News
NEWS
不惑のjaponesa(ハポネサ)inCO

旅のテーマは「イベリコ豚ちゃん+城塞都市+ポルトガル」

旅のテーマは「イベリコ豚ちゃん+城塞都市+ポルトガル」
Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page

女3人集まれば…、ガールズトーク、グルメ探索、そしてショッピング。
私の場合、ガールズトーク、グルメ探索は当てはまるが、ショッピングにはさほど興味がない。

 
2012年1月にスペイン・マドリードに渡り、3か月が過ぎると、時間を多く共有する友人が見つかってくる。私は、あのピソ事件以来、国際交流基金の職員であったSさん(参照:「第5回:「スペイン式 ピソ狂騒曲」 ~その4~」に登場)と親しくなっていた。

 また、交流基金の日本語教師Nさんとも、この頃に出会う。
東京とさほど変わらない寒さから、日中はスペインらしい太陽の光線が強くなる春の訪れを感じさせる4月、Sさんから旅の誘いを受ける。マドリードから車で3~4時間、スペイン南西部に位置するエクストゥレマドゥーラ自治州への旅だった。

 
ポルトガル国境沿いにあるこの州は、緑の多い城塞都市として栄えたらしい。特に州都メリダ市やカセレス市は、多くのローマ建築が残されている。旅行ガイドブック「地球の歩き方」にもほとんど取り上げられていない地方で、私もノーマークだった。

 
また、マドリードからの道中には、どんぐり畑にイベリコ豚が放し飼いされている風景も見られるということ。さらにポルトガル国境が近くということもあり、ついでにポルトガル料理も堪能してしまえ!ということに。

 
よって、旅のテーマは「イベリコ豚ちゃん+城塞都市+ポルトガル」に決まった。
嬉しいことに、日本語教師Nさんも仲間に加わった。女性3人で3日間、ショッピングとは無縁の旅が始まった。

 

左がSさん、中央は筆者、右はNさん

左がSさん、中央は筆者、右はNさん


##写真①##
キャプ: 左がSさん、中央は筆者、右はNさん

 
■さすが日本人
Sさんから旅のスケジュールが届いた。事務能力の高い、段取り上手なSさんらしい細やかな内容だ。

 
スペイン人の知人に話をしたら、
「さすが日本人。この“コーヒー休憩”まで入れているのが細かいね。スペイン人だったらありえない」なんてコメントが。なるほど、大ざっぱなスペイン人からすると、このスケジュールは考えにくいのか。

 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◎第一日目:4月20日(金)
マドリード16時発、途中でコーヒー休憩入れつつ19時~20時にトゥルヒージョ(Trujillo)着、パラドールにチェックイン。
パラドールのHP http://www.parador.es/es/parador-de-trujillo
(1泊朝食税込みで165ユーロなので、1人55ユーロです)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 
当日、時間通りに待ち合わせ場所に出向く。そしてSさんの車で出発!車による初の長距離旅行に心は弾む。

 
そして、今回のテーマの1つである「イベリコ豚ちゃんとどんぐり畑」を求めて、車窓から国道沿いにある牧草地らしきものを探す。遠くに小さな濃い色の群れを見つければ、3人は歓声をあげ、胸はずませ、目をこらして凝視するが…。山羊だったり、牛だったり、カモだったり。

 
結局ホテル到着まで、一向に豚の群れを見つけられなかった。トホホ、残念。3人は慰めにと、豚ちゃんの写真が掲載されたどんぐり味のキャラメルを購入した。

 
豚ちゃんに会えず残念…

豚ちゃんに会えず残念…



 
■お姫様みたい
スペインに来たらパラドールには是非一度は泊まってみたいと思っていた。パラドールとは、古城をホテルに改築した観光客向けのホテル。スペイン国内に何十ものパラドールが点在している。中世の雰囲気が漂う石畳の建築物、そんな高級感に溢れるパラドールに泊まれるなんて!

 
一人で宿泊するには金額的に若干敷居が高いと思っていたが、3人で泊まるとなると、なんと1人55ユーロ(約7,600円)。カクヤスである。

 
パラドールの玄関

パラドールの玄関



 
中庭

中庭



 
 宿泊した部屋

宿泊した部屋



 
辺りが暗くなり始めた頃、パラドールに到着。趣のある玄関を通り、チェックイン。週末にも関わらず、宿泊客は少ない様子。中庭にテラス席が設置されているが、肌寒いためか閑散としている。そんな中庭で、東北は山形出身の私が初めて目にしたモノが!

 
それは、“レモンの木”だった。私にとってレモンは、スーパーで売られている外国産のフルーツでしかなかった。柑橘系の果実なので木に実がなるのは当たり前の話だが、実際に目の当たりにすると何か発見したような気持ちになる。

 
山形に柿の木を庭に植えている家が多いのと同じか。それにしても、さすがスペイン南部地方。レモンの木だ。庭のレモンをもいで、そのまま料理に使えるなんて、なんて贅沢なのだろう。

 
初めて見るレモンの木に歓喜!

初めて見るレモンの木に歓喜!



 
—————————————————————————————–
Written by 浅野藤子(あさの・ふじこ)
山形県山形市出身。高校3年時にカナダへ、大学時にアメリカへ留学。帰国後は、山形国際ドキュメンタリー映画祭や東京国際映画祭で約13年にわたり事務局スタッフとして活動する。ドキュメンタリー映画や日本映画の作品選考・上映に多く携わる。大学留学時代に出会ったスペイン語を続けたいという思いとスペイン映画をより深く知りたいという思いから、2011年1月から7月までスペイン・マドリード市に滞在した。現在は、古巣である国際交流団体に所属し、被災地の子供たちや高校生・大学生の留学をサポートしている。
【最近の私】仕事に遅れると思い、電車に飛び乗る。ふっと見渡すと人が少ない。よく考えるとお盆だった。
—————————————————————————————–

 
 第17回 スペイン+放浪記 その3
 第16回 スペイン+放浪記 その2
 第15回 スペイン+放浪記 その1
 第14回 マドリード、映画あれこれ その3

 
▶ ブログ一覧

 

Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page