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UNHCR親善大使 MIYAVIさんのモルドバ訪問動画を字幕でサポート

UNHCR JapanのYouTubeチャンネルで、UNHCR親善大使 MIYAVIさんのモルドバ訪問の様子が公開されている。JVTAはこの動画の日本語字幕を担当、修了生の星加菜保子さんが手がけた。JVTAはこれまでもUNHCRの活動に翻訳で協力し、難民映画祭の上映作品や、UNHCRの活動や難民について学ぶ動画の字幕や吹き替えを担当してきた。星加さんも2022年の難民映画祭で特別上映された長編ドキュメンタリー『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』の字幕を手がけ、難民支援に関する知識を深めた。
 


 

MIYAVIさんは、“サムライギタリスト”として世界から高い評価を受けているアーティスト。2022年のNHK紅白歌合戦に「THE LAST ROCKSTARS」のメンバーとして出場したほか、現在公開中の映画『ファミリア』に出演するなど多彩に活躍している。今回公開された動画では、2022年6月、「世界難民の日」の直前に、モルドバを訪れ、ウクライナから避難してきた人たちと交流する姿を追っている。
 

◆翻訳前にMIYAVIさんの活動をリサーチ
オリジナルの音声は、すべてMIYAVIさんが自身の言葉として英語で話しているもの。日本語の字幕をつけるにあたっては、ファンの人が見てもMIYAVIさんの言葉として違和感のないトーンにすることが必須となる。字幕を手がけた星加さんは、翻訳の前にUNHCRが公開している動画を含め、MIYAVIさんが出演しているものを一通り調べ、字幕のトーンや口調を確認したという。
 

「すでに報じられているニュースやインタビュー記事にも目を通しました。UNHCR親善大使としての活動や、これまでに語られた内容、ミュージシャンとして難民支援にかける思いなどを、映像や記事からくみとり、情報を蓄積していく感覚でした。ラジオなどでも、この訪問のことをお話されていて、『あのシーンはそういう場面の切り取りだったか!』と気づかされることもありました。」(星加さん)
 

※MIYAVIさんのUNHCR親善大使の活動はこちら
 

◆“It’s really painful to see.”の真意は?
今回の動画の字幕では、MIYAVIさんが日本語で実際に話しているような表現を心がけたと星加さんは話す。これまで公開されている映像から話し方などを把握し、MIYAVIさんだったらどう表現するだろうかと考えながら、自然な日本語になるよう意識したという。
 

「実際にお話しされている場面では、難しい単語はあまり使わず、多くの方にとって理解しやすい英語で話されていますが、シンプルであるがゆえに訳出が難しい部分もありました。例えば冒頭のセリフで、ウクライナの状況を“It’s really painful to see.”と表現されていますが、当初は“see”という言葉にひきずられ、『見るのがつらい』『見るに堪えない』といった表現が思い浮かびました。ですが、今もつらく苦しい思いをしている人たちがいる状況で、MIYAVIさんが、このような表現をするだろうかと考えた時に、おのずと答えが出た気がします。最終的には、『明らかに不条理で心が痛みます』という字幕になりました」。(星加さん)
 

◆短いシーンの連続を訳すうえで意識したポイントは…
約3分の動画には予告編のように、さまざまなシーンが断片的に収められている。それぞれの詳細が描かれているわけではないので、発言の意味を推し量るのが難しい場面もあったという。また、シーンの切り替えが多い場合、カット変わりに合わせてスポッティング(ハコぎり)をするため、使用できる文字数が、実際よりも少なくなるという難しさもある。
 

「短いシーンの連続で構成されている映像は、ともすれば、まとまりのない印象を与えかねないので、いくつか意識したことがあります。まずは、映像と字幕がリンクするよう心がけ、流れとつながりを作るということ。次に、映像に込められたメッセージを、的確に伝えるための言葉選びをすること。最後に、それぞれの場面の背景を可能な限り調べ、また想像を巡らせることで、MIYAVIさんの思いに寄り添うことを大切にしました。」(星加さん)
 

◆支援の第一歩は現実を知ること
2022年にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、約1年。世界の難民の数は増え続け、紛争や迫害で故郷を追われた人たちは、日本の人口にほぼ近い、1億人を超えている。先行きの見えない今も、現地では冬の厳しい寒さの中で電力を絶たれるなど厳しい状況に置かれている。
 

「ウクライナから避難を強いられた人たちが、隣国モルドバにある難民キャンプで生活する姿、とりわけ子どもたちの笑顔に胸を打たれる方も多いと思います。不当な戦争によって多くの難民が生まれ、苦しい現実はなかなか変わらない。それでも、子どもたちがボールを追いかけ、はしゃぎ、歌う様子に、少しだけ救われ希望を感じるのは、私だけではないと思います。子どもの笑顔や音楽の力は偉大だと、強く感じます。難民支援の形はそれぞれですが、まずは世界で起きている現実を知ること、そこから始まるのではないでしょうか。今もつらい思いをしている人たちを直接抱きしめ、言葉をかけることはできなくても、映像を通して支援の輪が広がり、それがいつか彼らの元に届くことを願っています。」(星加さん)
 

JVTAは2022年に、ウクライナ語字幕をつけた日本アニメを世界に向けて上映する「J-Anime Stream for Ukraine」を開催。ウクライナ人学生と日本人学生計23名が字幕制作やイベントの運営に参加した。この動画で現状を知り、それぞれができる形で支援を考えていきたい。
 

【関連記事】
・故郷を追われた人を守り続けて70年 UNHCRの活動をJVTAはサポートしています
https://www.jvta.net/mtc/who-we-are-unhcr70/

・【字幕・吹き替えでサポート】UNHCRのアニメーション動画で難民問題を学ぶ
https://www.jvta.net/tyo/unhcr-animation-movie/

・【第17回難民映画祭 特別先行上映会に参加】 気候変動で荒廃した土地にグレート・グリーン・ウォールを!
https://www.jvta.net/tyo/2022unhcr-will2live-ggw/

・【第17回難民映画祭】今年はオンライン配信とリアルイベントのハイブリッドで開催
https://www.jvta.net/tyo/2022unhcr-will2live-2/

・【国連UNHCR協会 中村恵さんに聞く】 緒方貞子さんのバトンを引き継ぐ 今私たちにできる難民支援とは?
https://www.jvta.net/tyo/summer2022-unhcr-r/

・「J-Anime Stream for Ukraine」 公式サイト
http://stream.jvtacademy.com/
 

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【2022】JVTAの修了生が幅広い分野で活躍

2023年がスタート。今年こそ、新たなスキルを身につけてキャリアアップを目指したいという方も多いだろう。JVTAは職業訓練校として映像翻訳に関するスキルを多角的に学べる授業を提供し、多くの修了生がさまざまな分野で活躍している。2022年に英日翻訳、日英翻訳、バリアフリーなど多岐にわたるジャンルで関係者や翻訳者に取材した記事を一挙紹介。卯年の今年はさらなる飛躍の年を目指したい。

※掲載内容は昨年の掲載時のものです。タイトルをクリックで各記事をご覧ください。
 

★英日翻訳
海外の作品を日本に紹介するには、日本語の字幕や吹き替えが必須だ。劇場公開やテレビ放送以外にも動画配信サービスであらゆるコンテンツを楽しめる今、映像翻訳者の活躍の場は無限に拡がっている。JVTAで学んだスキルを活かして劇場公開映画の字幕、UNHCR のアニメーション動画の字幕や吹き替え、U-NEXTの人気番組、書籍の翻訳・執筆などを手がけた修了生たちの声を紹介する。
 

※英日映像翻訳科の詳細はこちら
 

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◆『ハリー・ポッター20 周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』 待望の話題作を手がけた「選ばれし者」たち
 

UNHCR-anime
◆【字幕・吹き替えでサポート】UNHCRのアニメーション動画で難民問題を学ぶ
 

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◆【修了生・小松原宏子さんインタビュー】「児童書の創作にも映像翻訳の学びが役立っています」
 

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◆【JVTAが字幕を手がけた衝撃作が劇場公開】あなたの買った魚は奴隷が獲ったものかもしれない。

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【JVTAが字幕】片桐裕司監督作品第2弾『END OF LOYALTY(原題)』がコミコンでワールドプレミア
 

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◆修了生の小林美麗さんが企画、翻訳した洋書の日本語版が発売!
 

