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第89回アカデミー賞ノミネート作品の字幕を修了生が手がけました!!

第89回アカデミー賞ノミネート作品の字幕を修了生が手がけました!!
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2月26日(日本時間は27日)、第89回アカデミー賞が発表されます。今年のノミネート作品の中の3本の日本語字幕をJVTAの修了生が手がけています!!翻訳を担当した岩辺いずみさん、チオキ真理さん、仙野陽子さんが作品の魅力と翻訳の工夫を語ってくれました!
 

★『Fences』
作品賞、主演男優賞(デンゼル・ワシントン)、助演女優賞(ヴィオラ・デイヴィス)、脚色賞にノミネート
フェンス
翻訳者・岩辺いずみさん
本作はオーガスト・ウィルソンの同名戯曲を映画化。夫婦役のデンゼル・ワシントン(監督も兼任)とヴィオラ・デイヴィスが過去に舞台で演じ、トニー賞を受賞しています。まだ黒人差別がひどかった時代に育った父親と、息子たちとの確執や世代間ギャップ、妻との関係が会話を中心に描かれ、まさに魂のぶつかり合い!綿密に練られたセリフを損なわないよう、日本では馴染みの薄い言葉や固有名詞もなるべく訳出しました。工夫したのは、大量の字幕を読むのが嫌にならないよう、緩急のある訳を心がけたことです。(字幕は1900枚弱!)日本公開は未定ですが、ぜひ見ていただきたい作品です!
 

★『メッセージ』
作品賞、監督賞、脚色賞、美術賞、撮影賞、編集賞、音響編集賞、録音賞にノミネート
メッセージ
翻訳者・チオキ真理さん
迫力のある映像と印象的な音楽、エイミー・アダムスのしっとりした語りが絡み合い、とても心に染みる作品です。“エイリアン語”を理解しようとする言語学者が主人公なので、言語に関する専門用語や独特な表現も多く出てきます。その原意を理解し、分かりやすい日本語に置き換えることにも苦労しましたが、一番心を配ったのは“初見の人もリピーターも違和感なく楽しめるように”という点です。見終わった後にいろいろ語り合い、もう一度見たくなると思いますから。アカデミー賞では8部門にノミネート。作品賞、監督賞はもちろんですが、私は編集賞にも注目しています。
 

公式サイト
http://www.message-movie.jp/
日本では2017年5月に公開予定
 

★『ロブスター』
脚本賞にノミネート
ロブスター
翻訳者・仙野陽子さん
独身が罪で、パートナーを見つけないと動物に変えられるという奇想天外な世界。アテネ出身のヨルゴス・ランティモス(監督・脚本)の描く独特の物語はファンタジックであり、ロマンティックでもあり、シュールなブラックコメディでもあります。感情を抜き取ったように淡々と進む物語。そこに登場するキャラクターは、誰も彼もあくが強く個性的です。それぞれの役者が見事な演技を見せているので、字幕でキャラクターのイメージを壊してしまわないよう、ひたすら気を使いました。地味に徹したコリン・ファレルの切ない中年の恋に心を揺さぶられ、レア・セドゥ(独身者たちのリーダー役)の氷のように冷たい表情から放たれる、情け容赦ない言葉に震える…ラストまでどっぷり、突拍子のない世界観に浸れる作品です。お楽しみください!
 

公式サイト
http://www.finefilms.co.jp/lobster/

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