『ハリー・ポッター20 周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』 待望の話題作を手がけた「選ばれし者」たち
2022年、あの魔法使いたちが帰ってきた!
J・K・ローリング著のベストセラーから誕生した映画『ハリー・ポッター』シリーズ。第1弾『ハリー・ポッターと賢者の石』の公開20周年を記念し、特別番組『ハリー・ポッター20 周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』が米国で制作された。1月1日に現地でお披露目され、その1週間後には日本のU-NEXTが独占配信をスタート。日本のファンも待ち焦がれた“ハリポタ”最新作の日本語字幕をJVTAの修了生たちが手がけている。
■JVTA厳選の『ハリポタ』ファンが集結
今回、字幕制作に携わったのは『ハリー・ポッター』をこよなく愛し、原作と映画に精通した10名の翻訳者と5名のチェッカー。
「まさに夢のような気分でした。映画が大好きになったのも、映像翻訳者に憧れたのも、ハリー・ポッターに出会ったことが大きなきっかけ」(梅澤夏子さん)
「依頼メールに『ハリー・ポッター』とあり、二つ返事で引き受けました。自己PRに『ハリポタ』ファンだと書いておいて本当に良かったです」(山本かりんさん)
<担当翻訳者(50音順)>
東美和さん
梅澤夏子さん
黒沢瞳さん
小池綾さん
小林美麗さん
寺村可苗さん
長沼葉菜さん
山田佳奈さん
山本かりんさん
ロンゴ愛花さん
<担当チェッカー(50音順)>
御囲ちあきさん
川下盛代さん
築山由さん
ユーイング知子さん
リネハン智子さん
■ファンならではの「こだわり」
番組尺は約100分。キャスト・スタッフへのインタビューに映画のシーンを交えた構成となっていた。少人数の翻訳者では締め切りに間に合わないためチーム翻訳で進められた。
番組の前半、ハリー、ロン、ハーマイオニーが再会する場面を担当した梅澤さん。終始楽しく取り組めた背景には、作品への愛とファンならではの「武器」があった。
「3人の会話には過去作の印象的なエピソードがいくつも出てきます。そのために必要だったのが、その場面に登場する固有名詞などが原作でどんな日本語表記になっていたのかというチェック。でも原作本のどのあたりに、どの用語が登場するか大体覚えていたので取り組みやすかったです」(梅澤夏子さん)
視聴者であるファンを楽しませるための工夫もあった。
「ファンならグッとくるはずのハリポタ用語や作品の舞台裏が、たった数秒に凝縮されている。限られた字数で、どの情報を訳出するかにこだわりました」(山本かりんさん)
翻訳者、チェッカー、ディレクターを含めたチーム全体で用語や口調、テロップなど全ての日本語をチェックし、締め切りギリギリまで練られた1500枚の字幕。クライアントもその出来栄えに感心していたという。
■「好き」を「強み」に変える
映像翻訳の需要は、映画やドラマといったエンターテインメント系にとどまらない。近年はビジネスや医療、教育の現場でも映像コンテンツが活用されており、JVTAも幅広い分野の案件に携わってきた。映像翻訳を学ぶ人たちにとって、活躍の場は広がりをみせている。
「あらゆるモノや情報が映像化されるようになり、映像翻訳のニーズはあちこちに存在しています。映像翻訳に関係ないような経験や関心も、自分の『強み』としてクライアントにアピールすることで仕事につながっていきます。今回の案件も、自己PRシートを拝見し『ハリー・ポッターが大好き!』だと感じた方にお願いしました。映像翻訳者にとって翻訳スキルはもちろん重要ですが、自分を売り込む工夫や努力も、案件受注には大事なのです」(藤田庸司ディレクター)
『ハリー・ポッター20 周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』、映画『ハリー・ポッター』シリーズ全8作品はU-NEXTで配信中。この機会にぜひご覧ください。
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