LosBando/
◆【修了生が配給と字幕】青春音楽映画『ロスバンド』が2月11日劇場公開!
 

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◆2022年映画祭サポート関連の記事はこちら
 

★日英翻訳
2022年は濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が世界で注目を集め、米アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞という快挙となった。日本の映画が世界で上映されるときに必須なのが、英語字幕。JVTAは本編の英語字幕制作に加え、映画祭出品に関するサポートも行っている。2022年は佐々木友輔監督の『映画愛の現在』がリスボン国際ドキュメンタリー映画祭で上映、コービーシマダ(島田公一)監督の『Dr.Bala』がロサンゼルスインディペンデント映画祭ほか多くの国際映画祭で上映された。
 

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◆『映画愛の現在』佐々木友輔監督インタビュー リスボンでも共感を得た映画への想い
 

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◆JVTA講師がホラー映画の英語字幕を制作! 「コックリさん」の英訳はどこから生まれたか?
 

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◆JVTA修了生の河野知美さんが主演&プロデュース! Jホラーブームの立役者、高橋洋監督の『ザ・ミソジニー』が公開!
 

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◆【監督×俳優×映像翻訳者】『僕の一番好きだった人』の英語字幕はこうして生まれた
 

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◆【監督インタビュー】ドキュメンタリー映画『Dr.Bala』が国際映画祭で注目を集めるまで 「『作品を理解して訳をつけることの重要性』を感じた」
 

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◆【JVTA講師が字幕を担当!】多数の国際映画祭でノミネート!ドキュメンタリー映画『Dr.Bala』英語字幕制作の裏側
 

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◆【JVTA修了生が英語字幕を担当!】濱口竜介監督の『偶然と想像』と工藤梨穂監督の『裸足で鳴らしてみせろ』が、第22回ニッポン・コネクションで上映!
 

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◆『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)が海外で愛される理由 ロサンゼルス在住映画ジャーナリスト中島由紀子さんが解説
 

★バリアフリー
JVTAは、2011年からNPO メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)と共同で、“聞こえない、聞こえにくい”人のためのバリアフリー字幕、“見えない、見えにくい”人のためのバリアフリー音声ガイドを学ぶための講座を開講。修了生がさまざまな現場で活躍している。2022年は、修了生が「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア」のバリアフリー企画やサンドウィッチマンライブツアーのDVDのバリアフリー字幕、舞台と手話と音声ガイドの融合などを手がけるなど、新たな可能性が見えた年となった。
 

※MASC×JVTA バリアフリー講座の詳細はこちら
 

sandwichman20220603
◆【JVTAがバリアフリー字幕を制作】『サンドウィッチマンライブツアー2020-21DVD』が発売!
 

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◆【SSFF&ASIA2022の新たな試み】『サムライソードフィッシュ』の多言語字幕とバリアフリー字幕、音声ガイドをJVTAが制作
 

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◆『こころの通訳者たち What a Wonderful World』が劇場公開 3人の舞台手話通訳者たちの動きを音声ガイドで伝える挑戦とは?
 

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◆【宮沢賢治×語り×手話×音声ガイド】修了生・彩木香里さんの挑戦がアーカイブで配信
 

【関連記事】
【2022】多種多様なJVTAの取り組みはこちら
 
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【JVTAが字幕】イタリア映画の翻訳秘話 「短編映画6選~一年で昼が一番短い日に~」

12月23日(金)、イタリア文化会館ホールで上映会「短編映画6選~一年で昼が一番短い日に~」が開催される。全6作品のうち、『ミストラル』(Maestrale)はイタリア映画の最高の名誉とされるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞短編映画賞受賞作品。その他の日本初公開となる5作品の字幕をJVTAの修了生、平岡洋子さん、小倉麻里矢さん、御囲ちあきさんが手がけた。担当の先崎進ディレクターによるとイタリア語を専門的に勉強してきた3名に依頼したという。『村一番の未亡人』『ナイト・ドロップス』『ガスマンになりたかった男』の3作品の字幕を担当したのは、イタリアのフィレンツェ在住の平岡洋子さん。通常は英語字幕からの翻訳がメインだが、今回はイタリア語から直で字幕を作成した。平岡さんにイタリアの作品の翻訳へのこだわりを聞いた。
 

ミストラル
※『ミストラル』
 

平岡さんが今回苦労したのは、同じイタリア語でも地域によって違う、“なまり”の解釈だったという。日本語で標準語や大阪弁、青森弁や沖縄方言など地域によって言い回しや使う単語が違うように、イタリア語も地域によって違いがあると話す。
 

「イタリアがほぼ今のような状態に統一されたのは1861年で、それまではあらゆる国や文化の影響を受けてきた長い長い歴史が地域ごとにあり、各地に方言が存在します。例えばナポリが舞台となっている映画『ゴモラ』では、リアルなナポリ弁(ナポリ語?)が台詞に使われているため、イタリアのテレビで放送される際はイタリア語(標準語)の字幕がつくほどです。今回担当した『村一番の未亡人』はナポリなまり、『ガスマンになりたかった男』はローマなまりの台詞だったため、スクリプトにない台詞や一部アドリブが入っている台詞などは特に、聞き取るのも内容を理解するのも苦労しました。」(平岡さん)
 

村一番の未亡人
※『村一番の未亡人』(字幕・平岡洋子さん)
 

また、一般的なイタリア人の特徴として、誰かが話している最中でも話したいことがあれば遠慮せずにかぶせて話し始めることが多いそう。これも字数制限のある字幕翻訳には難しいポイントとなる。
 

「2人どころかその場にいる全員が一斉に話しているというシーンは、日常生活でも映像作品でも珍しくありません。どの台詞を優先して訳出するかを決めなければならないというシーンが英語の作品よりも多いように思います」(平岡さん)
 

ガスマンになりたかった男
※『ガスマンになりたかった男』(字幕・平岡洋子さん)
 

イタリア人の食に関するこだわりや地元愛も意識して言葉を選んだと平岡さん。具体的なポイントを聞いてみた。
 

「『ガスマンになりたかった男』では原語で「bistecca」(ビステッカ)と出てくるのですが、映像を確認すると「ビステッカ」と訳出するには薄すぎる肉なので、「ステーキ」と訳出しました。日本語で「ビステッカ」と検索すると、フィレンツェ発祥のビーフステーキ、と紹介しているサイトもあるのですが、その正式名称は「bistecca alla fiorentina」(フィレンツェ風ビーフステーキ)です。日本ではビステッカと聞くとあの分厚くて、骨付きで外側はこんがり、中はレアだけど冷たくない、というフィレンツェ風ビステッカを思い浮かべてしまう人もいると思い、混乱を避けるために「ステーキ」と訳しました。フィレンツェ以外の地域の人が薄いステーキを「bistecca」とテレビなどで話していると、「あれはbistecchina(小さなステーキ)だ!」とフィレンツェの人は茶化します。もしも「ビステッカ」と訳出していたら、フィレンツェの方々に激怒されていたでしょう。こうしたイタリア人の食へのこだわりの強さ、地元愛の強さなどを理解した上で、訳出することが大切だと思います。」(平岡さん)
 

マミ・ワタ
※『マミ・ワタ』(字幕・小倉麻里矢さん)
 

