News
NEWS
voiceinTYO

修了生の木村美里さんが通訳・翻訳ジャーナルの誌上翻訳コンテスト映画字幕編 最優秀賞を受賞

修了生の木村美里さんが通訳・翻訳ジャーナルの誌上翻訳コンテスト映画字幕編 最優秀賞を受賞
Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page

現在発売中の通訳・翻訳ジャーナル 2020年春号(イカロス出版)で、誌上翻訳コンテスト映画字幕編の結果が発表されました。最優秀賞を受賞したのは、JVTA修了生の木村美里さん。おめでとうございます! 誌面には、木村さんの字幕に加え、受賞のコメントが紹介されています。
木村さん掲載ページ
https://tsuhon.jp/book/8434

 
木村さんは、これまでも何度か映像翻訳のコンテストに挑戦したものの、思うような結果を出せずにいたそう。そこでJVTAで専門的な知識を学び、腕試しの再挑戦で受賞を手にしました。当校で身につけたどんなスキルが役立ったのか? 木村さんにお話を聞きました。

 
JVTA 最優秀賞受賞、おめでとうございます! JVTAで学び役に立ったことがあればぜひ教えてください。

 
【木村美里】写真
木村美里さん(以下 木村さん) ありがとうございます! JVTAの特色は、ただ字幕や吹き替えの技術を伝授するだけでなく、「作品解釈」に関する授業をカリキュラムに組み込んでいる点だと思っています。マクロの視点で作品を見つめ、「このシーンは映像全体においてどのような意味を持つのか」という考え方を授けていただけたのは大きかったです。今回のコンテストでは短い会話文を訳す課題でしたが、講座で教えていただいた内容を踏まえ、 映画全編を視聴して(開催当時、日本未公開だったので、配信サイトで購入しました)、丁寧に作品解釈をしたうえで翻訳に挑みました。

 
JVTA 作品解釈は全体の流れをつかむ上で欠かせないポイントであり、課外講座でも単独で行っています。木村さんはこちらも受講されたとか。

 
木村さん はい。課外講座の「作品解釈ワークショップ」も素晴らしかったです。総合コースの作品解釈よりもさらに一歩踏み込んだ内容で、担当してくださった先生たちの熱量にも圧倒されました。「会話部分では自然な感情の流れを再現する」、「キーワードとなる部分を見抜き、メリハリをつけて訳す」といった教えは今でも実践しています。実際、今回の課題における会話文の細部を調整する際にも、ワークショップで教えていただいた内容を入念に見直してから取り組むようにしました。

 
◆誌上翻訳コンテスト映画字幕編 課題作品は昨年公開された『グレタ GRETA』。
主人公のフランシスが、地下鉄で見つけた忘れ物のバッグを孤独な未亡人のグレタに届けたことから始まるサスペンスです。

 

公式サイト:http://greta.jp/

 
JVTA 今回の課題作品『グレタ GRETA』では、ヒロインのフランシスとその友人エリカという2人の女性のキャラ付けも工夫されたそうですね。

 
木村さん まず20代女性の言葉遣いに悩みました。10代よりも落ち着きがあるけれども、かといって丁寧な言葉では大人っぽくなり過ぎてしまうので、さじ加減が難しいところです。誌面にも紹介されましたが、他作品をいくつか視聴し、『GRETA』のキャラクターたちと同年代の人物の話し方を研究しました。

 
同じ20代の女性でも、フランシスとエリカではキャラクターが違うのも、苦労した点でした。フランシスは亡き母を思う「優しい優等生」タイプ。一方、エリカはあっけらかんとした「明るい自由人」タイプです。その違いがうまく出るように、工夫しました。

 
JVTA さらに物語の核になるのは不気味なグレタの存在。セリフの作り方は特に意識したのではないでしょうか?

 
木村さん グレタの部分は訳していて面白かったです。今回の課題部分で、グレタは「上品で、丁寧で、思わずフランシスが世話を焼きたくなるような遠慮がちな年配女性」を巧妙に演じています。今後の恐ろしい展開との落差が出るように、課題の部分では猫をかぶっているグレタの様子を忠実に表現しようと努めました。
068ce6bc6c2d47930210995da0992ac0_s - コピー

 
JVTA まさに作品解釈のスキルが生きましたね! スクールで学ぶメリットの一つは他者の訳を見て、さまざまな正解に出会えることにもあります。クラスメートの皆さんとは今も繋がっていますか?

 
木村さん はい。私にとって同じ志を持つクラスメートたちの存在が大きく、今でもJVTAで得ることができた大きな財産の一つだと思っています。「映像が好き!」という熱い気持ちを持って授業に挑む受講生がJVTAには特に多いのではないでしょうか。授業前・中・後にお互いの訳にコメントをしたり、皆でさまざまな訳出パターンを考えたりしたことが、今の自分につながっています。修了後もクラスメートとは連絡を取っており、お互いにモチベーションを高め合っています。

 
JVTA 翻訳を語り合える仲間は宝物、大切にしてくださいね。今後の木村さんのご活躍にも期待しています! ありがとうございました。

 
映像翻訳に少しでも興味がある方は、ご自宅からオンラインで参加ができる字幕体験レッスン付き「オープンスクール」へ。詳細・お申し込みは▶こちら
 
資料請求ボタン

Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page