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「頼まれたら断らない」
それが求められる人材になる秘訣

「頼まれたら断らない」<br>それが求められる人材になる秘訣

日本全国で海外から観光やビジネスを目的にした訪日客が増加の一途をたどる中、語学学習者が注目すべき新たなキャリアが生まれている。それがJVTAが定義する「新・通訳」だ。会議で交わされる会話を訳すだけではなく、進行や訪日客の案内、その他のサポートなども行う。語学力や訳すスキルに加えて、コミュニケーション能力や臨機応変さが求められる仕事だ。

数年前から「新・通訳」として活躍しているのが藤田彩乃さん。藤田さんは大学在学中にJVTAで英日映像翻訳を学び、その後は東京校で映像翻訳ディレクターも務めた。2008年に渡米し、JVTAロサンゼルス校を立ち上げ、8年にわたってゼネラル・マネージャーとして学校運営全般に従事。現在は自身の出身である富山に戻り、アポロ・イングリッシュ・アカデミーを主宰し英語指導に携わる傍ら、行政・企業・教育・文化など多分野において通訳・翻訳者として活動している。

最初に「新・通訳」の仕事に携わった時のことをJVTAのサマースクール『語学力+αがカギ!今、注目の「新・通訳」という働き方とは?』に登壇した際に語っている。アメリカから帰国後に最初に担当したのが、2016年に開催されたG7富山環境大臣会合の地元主催 歓迎レセプションの英語司会だ。初めはバイリンガルスタッフとして登録をしていたが、英語での司会が必要になり、運営担当者に声をかけてもらった。英語での司会を務められるか不安もあったが、持ち前の度胸で引き受け、現場では司会だけでなく、通訳や運営側のサポートも行った。その経験をきっかけに、富山で行われる会議やイベントでの英語司会や通訳、海外ゲストへのアテンド通訳なども数多く担当するようになった。

一般的にイメージされる“通訳”では、話された言葉を一字一句正確に訳すスキルが求められる。しかし、「新・通訳」は限られた時間の中でテンポよく重要な情報を見極めて伝えるスキルが求められるという。また、会議の進行を任されることもあり、待ち時間にはゲストが退屈しないように雑談することもあり、それに対応できるだけのコミュニケーション能力と臨機応変さも必要だ。2019年に行われた「「世界で最も美しい湾クラブ」の世界総会」の司会では、最後に軽快な音楽が流れる中、参加者と輪になって踊る場面もあったそうだ。

英語が得意な人やコミュニケーション能力が高い人は多いが、なぜ藤田さんに新・通訳の依頼が次々と舞い込んでくるのか。その理由は藤田さんが「できる限り断らない」という姿勢を大切にしていることにある。藤田さんはJVTAで映像翻訳ディレクターとして、翻訳者に仕事を依頼していた経験から、依頼を断らないことが信頼へと繋がることを知っており、現在は調整が難しい場合を除き、できるだけ引き受けるようにしているそうだ。

「やったことがないことを頼まれることもありますが、依頼してくださる方は私ならできると思って依頼してくださっていると思うので、その期待に応えるために引き受けるようにしています」

藤田さんの仕事に対する姿勢は、通訳・翻訳の業界に関わらず、長い信頼関係を育むことに繋がる。日本のインバウンドやグローバルビジネスが発展し続ける中で、信頼性の高い「新・通訳」になることは長く求められる人材への近道になるだろう。

新通訳の需要に関してはこちらのページもご覧ください。

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