字幕には現地で暮らす平岡さんならではのさまざまな視点も活かされている。平岡さんが今回手がけた3作品はそれぞれ違うテイストだが、翻訳時に意識したことは何だったのだろうか? さらに見どころを聞いた。
 

「『村一番の未亡人』は、微妙な人間関係や心の変化が視聴者にも伝わるよう、呼び方や口調に工夫を凝らしました。また、「肉団子」に「ポルペッテ」とルビを振ったり、「洗濯とアイロン済みの服」という台詞をきちんと訳したりすることで、イタリアらしさが出るように意識しました。
 

Night Drops Locandina
※『ナイト・ドロップス』(字幕・平岡洋子さん)
 

『ナイト・ドロップス』はモノローグのみという珍しい作品でした。作品全体に漂う静けさや、暗くて重い雰囲気に対して、プールがいかに癒しの場になっているかを表現することを心がけました。
 

『ガスマンになりたかった男』は、全体的にコミカルで軽快な雰囲気の作品でした。テンポのよさと、間を入れてもったいぶる場面とのコントラストを大事にしつつ、垣間見える主人公の俳優業への熱意や苦悩が伝わるよう、意識して字幕を作りました。イタリア人が見た時に笑えるシーンで、日本人もクスッと笑えるよう工夫を凝らしたので、お楽しみいただけると嬉しいです!」(平岡さん)
 

かよわきもの
※『かよわきもの』(字幕・御囲ちあきさん)
 

イタリア映画の魅力をいくつも堪能できる珠玉の短編映画に出会える機会、ぜひ会場に足を運んでほしい。
 

「短編映画6選~一年で昼が一番短い日に~」
12月23日(金)18:30
イタリア文化会館ホール
入場無料(要事前申し込み)
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【JVTAが字幕】片桐裕司監督作品第2弾『END OF LOYALTY(原題)』がコミコンでワールドプレミア

11月26日、幕張メッセで開催の東京コミコンの会場で、片桐裕司監督作品第2弾『END OF LOYALTY(原題)』がワールドプレミア上映された。この作品の字幕をJVTA修了生の長沼葉奈さんとウォルシュ未加さんが手がけた。上映前には片桐監督と共に出演の生島翔氏(『Darc/ダーク』)と、マイケル・パレ氏(『ストリート・オブ・ファイヤー』)、ヴァーノン・ウェルズ氏(『マッドマックス2』『コマンドー』)が登壇。熱気あふれる会場にJVTAスタッフと翻訳者の長沼さんが参加してきた。
 

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片桐裕司監督は、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』『ハンガーゲーム』などの人気ハリウッド作品で、特殊メイクやSFXを手がけてきた、特殊造形クリエーター。2018年は自身の初の監督作品『ゲヘナ~死の生ける場所~』(字幕はJVTA修了生が担当)が北米と日本で上映され、話題になった。

 

そんな片桐監督の第2弾がアクション映画とは、少し意外に感じるかもしれない。しかし実は片桐監督は合気道をやっており、アクションにも以前から興味があったという。生島氏も「監督の血の中にはアクション魂が流れている」と話していたのが印象的だった。アクションのプログラムは監督の合気道の先生が務めており、監督は「殴る蹴るだけではなく、ちょっとユニークなアクションも入れてほしい」と伝えたそうだ。さらにダンサーでもある生島氏のキレのあるしなやかな動きやガンアクションなども見どころとなっている。
 

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(C)END OF LOYALTY
 

字幕翻訳を担当した翻訳者は、アクションシーンが多いだけに、字数制限に悩まされたと話す。
 

「ストーリーがテンポよく進むので、情報を取捨選択しながらスッキリした字幕になるように心掛けました。アクションシーンは話すのも早く、字幕を出せる尺が短いのです。でもアクションのシーンなのに長い字幕を表示するとテンポが悪くなってしまいます。同じ人物のセリフなら、何枚かの字幕の中でうまく配分しながら情報を入れていくことができるのですが、多数の人物がいて各々が短いセリフを言い合いながら闘うシーンは、カット割りも細かく、やはり字数制限が厳しかったですね。」(長沼葉奈さん)
 
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※上映会場にて 長沼さんと片桐監督
 

冒頭の英語でクレジットが流れるシーンの場合、日本語字幕は縦位置になるため、横位置よりもさらに字数が少なくなり苦労したという。短いセリフも多く、最終的に字幕の数は91分で1000枚を超えた。長沼さんの字幕をウォルシュさんがチェック、そして片桐監督のフィードバックを反映し、字幕が完成した。
 

「尺が短い字幕が多かったので、原文のジョークをいかにわかりやすく読みやすい表現に訳せるかを意識しながら作業しました」(ウォルシュ 未加さん)
 
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(C)END OF LOYALTY
 

「僕自身も、海外で韓国ドラマを英語字幕で見ているのですが、全然読み切れないことがよくあります。画面を静止して字幕を見ることも少なくない。僕のこの作品もやはり字数制限が大変でした。でも、翻訳者さんと話し合いながら進められたのが良かったです。あとはキャラ付け、言葉遣いや語尾などで希望を伝え、反映してもらいました。」(片桐監督)
 

キャラ付けも翻訳者の腕の見せ所と言える。この作品の見どころは、激しいアクションシーンだけではない。親子の絆、友情、大事な人を失う悲しみなど重厚なドラマも描かれている。マイケル・パレ氏は脚本を読んだ時にいい映画だと確信したという。「ただのアクションムービーではなく、深い感情に彩られた物語です。私は絶望や悲しみ、危険にさらされた息子を支えようとする父親役だが、そういうところもぜひ観てほしい」と語っていた。
 

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※ヴァーノン・ウェルズ氏とマイケル・パレ氏が夢の共演
 

「一番気がかりだったのは、言葉遣いでした。four-letter wordなどもあり、敵対する者同士の会話をどこまで強いワードにするか迷いました。片桐監督からは『もっと乱暴な口調にしてほしい』という要望で、調整した箇所もあります。バイオレンスシーンがある一方で、家族や友情のシーンでは温かさを出すなどメリハリをつけることを意識しながら字幕を作りました。」(長沼さん)
 
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ちなみに、片桐監督はマイケル・パレ氏が主演した80年代の名作『ストリート・オブ・ファイヤー』やヴァーノン・ウェルズ氏が悪役の代表作『マッドマックス2』や『コマンドー』を中学高校時代に何度も観ていたそうで、彼らが自分の映画に出てくれるというだけで大興奮だと話す。そんな片桐監督から、映像翻訳に携わる皆さんへメッセージを頂いた。
 

「作品を制作する時はキャラクターの性格を大事にし、登場人物によるセリフの違いなどを意識して作っています。
翻訳でもそのような違いや深い意味を持つセリフなどを読み取れることが優れた翻訳家だと思います。
ただ翻訳するのとは違い、製作者の意図を汲み取れる人だとまたやってもらいたいと思えます。
そのような翻訳者になれるよう頑張ってください。」(片桐監督)
 

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(C)END OF LOYALTY
 

『END OF LOYALTY(原題)』は、ぜひ大画面で観たい迫力のアクション大作。今後の劇場公開が楽しみだ。
 
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(C)END OF LOYALTY
 

【関連記事】
・東京コミコンで『GEHENNA(ゲヘナ)~死の生ける場所~』(片桐裕司監督)の上映が大盛況!
https://www.jvta.net/tyo/gehenna/
・ハリウッド発のホラー映画『ゲヘナ〜死の生ける場所〜』が東京上映! 修了生がプロデュースと字幕を手がけています!
https://www.jvta.net/tyo/gehenna-tokyo-screening/
・【サマースクール2022延長戦】
特殊メイクアップアーティストが教える映画制作の裏側 ~映像翻訳に役立つ作品解釈を学ぶ~ ※終了
https://www.jvta.net/tyo/event/summer2022-katagiri/
 
