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【スタッフコラム】Fizzy!!!!! JUICE #17
心と人生に大切な習慣●板垣七重(MTC映像翻訳ディレクター/講師)

【スタッフコラム】Fizzy!!!!! JUICE #17<br>心と人生に大切な習慣●板垣七重(MTC映像翻訳ディレクター/講師)
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最近、時間を見つけてオンライン座禅会に参加している。外出制限の終わりが見えないので、できるだけストレスなく過ごせる方法を探していたときに、ふと、ある言葉を思い出したのがきっかけだった。
「雑念が出てきても、追いかけない」
10年以上前に一度だけ、駒沢大学が開催している座禅会に参加したことがある。これはその時に聞いた言葉。座禅の目的のひとつは、心を穏やかにすること。お堂に入って座禅を組む20分間は、余計なことや最近あった嫌な出来事、悩み事が頭に浮かんできても、やり過ごさないといけない。

心を乱すことが頭に浮かぶのは自然なこと。それを無理に抑えつけることはしない。ただ、追いかけるのをやめる。つまり「どうしよう」と考え始めない。たとえ晩ご飯が心配になっても、メニューを考え始めない。

不思議と、次から次へと湧いてくる雑念やネガティブな思いも、相手にしないで放っておくと次第に影を弱めていく。頭を占領していた重たい荷物がひとつひとつ減って、そこにスペースが生まれるような感覚。そうすると、時おり鳴らされる鐘の音が体の芯まで心地よく響く。

心が落ち着くことだけが座禅の効果ではない。雑念を追い払って頭や気持ちにスペースができると、本当に考えるべきことにも気がつく。たとえば、やりたいと思っているのにできていないこともその一つ。毎日同じことばかりしてなんとなく過ごしていると、1年はあっという間に終わってしまう。座禅を組む時間は、そんな毎日から少しだけ離れて、どんな人生を送りたいかを考える心の余裕もくれる。

本当にやりたいことは人によって、趣味だったり、仕事だったりするだろう。あるいは、毎日部屋に花を飾るとか日常を少し豊かにすることかもしれない。私は、毎日ほんの少しずつ、音楽の勉強をすることにした。趣味で楽器を弾くけれど、音楽を本で勉強するのはまったくの初めて。無理はしないで、マイペースに続けてみようと思っている。

皆さんも、ステイホームでストレスを感じることがあれば、一度、座禅を試してみてはどうか。頭の中の雑音を静めて気持ちを穏やかにするためでもいいし、それがきっかけでやりたいことに気がついたら、とりあえず行動してみるのも面白い。もしもそれが映像翻訳なら、ぜひ思い切って挑戦してほしい。

すでに映像翻訳を学んでいる、仕事にしている人は、原稿の見直しをする前に座禅をするのもいいかもしれない。翻訳で煮詰まったときは、いったん休んで自分の訳文を忘れることをよく勧めている。考えすぎて混乱した頭をリセットするために座禅で思考を止めるのは、アリかもしれない。
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Written by 板垣七重

いたがき・ななえ●映像翻訳ディレクター。日本映像翻訳アカデミー修了生。課外講座「120分でマスター! 最強の調べもの術」などの講義も受け持つ。
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「Fizzy!!!!! JUICE」は月に1回、SNSで発信される、“言葉のプロ”を目指す人のための読み物。JVTAスタッフによる、示唆に富んだ内容が魅力です。一つひとつの泡は小さいけど、たくさん集まったらパンチの効いた飲み物に。Fizzy! なJUICEを召し上がれ!
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