイカーが目の当たりにしている世界の「今」が集結しているイベントになると思います。

●JVTAが制作している英語字幕・日本語字幕はいかがですか?
SSFF & ASIAでは例年200作品を超える作品を上映、そのほとんどの字幕をJVTAにて作成頂いています。ストーリーの分かりやすいものから実験的なものまで幅広いジャンル、かつ様々な国や文化を扱った作品が集まっていますが、その1つ1つにとても丁寧で監督の気持ちに寄り添った字幕をつけていただいていると感じています。

●AIによる自動翻訳も注目されていますが、AI翻訳と人間による翻訳の関係性について、どのように思われますか?
AI生成は字幕翻訳だけでなくすべての分野においてここ数年注目が高まっており、SSFF & ASIAでもこれまでにAIに関するイベントやAIを活用した作品を取り上げてきました。誰もが動画を撮れ、その動画を個人の力で世界に紹介することができる時代において自動翻訳のニーズは高く、その精度は今後ますます高まると思います。ただ、個人的には作品の背景にある社会や文化そして言葉そのものも日々変化するものであり、作り手である人の想いに最も適した言葉を選ぶことができるのはまた人であると考えます。特に映画は映像作品だけではない複数の要素で構成された総合芸術ですので、翻訳者の皆さんには、文字面だけの翻訳ではない作品全体の世界観を反映した字幕づくりを期待します。

●映像翻訳学習者、また映像翻訳者の皆さんに向け、メッセージをお願いします。
映像字幕は作品をより多くの観客に届けるために不可欠な要素であると思います。翻訳者の方々には作品単体だけでなく、監督をはじめ作品に携わった方々と一緒に観客に作品を届ける気持ちで字幕制作に取り組んで頂けたら、と思います。

SSFF & ASIAでは毎年国内外から多くのクリエイターが集まります。上映前後には直接話せる機会も多いので、ぜひ足を運んで作り手や観客の人々と交流してみてください。

世界中から集まった映像作品を見ることができるSSFF&ASIAは、映像翻訳者にとっても多彩なジャンルの映像作品に触れられる貴重な機会である。「戦争と生きる力プログラム supported by 赤十字」「Women in Cinema Project」「レインボープログラム」など、ショートフィルムを通じて社会課題への知見を深めることができる点も本映画祭の特徴だ。また、武笠さんが言及している「視覚障碍者向け音声ガイド+聴覚障碍者向け字幕ガイドを付けたユニバーサル上映イベント」も、実は上映作品のバリアフリー字幕ガイドと音声ガイドの制作をJVTAのメディア・アクセシビリティ部門が担当している。

世界中のフィルムメイカーがそれぞれの視点で作ったショートフィルムが一同に会するSSFF&ASIA 2024。作品上映だけでなく各種トークイベントも開催されるので、この期間に映像作品の持つ力を色々な面で実感してもらいたい。イベントの映画祭に関する最新情報は公式サイトでチェックを。

ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2024 公式サイトは▶こちら

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