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【第17回難民映画祭】今年はオンライン配信とリアルイベントのハイブリッドで開催 

12月1日(木)、第17回難民映画祭が開幕。今年はオンライン配信とリアルイベントのハイブリットとなる。
 


 

難民映画祭は国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所の主催で2006年にスタート(現在は国連UNHCR協会が主催)。困難な状況で力強く生き抜く難民の姿を捉えた作品を上映し、映画を通じて一人ひとりの人生にフォーカスすることで、難民問題の現状を伝えてきた。今年で17回目を迎える。JVTAは2008年の第3回から字幕制作で協力し、多くの修了生が翻訳者ならではの支援を続けている。今年、JVTAが携わった作品を中心に今年の見どころを紹介する。
 

◆オンライン開催 
2022年12月1日(木)~14日(水)
日本初公開2作品を含む6作品がオンラインで配信

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JVTAが字幕を手がけた2作品の字幕は、JVTAが指導に携わる大学生の手によるものだ。JVTAでは、小学校から大学までさまざまな教育機関と連携し、英語学習だけにとどまらない“真のグローバル人材”を育むための各種講義を行っている。この字幕制作もその一環で、プロの映像翻訳者であるJVTAの講師陣の指導や助言を受けながら学生たちが力を合わせて作り上げた。『物語は終わらない ~難民芸術家たちの革命~』の字幕を青山学院大学、『地中海のライフガードたち』の字幕を明星大学の学生がそれぞれ手がけている。学生たちは難民映画祭の上映作品に向きあうなかで、リサーチを重ね、映像翻訳のスキルを磨いただけでなく、難民問題を知り、自らの言葉でそれを伝えていくという役割を担ってきた。12月3日(土)には明星大学で『地中海のライフガードたち』の特別無料上映会も開催される。このイベントの企画、運営、PRなども学生が自ら行っている。
 

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※『物語は終わらない ~難民芸術家たちの革命~』
 

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※『地中海のライフガードたち』
 

※学生が字幕をつけた実話に基づく映画『地中海のライフガードたち』を上映 
—明星大学特別上映会の詳細はこちら
https://www.jvtacademy.com/lmc/meisei/2022/
 

【オンライン配信 6作品 視聴期間】
2022年12月01日(木)~12月14日(水)
 

【料金】
日本初公開2作品を含む6作品を、視聴期間中は何度でも視聴可能
2,000 円(視聴料2,000 円)
3,000 円(視聴料2,000 円、難民のための匿名募金1,000 円)
5,000 円(視聴料2,000 円、難民のための匿名募金3,000 円)
 

事前申し込みの詳細はこちら
https://unhcr.will2live.jp/cinema/
 

◆東京開催
2022年12月4日(日)・5日(月)
文京シビックホール・小ホール【定員:300名】
(東京都文京区春日1-16-21 文京シビックセンター内)

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※『リスト:彼らが手にしていたもの』
 

コロナ禍になってから初の会場でのリアルイベントも開催。オンライン開催には含まれない3作品が上映されるほか、各回本編上映の前に、短編『リスト:彼らが手にしていたもの』(9分)が上映される。JVTAは、『戦火のランナー』の字幕を手がけた。この作品は難民からオリンピック選手になったグオル・マリアルの姿を追ったドキュメンタリー映画で、昨年2021年6月に劇場公開された話題作だ。
 

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※『戦火のランナー』

劇場公開時に取材した翻訳者のインタビューはこちら
https://www.jvta.net/tyo/runner/
 

【東京開催】の詳細はこちら
https://unhcr.will2live.jp/news/11/01/rff2022_tokyo/
 

◆世界人権デー ・オンライン特別企画
『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』オンライン特別先行試写会
2022年12月10日(土) 15:00~16:45

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※『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』
 

アフリカのサヘル地域では、気温が世界平均の1.5倍の速さで上昇しており、干ばつや資源不足などの気候変動によって故郷を追われる人たちが増えている。「グレート・グリーン・ウォール」とは、荒廃した土地に植林し8000キロに及ぶ“グリーンウォール”を作る緑化プロジェクトだ。この作品は、マリのミュージシャン/活動家インナ・モジャが、セネガル、マリ、ナイジェリア、ニジェール、エチオピアを横断し、緑化に挑む人々や気候変動により紛争に巻き込まれた難民と出会い、リアルな姿を捉えていくドキュメンタリーとなっている。7人の翻訳チームはパートを分けて翻訳、相互チェックを繰り返し、約1カ月かけて字幕を仕上げた。来年2023年に劇場公開が決定している。
 

10月に行われた先行試写上映会の様子と翻訳者のインタビューはこちら
https://www.jvta.net/tyo/2022unhcr-will2live-ggw/
 

※詳細、事前申し込みはこちら
https://unhcr.will2live.jp/news/10/21/rff2022-ggw1210/
 

◆サイドイベント『難民問題を学ぶオンラインセミナー~入門編~』
2022年12月11日(日) 11:00 – 12:00
講師:中村 恵さん
国連UNHCR協会 事務局長特命(渉外担当)

国連UNHCR,事務局長特命,渉外担当,中村恵

現在、世界で難民と言われる人たちは1億人を超えている。難民の定義とは? UNHCRの支援活動とは? 私たちにできることは? 国連UNHCR協会 事務局長特命の中村恵氏が具体的に解説する。
 

中村氏は今年JVTAで開催したサマースクールにも登壇。中村さんは1989年からUNHCRに勤務し、ジュネーブ本部、駐日事務所勤務を経て1997年ミャンマーに赴任。難民キャンプから帰還したロヒンギャの人々の実態を把握し、自立を助ける支援に携わった。この時期は、日本人初の国連難民高等弁務官として、緒方貞子さんが活動された時期と重なる。その後、2000年にNPO法人 国連UNHCR協会の設立に参画し、現在も難民支援活動を続けている。中村さんは、緒方さんの退任後、2年半にわたりパーソナル・アシスタントとして緒方さんをサポート。今年2月には、緒方さんからのバトンを受け継ぎたいという気持ちから、書籍『難民に希望の光を 真の国際人 緒方貞子という生き方』(平凡社)を上梓したばかりだ。難民問題を一から知ることができる貴重な機会となるはず、ぜひ多くの人に参加していただきたい。
 

詳細・お申し込みこちら
https://unhcr.will2live.jp/news/10/21/rff2022-1211side/
 

【関連記事】
【国連UNHCR協会 中村恵さんに聞く】 緒方貞子さんのバトンを引き継ぐ 今私たちにできる難民支援とは?
https://www.jvta.net/tyo/summer2022-unhcr-r/
 

第17回難民映画祭2022 公式サイト
https://unhcr.will2live.jp/cinema/

 
【JVTAは翻訳で難民の支援を続けています】
◆JVTA代表 新楽直樹 連載コラム
Tipping Point Returns Vol.10 追悼 緒方貞子さん ~難民支援と映像翻訳~
※緒方貞子さんからJVTAに頂いたメッセージを収録
https://www.jvta.net/blog/tipping-point/returns10/
 

◆日本のアニメのウクライナ語字幕をつけて世界に上映するイベント「J-Anime Stream for Ukraine」を2022年11月に開催
http://stream.jvtacademy.com/
 

◆「J-anime stream for Ukraine」開催に寄せて:「日本のコンテンツには人を勇気づける力がある」
https://www.jvta.net/tyo/j-anime-stream_niira/
 

◆【字幕・吹き替えでサポート】UNHCRのアニメーション動画で難民問題を学ぶ
https://www.jvta.net/tyo/unhcr-animation-movie/
 

◆国連UNHCR協会×JVTA 翻訳者だからできる難民支援のカタチ「UNHCR WILL2LIVE Cinema 2021 募金つきオンラインシアター
https://www.jvta.net/tyo/unhcr-will2live-2021/
 

◆【『戦火のランナー』が劇場公開】翻訳者だからできる社会貢献のカタチ
https://www.jvta.net/tyo/runner/
 

◆故郷を追われた人を守り続けて70年 UNHCRの活動をJVTAはサポートしています
https://www.jvta.net/mtc/who-we-are-unhcr70/
 

◆アフガニスタンから逃れた家族の旅路『ミッドナイト・トラベラー』が劇場公開
https://www.jvta.net/tyo/%EF%BD%8Didnight-traveler/
 

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片桐裕司監督の最新作『END OF LOYALTY(原題)』が東京コミコンで上映 修了生が字幕を担当

11月26日(土)、東京コミコンの会場(幕張メッセ)にて、ハリウッド映画の特殊造形クリエーター・映画監督として活躍する片桐裕司監督の最新作『END OF LOYALTY(原題)』の完成披露上映会が開催されます。この作品の字幕をJVTA修了生の長沼葉奈さんとウォルシュ未加さんが手がけました。 “コミコン”は漫画、アニメ、ゲーム、映画などさまざまなコンテンツが紹介される、世界最大級のポップカルチャーイベント。東京コミコンは、コロナ禍で2020年はオンライン開催、2021年は中止となりましたが、今年は3年ぶりのリアル開催が実現します! 
 

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※『END OF LOYALTY(原題)』
 

片桐監督は、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』『ハンガーゲーム』などの人気ハリウッド作品で、特殊メイクやSFXを手がけてきた、知る人ぞ知る特殊造形クリエーター。2018年は自身の初の監督作品『ゲヘナ~死の生ける場所~』(字幕はJVTA修了生が担当)が北米と日本で上映され、話題になりました。また、今年のJVTAサマースクールに、ロサンゼルスからオンラインで登壇。ハリウッドで重ねてきたキャリアについての講演に100名を超える方が参加したばかりです。
 
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最新作『END OF LOYALTY(原題)』は、豪華な俳優陣が共演するアクション映画。80年代の大ヒット映画『ストリート・オブ・ファイヤー』に主演のマイケル・パレ氏、『マッドマックス2』や『コマンドー』の悪役で日本でもお馴染みのヴァーノン・ウェルズ氏、日本からは、ドラマや映画、ミュージカル、コンテンポラリーダンサーとして幅広く活躍する生島翔氏が出演しています。当日は、この3人が会場に駆けつけ、舞台挨拶もあります。どうぞお見逃しなく! 
 

 

◆『END OF LOYALTY(原題)』の完成披露上映会
11月26日(土)
20:00~20:30(30分)キャスト&スタッフ挨拶
20:30~22:00(90分)本編上映
 
 

チケットの購入はこちら
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2238927&rlsCd=001
※コミコンに18:30から入れるチケットで、コミコンを少々楽しんだ後上映会に参加できる。
※コミコンに18:30より前に入場したい方は別のチケットが必要 
 

◆片桐監督、出演者が登壇するその他のトークイベント
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★11月25日(金)15:30~16:00(30分)
映画『エンド・オブ・ロイヤルティ』完成記念プレミアム・トーク
映画『エンド・オブ・ロイヤルティ』の片桐監督、出演のマイケル・パレ氏、ヴァーノン・ウェルズ氏による対談。 
 

★11月25日(金)17:00~17:30(30分)
スペシャル対談︓丸山ゴンザレス×⽚桐裕司
丸山ゴンザレス氏が親交のある映画『エンド・オブ・ロイヤルティ』の片桐裕司監督をお迎えしてのトーク。 
 

★11月26日(土)15:30~16:15(45分)
お宝トーク!第1部 マイケル・パレ/第2部 ヴァーノン・ウェルズ
映画『エンド・オブ・ロイヤルティ』出演のマイケル・パレ氏、ヴァーノン・ウェルズ氏による2本立てトーク。 
 

イベントのスケジュールはこちら
https://tokyocomiccon.jp/topics
 

◆東京コミコン 公式サイト
https://tokyocomiccon.jp/
 

【関連記事】
・東京コミコンで『GEHENNA(ゲヘナ)~死の生ける場所~』(片桐裕司監督)の上映が大盛況!
https://www.jvta.net/tyo/gehenna/
・ハリウッド発のホラー映画『ゲヘナ〜死の生ける場所〜』が東京上映! 修了生がプロデュースと字幕を手がけています!
https://www.jvta.net/tyo/gehenna-tokyo-screening/

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【第17回難民映画祭 特別先行上映会に参加】 気候変動で荒廃した土地にグレート・グリーン・ウォールを!

10月27日、第17回難民映画祭の特別先行上映会がイタリア文化会館で行われ、長編ドキュメンタリー『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』と短編映画『リスト:彼らが手にしていたもの』の2作品が上映された。
 

難民映画祭はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の主催で2006年にスタート(現在は国連UNHCR協会が主催)。困難な状況で力強く生き抜く難民の姿を捉えた作品を上映し、映画を通じて一人ひとりの人生にフォーカスすることで、難民問題の現状を伝えてきた。今年で17回目を迎える。JVTAは2008年の第3回から字幕制作で協力し、多くの修了生が翻訳者ならではの支援を続けている。今年も『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』の字幕を7人の翻訳チームが担当。日本初公開となった会場には、JVTAスタッフと翻訳者4人が駆けつけた。
 

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『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』
字幕翻訳チーム
石川 萌さん
我満 綾乃さん
川又 康平さん
原田 絵里さん
星加 菜保子さん
茂貫 牧子さん

 

◆気候変動によって故郷を追われる人たちが増加
アフリカのサヘル地域では、気温が世界平均の1.5倍の速さで上昇しており、干ばつや資源不足などの気候変動によって故郷を追われる人たちが増えている。「グレート・グリーン・ウォール」とは、荒廃した土地に植林し8000キロに及ぶ“グリーンウォール”を作る緑化プロジェクトだ。この作品は、マリのミュージシャン/活動家インナ・モジャが、セネガル、マリ、ナイジェリア、ニジェール、エチオピアを横断し、緑化に挑む人々や気候変動により紛争に巻き込まれた難民と出会い、リアルな姿を捉えていくドキュメンタリーとなっている。7人の翻訳チームはパートを分けて翻訳、相互チェックを繰り返し、約1カ月かけて字幕を仕上げた。日本初公開の上映を関係者と鑑賞した翻訳者は、作品に字幕がのって、大きなスクリーンに映し出された時、とても感動したという。会場に訪れた4人に字幕制作秘話や上映会の様子を聞いた。
 


 

◆歌詞の訳が字幕翻訳のキーポイント
メイン出演者のインナはミュージシャン。劇中には歌うシーンが多い。字幕を作る上で歌詞の訳が大きなポイントとなり、チーム内で何度も話し合ったという。
 

「この作品においては、やはり、劇中歌の歌詞の内容を詩的に訳すことが難しかったと思います。担当のパートにも、歌詞について語るシーンがあったので、単純ながらも、矛盾しないようにどのように表現すればいいのか悩みました。また、個人的には、翻訳にあたって指示があった言葉以外にも、国連で使われている用語と自然な日本語とどちらを使った文章にすべきなのか考えすぎてしまうこともあり、皆さんから助言をいただきました。」(翻訳者 茂貫牧子さん)
 

「この映画は、環境破壊がもたらす影響について警鐘を鳴らすだけではなく、未来への希望も同時に描き出しています。アフリカ各地でインナが紡ぐ音楽もまた、観る人に強い印象を残すのではないでしょうか。今回のチーム翻訳では、歌詞にもこだわりぬきました。メッセージ性の強い曲が多いので、言葉の一つひとつに対して、納得がいくまでアイデアを出し合いました。メンバー全員のこだわりが凝縮された、インナのミュージカル・ジャーニーを、ぜひ多くの方に見届けていただきたいです。」(翻訳者 星加菜保子さん)
 

「最後のパートを担当したので、他のパートにも何度か出てくる重要な言葉や、歌詞が多くありました。特にエンディングで流れる『インシャ・アッラー』という曲は最後の4ハコを除いた大部分が星加さんのパートでも歌われており、まずは被る部分のベース訳を作っていただきました。お互いのパートで尺が異なっており、それぞれの使える文字数の中で、伝えるべきメッセージは統一できるよう相談して訳を詰めていきました。他に『ライズ』の歌詞を訳したのですが、音楽が大切な要素の作品なので、“このシーンでこの曲が流れるのはなぜか”ということをまず考えました。音楽を聴きながら歌詞の意味にも集中してもらいたいと思ったので、曲のリズムを感じながら読みやすい字幕になるよう心がけました。(翻訳者 石川 萌さん)」
 

◆同じスクリーンで観客と映画祭関係者と鑑賞
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※UNHCR駐日代表のカレン・ファルカス氏と、司会・国連難民サポーターの武村貴世子氏
 

映画祭や上映会は翻訳者が視聴者と共に作品を鑑賞できる貴重な場だ。この日は翻訳者がUNHCRの関係者の方々と直接お話をする機会にも恵まれた。
 

「字幕制作ソフト上で、映像は何度も繰り返し見てはいましたが、やはり大きな画面で作品を鑑賞すると、アフリカの広大な大地、登場人物の苦悩や未来へ向かう力強さが胸に迫り、思わず涙ぐんでしまいました。また、上映会に参加されている他の方々が作品に引き込まれていく様子が感じられ、字幕がちゃんと役割を果たしているようでうれしかったです。」(翻訳者 茂貫牧子さん)
 

「UNHCRの関係者の方から『素敵な字幕をつけてくださって、本当にありがとうございます。』というお言葉をいただき、胸がいっぱいになりました。作品の持つエネルギーやパワーを伝えることに少しでも貢献できたのなら、映像翻訳者としてこんなにも幸せなことはありません。JVTA代表の新楽さんからも『字幕に没入した。歌詞がリズムと合っていて、すごく良かった。』と言っていただき、とても嬉しかったです! チームメンバー全員で、必死に駆け抜けた1カ月が報われた思いでした。」(翻訳者 星加菜保子さん)
 

「このパートは〇さんの担当、ここはチームメンバーのフィードバックで改善できた箇所、ここは納品後に変更になったのだな…と、何度も皆で推敲してよく見知った字幕を不安交じりに見ていました。上映会のスクリーンで見る映画は、ノートPCで見ていた映像の何倍も色鮮やかで、フォントや字幕の配置も考え抜かれ、字幕制作ソフトを通して見ていたものとは異次元の素晴らしさでした。難民問題もグレート・グリーン・ウォールの活動も、広く知ってもらうことに意味があるということで、この映画を日本でも大勢の人に見てもらうための手伝いが少しでもできたことを光栄に思います。」(翻訳者 原田絵里さん)
 
◆この映画祭に携わり、翻訳者自身も難民問題に対する意識が変わった
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※『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』より
 

難民映画祭の上映作品の字幕に取り組む際、翻訳者はまず自らが作品を理解するために多くのリサーチを重ねる。そして、正しい情報をより分かりやすく伝えるために、慎重に言葉を選んでいく。こうした作業の中で翻訳者自身も難民問題に対する意識が変わったという。
 

「テレビのCMなどで流れる寄付を募る映像を見ていると、どうしても『かわいそうな子供たち』という印象がぬぐえず、困難を前に途方に暮れるしかない(のようにしか見えてなかった)人々に対して、同情や憐憫の感情からしか寄付をできていませんでした。しかし、昨年の難民映画祭のシリアのサッカー選手を題材にした作品からは『欲しいのは同情ではなく機会だ』、今回の作品からは『状況を変えるために、自分たちは動いていることを知ってもらいたい』というメッセージに接する機会をいただき、困難に負けずに進もうとしている人々の存在を改めて知り、そのための支援と応援が必要だということを実感しました。字幕翻訳者としての経験のみならず、一個人としても知らなかったことを深く知る機会を与えていただき、感謝しています。」(翻訳者 茂貫牧子さん)
 

「交流会では、上映会の司会進行をされた国連難民サポーターの武村貴世子さんとお話しすることができました。『映画を通して、気候変動や紛争、難民、すべて繋がっている問題だということが分かった』と仰っていたのですが、私も今回の作品を訳しながら同じことを感じていました。作品のメッセージが見る人にも伝わったのだなと実感できたのと同時に、この作品を通じて、より多くの人に『気候変動は自分たちにも繋がっている問題だ』と気づいてもらいたいと思いました。」(石川 萌さん)
 

◆12月10日(土)にオンライン上映、来年(2023年)は劇場公開へ
今年7月、バングラデシュでは、豪雨により国土の3分の1が浸水したほか、アフガニスタンでは、気温上昇と干ばつが40年にわたる紛争の影響をさらに深刻なものとし、国内で350万を超える人々が避難を余儀なくされている。気候変動がさらに深刻化する今、『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』は、私たちに新たな脅威と共に、その解決に挑む希望を見せてくれる作品だ。今後、難民映画祭の世界人権デー・オンライン特別先行試写会として12月10日(土)にオンライン上映されるほか、来年2023年には劇場公開も決定している。ぜひ、字幕にも注目しながらご覧いただきたい。
 

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【世界人権デー・オンライン特別先行試写会】
2022年12月10日(土)
『グレート・グリーン・ウォール~アフリカの未来をつなぐ緑の長城』特別先行上映会
詳細はこちら
https://unhcr.will2live.jp/news/10/21/rff2022-ggw1210/

◆第17回難民映画祭 公式サイト
https://unhcr.will2live.jp/cinema/
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※オンライン配信 ※12月01日(木)~12月14日(水)
視聴を受付中

 
【関連記事】
◆【国連UNHCR協会 中村恵さんに聞く】 緒方貞子さんのバトンを引き継ぐ 今私たちにできる難民支援とは?
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◆JVTA代表 新楽直樹 連載コラム
Tipping Point Returns Vol.10 追悼 緒方貞子さん ~難民支援と映像翻訳~
※緒方貞子さんからJVTAに頂いたメッセージを収録
https://www.jvta.net/blog/tipping-point/returns10/
 

◆日本のアニメのウクライナ語字幕をつけて世界に上映するイベント「J-Anime Stream for Ukraine」を2022年11月に開催
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◆【字幕・吹き替えでサポート】UNHCRのアニメーション動画で難民問題を学ぶ
https://www.jvta.net/tyo/unhcr-animation-movie/
 

◆国連UNHCR協会×JVTA 翻訳者だからできる難民支援のカタチ「UNHCR WILL2LIVE Cinema 2021 募金つきオンラインシアター
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【フィンランド映画祭2022】字幕翻訳者に聞く 担当作品のみどころ

11月19日(土)、渋谷のユーロスペースでフィンランド映画祭2022が開幕、最新のフィンランド映画5作品が上映される。JVTAはこのイベントを字幕制作で協力しており、今年も3作品の字幕を修了生が手がけている。
 

ユッシ賞(フィンランド・アカデミー賞)で最優秀主演男優賞を受賞した『タイタニックを見たくなかった盲目の男』や、2023年アカデミー賞国際長編映画賞のフィンランド部門候補作『ガール・ピクチャー』など、今現地で話題の作品がラインナップ。フィンランド映画というと、巨匠アキ・カウリスマキ、ミカ・カウリスマキなどシュールな作風が人気だが、今年もコメディ、ドキュメンタリー、ファミリー向けとバラエティに富んだ傑作が楽しめる。フィンランドで旬の傑作をいち早く堪能できるのは、まさに翻訳者の醍醐味。作品にじっくり向き合った3人の字幕翻訳者に担当の作品の見どころと翻訳のポイントについて話を聞いた。
 

◆『ウッドカッター・ストーリー』 監督・脚本:ミッコ・ミュッリラハティ
字幕翻訳 杉山由香さん

01-THE_WOODCUTTER_STORY_Mikko_Myllylahti__Tero Ahonen © Aamu Film Company
主人公はフィンランドの村で暮らす木こりのペペ。ある日、森で鉱山が発掘されたことを機に、彼の身に不可解で恐ろしい出来事が次々と起こります。つらい状況があっても、「何とかなる」と常に楽天家のペペでしたが、やがておぞましい現実を見ることになります。
 

この映画のジャンルはコメディですが、人間の存在意義という哲学的なテーマをはらんでいます。ジョークもシュールなものが多く、「ここで笑っていいの?」という感じです。翻訳では、そうしたシュールさが出せるよう心がけました。説明的なセリフは使われていないので、自分でどう受け止めるか、様々な解釈が可能な作品です。どうぞご覧ください。
 

◆『カラオケ・パラダイス』監督・脚本:エイナリ・パーカネン
字幕翻訳 小池綾さん

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この作品はフィンランドでカラオケを楽しむ人々と、彼らが抱えるドラマを追ったドキュメンタリーです。日本とは少し違ったフィンランドのカラオケ事情も垣間見える作品になっています。
 

本作は歌詞の翻訳部分が非常に多かったのが印象的です。ほとんどが初めて耳にするフィンランド語の曲ばかりだったので、歌詞の内容が見ている人に分かりやすく伝わるように一人称や三人称の使い方を工夫しました。また、曲から伝わってくる世界観も反映できるよう試行錯誤しながら歌詞の訳出をしました。
 

この作品に登場する人々はカラオケに並々ならぬ思いを抱えています。彼らが歌う姿を見守りつつ、カラオケに参加するような気持ちで作品を楽しんで頂ければと思います。
 

◆『シーヒャ – 反抗的な妖精』監督:マルヤ・ピューッコ
字幕翻訳 武富香子さん

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もい!(※)フィンランドは10年ほど前に一度行ったことがあります。その時に大好きになり、個人的に「もう一度行きたい国ナンバーワン」です。そんなこともあり、フィンランド映画祭の翻訳のお話をいただいた時は、とても嬉しかったです。
 

『シーヒャ 反抗的な妖精』は、おてんばな妖精と昆虫好きの少年が、当たり前の日常を脅かす環境破壊を食い止めようと奮闘する物語です。ファミリー向けの作品なので、いつも以上に「パッと見で分かる」字幕を心掛けました。擬音語・擬態語といった感覚的な言葉も、普段は使いたい気持ちを抑えることが多いのですが、この作品では思う存分に使えて、新たな楽しさを発見しました。
 

フィンランド映画祭、ぜひ足を運んでみてください。もいもい!(※※)
 

(※)もい! (フィンランド語でやあ! どうも!)
(※※)もいもい! (フィンランド語でバイバイ!)
 

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◆フィンランド映画祭2022
2022年11月19日(土)~25日(金)
公式Twitter https://twitter.com/FinlandFilmFes

ユーロスペース
http://eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000637

◆予告編(英語字幕)は公式YouTubeチャンネルでご覧になれます。
フィンランド映画祭 2022 Finland Film Festival in Japan
https://www.youtube.com/channel/UC0vgKFCY_DfFur48SrTWXYA

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『映画愛の現在』佐々木友輔監督インタビュー リスボンでも共感を得た映画への想い

2022年10月、ポルトガルで行われたリスボン国際ドキュメンタリー映画祭(Doclisboa)で、映画『映画愛の現在』(佐々木友輔監督)が上映された。JVTAはこの作品の英語字幕を担当、修了生の永山南海子さんが手がけた。
 

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※『映画愛の現在』第Ⅰ部 壁の向こうで より
 

映画『映画愛の現在』は、映像作家であり、鳥取大学で准教授を務める佐々木友輔氏が『映画とは何か』『映画はどこにあるのか』『どこに映画を観に行くのか』についてさまざまな映画関係者に問うドキュメンタリー3部作。制作のきっかけは、佐々木氏が東京から鳥取に赴任した際に、鳥取県には映画館が合計3館しかないという現実を知ったことだったという。佐々木監督に、作品に込めた想いや英語字幕制作について、海外上映での反応などを伺った。
 

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※『映画愛の現在』第Ⅲ部 星を蒐める より
 

◆多様さを多様さのままで提示する
「映画館が少ない地域でも、映画を『見たい』気持ちや『見せたい』気持ちを持つ人々の力によって、多様な作品の上映機会が設けられています。それぞれ好きな作品の傾向や上映したい作品の傾向はバラバラで、映画に対する想いの持ち方も大きく異なっているのをあらためて感じることができたのが、この取材の大きな収穫でした。たとえ一つの作品として収集がつかなくなっても、いささか散漫に見えようとも、そうした多様さに序列をつけたり取捨選択したりせず、多様さを多様さのままで提示し、2010年代終盤の『映画愛』の在り方として後世に伝えることが、この映画の役割であると考えています。」(佐々木友輔監督)
 

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※『映画愛の現在』第Ⅱ部 旅の道づれ より
 

◆ドキュメンタリーは字幕で文脈を正しく伝えるのが難しいジャンル
JVTAが同監督の英語字幕を手がけたのは前作の『コールヒストリー』(2019年 ※英語字幕は野副寛子さん)に続き、2作目となる。『映画愛の現在』には映画館の経営者や映画祭の主催者、映像作家などを訪ねて得たリアルな声が収録されている。ドキュメンタリーは台本やセリフがあるドラマ作品に比べ、対話をしている人同士の共通認識の上に成り立っている会話も含まれ、文脈を正しく伝えるのが難しいジャンルと言える。
 

「『コールヒストリー』も『映画愛の現在』もそうですが、私の映画は基本的にいつもナレーションの量が多く、また作品や作者などの固有名詞、芸術や社会学などの学術的な語が出てくることも多いので、これを翻訳するのは大変だっただろうな……と申し訳なく思いつつ、細部まで丁寧に大切に作品を読み込んだ上で字幕を付けてくださっているのが伝わってきて嬉しく思いました。」(佐々木友輔監督)
 

リスボン国際ドキュメンタリー映画祭(Doclisboa)公式サイトより
・『映画愛の現在』第Ⅰ部 壁の向こうで 英語字幕付き 予告編
https://doclisboa.org/2022/filmes/cinephilia-now-part-i-secrets-within-walls/
 

 

◆字幕制作は作品自体の印象にも影響を及ぼしうる創造的なプロセス
『映画愛の現在』の英語字幕を手がけた永山さんは登場人物の背景や鳥取の映画事情/イベントなどのリサーチを重ねて翻訳に取り組んだという。さらに細かいニュアンスを佐々木監督と共に確認しながらの作業となった。
 

「作品名や事実関係を正確に伝えることと、一画面の中に収められる文字数、観客にとって読みやすい文字数とのバランスをどう取るかについて、細かくやり取りをさせていただきました。翻訳・字幕制作作業とは、公式の英題がない自主制作映画のタイトルをどう記載するか、曖昧な記憶について語る言葉をどう解釈し、どう補うかなど、作品自体の印象にも影響を及ぼしうる創造的なプロセスなのだということを実感することができました。」(佐々木友輔監督)
 

リスボン国際ドキュメンタリー映画祭(Doclisboa)公式サイトより
・『映画愛の現在』第Ⅱ部 旅の道づれ 英語字幕付き 予告編
https://doclisboa.org/2022/filmes/cinephilia-now-part-ii-fellowship-to-cast-the-ring/
 

 

◆リスボンでも共感を得た映画への想い
そして、満を持してポルトガルのリスボン国際ドキュメンタリー映画祭での上映へ。佐々木監督は残念ながらコロナ禍で現地に行くことは叶わなかったが、後日、映画祭関係者とオンラインで話す機会を得た。その際も監督からの依頼でJVTAがサポートし、修了生で講師も務める野村佳子さんが通訳を行った。JVTAでは、字幕制作以外もこうした映画祭出品に関するさまざまなサポートをしている。
 

「鳥取の自主上映についてのドキュメンタリーという非常にローカルな作品が、ポルトガルのリスボンという土地でどう受け止められるか、まったく想像がつかず、それも含めて上映できることを楽しみにしていました。後日、映画祭関係者からオンラインで、『映画愛の現在』が鳥取や日本に留まらず、映画に関わるあらゆる人に共感が得られる作品であるとの言葉をかけていただいたことや、今後の上映活動について具体的な助言をいただいたことは大きな励みになりました。当日はオンラインならではの接続トラブルがありましたが、通訳の野村さんに冷静に対処していただき、無事、有意義な時間を過ごすことができました。」(佐々木友輔監督)
 

リスボン国際ドキュメンタリー映画祭(Doclisboa)公式サイトより
・『映画愛の現在』第Ⅲ部 星を蒐める 英語字幕付き 予告編
https://doclisboa.org/2022/filmes/cinephilia-now-part-iii-lux-crawler-i/

 

こうした現地の反響を受け、翻訳者の永山さんは、監督の想いが現地の方に伝わったことが嬉しいと話す。
 

「元々、日本のことをもっと知ってほしいという思いがあって翻訳を真剣に学ぼうと思いましたので、このように日本のクリエイターの世界への発信のお手伝いができるのが嬉しいですし、光栄に思います。作品の内容も知れば知るほど興味深いものですし、鳥取には1回しか行ったことがありませんが、とても身近な場所に感じることになりました。登場される皆さんの映像に対しての想いや情熱も映像翻訳者としても刺激になりました。このような作品に携わることができて、とても感謝しています。」(翻訳者 永山南海子さん)
 

譏逕サ諢帙・迴セ蝨ィ・井ス懷刀逕サ蜒擾シ・Cinephilia_Now_Part3_01
※『映画愛の現在』第Ⅲ部 星を蒐める より
 

◆作品の良き理解者として作り手と受け手をつなぐ翻訳者と出会いたい
日本の作品を海外に届けるには英語字幕が必須だ。翻訳者は、言葉も文化も違う国の人たちに制作者の想いを伝える大切な役割を担っている。今回のように制作者の意図を直接聞いて作業できたことは翻訳者にとっても貴重な体験となった。最後に佐々木監督からJVTAの受講生・修了生の皆さんにメッセージを頂いた。
 

「映画やドキュメンタリーの制作を行う者にとって、翻訳や字幕制作をお願いできる方の存在はとても心強く、また励みにもなります。翻訳された言葉を通じて、自らの作品をこれまでと違った角度から見つめ直すことで新たな発見があり、次の構想につながるアイデアが得られたこともありました。今後も、作品の良き理解者として作り手と受け手をつないでくださる翻訳者の方と出会い、共にお仕事ができるのを楽しみにしています。」(佐々木友輔監督)
 

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※『映画愛の現在』第Ⅰ部 壁の向こうで より
 

◆映画祭の現在 公式サイト
https://qspds996.com/cinephilianow/


 
【関連記事】
【JVTAが英語字幕を担当】『映画愛の現在』がリスボン国際ドキュメンタリー映画祭(Doclisboa)で上映
https://www.jvta.net/tyo/cinephilianow/
 
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【サマスク2022】 あらゆる人に楽しみを提供する、“映像のバリアフリー化”

“映像のバリアフリー化”とは、見えない、見えづらい人のための音声ガイド(副音声/AD=Audio Description)、聞こえない、聞こえにくい人のためのバリアフリー字幕(クローズドキャプション/SDH=Subtitles for the deaf and hard of hearing)を制作し、視覚・聴覚をこえてコンテンツを届けることだ。最近では字幕が入ったテレビCMや、音声ガイドつきで上映される映画も増えてきた。しかし、その字幕や音声ガイド制作の実態は、一般的にはまだよく知られていないのが現状だ。
 

この夏のイベントで、日本初のユニバーサルシアター『CINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)』の代表、平塚千穂子さんに登壇いただいた。この映画館では、視覚や聴覚に障害がある人、車いすを使う人、さらには小さな子どもがいる子育て中のママやパパなどでも映画を楽しめることを目的に作られ、すべての上映作品がバリアフリー字幕と音声ガイドつきで楽しむことができる。自身も音声ガイド制作に携わる平塚千穂子さんは「音声ガイドの制作は『究極の思いやり』である」という。
 

「ガイド制作では、『聞く人にとって気の利いた音声ガイド』になるよう、意識することが大切です。制作に関わる人は経験したことがあると思うのですが、最初は『目の代わりになって見せてあげよう』というスタンスで、情報を詰め込んだ音声ガイドを作ってしまうんです。でも実際に見えづらい方々と関わっていくと、見える人とは映像の鑑賞の仕方が全く違うことが分かってきます。」(平塚さん)
 

見える人は映像を見ることができる分、内容を平面的に捉えている。しかし見えづらい人は、耳を中心にして映像の中に入り込み、登場人物の隣で同じ空気を吸うような感覚で作品を楽しんでいるという。そのため、音声ガイドがおかしなテンポで不必要な情報を与えてしまうと、映像世界の中に入り込んで鑑賞している人にはかえって邪魔になる。音声ガイド制作で重要なのは、「鑑賞の助けになる視覚情報」を差し出すことなのだ。
 

また、聞く人のことだけでなく、映像制作者のことを考えるのも重要だという。
「その映画を作るためにどれだけの人が関わり、どういった思いで作られたのか。その存在を意識して向き合うと、ひとつとして無意味なカットはないことが分かりますし、編集の意図も分かってきます。」(平塚さん)
 

映像と向き合うことの大切さは、バリアフリー字幕の制作現場でも同様だ。バリアフリー字幕では、たった一文字で世界観の伝わり方が変わってしまうこともある。「バリアフリー字幕を作る人は、『表記をひらがなにするか、漢字にするか?』で 1
時間以上悩むこともあると聞きます。字幕制作も音声ガイド制作も、本当に丁寧に作品に向き合える仕事だと思います。」(平塚さん)
 

2005年前後は、音声ガイドやバリアフリー字幕は「障害者が出ている映画」「福祉がテーマの作品」につけられることが多く、鑑賞できる作品は限られていたという。しかし近年は、ツールの開発や制度の改革などの後押しもあり、様々な作品に字幕やガイドがつくようになった。それにともない字幕や音声ガイドの利用方法も多岐に渡ってきている。
 

映像の情報が適度に入る音声ガイドは、家事をしつつの「ながら視聴」でちゃんと映像を見ることができなくても、状況を楽しむことができる。字幕がついていれば、公共の場や小さな子供がいて音を出しづらい環境でも作品の視聴が可能だ。さらに、日本語を勉強している外国人が音声ガイドやバリアフリー字幕を活用することもあるという。地上波では映画は吹き替え版が放送されることが多い。副音声、バリアフリー字幕対応していれば、副音声でオリジナルの音源を流し、バリアフリー字幕をONにして、役者の声やオリジナルの音を楽しむことができる。映画は字幕派という方には、このような利用をしている方もいるようだ。
 

今では、「障害者のため」ではなく、健常者の人にとっても便利なツールであり、需要が広がってきている。これも「鑑賞の助けになる情報」が何かを突き詰めた結果ではないだろうか。
 

今後、あらゆるニーズに向けた映像のバリアフリー化が必要となる場面は、もっと増えていくはずだ。
 

※平塚さんのコメントは、サマースクール2022「 映像のバリアフリー化 の今とこれ“ ”から」でのお話より抜粋しました。
 

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