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サンドウィッチマンのコントに初の英語字幕! YouTubeで公開中です!

サンドウィッチマンのコントに初の英語字幕! YouTubeで公開中です!
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JVTAでは、『サンドウィッチマンライブツアー』DVDのバリアフリー字幕を6年連続で制作しています。そして今年は初めて、英語字幕も担当。現在YouTubeで公開中のコント動画(「レストラン」)は、3日で再生が50万回を超えるなど話題になっています。字幕を手がけたのは、JVTAで日英翻訳とバリアフリー字幕の講座を修了したチョン・ソンジュさん。「アメリカに移住しても、M1グランプリ、R1ぐらんぷり、キングオブコント、IPPONグランプリなどは欠かさず、ほとんどリアルタイムでフォローしているほどのお笑い好き」と話すチョンさんに、“笑える英語字幕作り”の秘話を聞きました。

 
レストラン1
※コント「レストラン」より

 
JVTA お笑いは昔からお好きだったのですか?

 
チョン・ソンジュさん(以下 チョンさん) 小さい頃から母の影響で落語が好きでした。中学時代、「英語を勉強するから」という名目で買ってもらったラジカセの8割は落語を聞くのに使っていましたね(笑)。アメリカに渡ってきた時も荷物の最小化を図りながらも、ボロボロになった興津要編「古典落語」の分厚い文庫6冊は外せなかった…。2キロにもなる重さなのにわざわざ持ってきたんです。

 
JVTA そんなお話がプロデューサーの耳に入り、日英映像翻訳者としてプロデビュー後、いきなり大役がまわってきたわけですね。

 

チョンさん サンドウィッチマンはナイツ、NON STYLEと共に、私の一番好きな芸人ベストスリーに入っており、こうしてお仕事で携われるなんて本当に光栄です。もちろん大変でしたが、「楽しかった!」がそれを遥かに上回っていました。ちなみに、夜中に1人で翻訳しながら何度も大笑いしていたら、隣室にいた夫が不審がって様子を見にきたということも(笑)。楽しく笑いながら仕事をさせてもらえるなんて、本当に幸せな体験でした。

 
サンドウィッチマン宣材写真 - コピー
※サンドウィッチマンのお2人

 
JVTA お笑いは文化や言葉の壁を超えるのがとても難しいジャンルです。英語にするには、苦労したポイントも多かったのでは?

 
チョンさん 動画を受け取って最初にチェックしたのは、「言葉遊びはいくつ入っているか」でした。絶妙な言い間違いや聞き間違いがサンドウィッチマンのコントの醍醐味だからです。結果、「下調べ/舌平目」、「サプライズ/サフランライス」、「バカ舌/猫舌」、「シェフの気まぐれサラダ/シェフの嫌いなサラダ」などが見つかりました。

 
レストラン2
※コント「レストラン」より

 
JVTA 確かに、これはただ翻訳しても全く面白くならないですね。どんなふうに解決したのでしょう?

 
チョンさん まずは「サプライズ/サフランライス」から。こちらは2つとも外来語な上に英語でも意味も発音も同じであることから、直訳でもまったく差しさわりないという、珍しい例のダジャレでした。信仰心もないくせに思わず神に感謝しそうになりました(笑)。次に「シェフの気まぐれサラダ/シェフの嫌いなサラダ」は、「Chef’s Preferred Salad/Chef’s Unpreferred Salad」で逃げを打とう、と瞬時に決めました。「バカ舌(味音痴)/猫舌」という言葉で遊んでいる部分は、文章にして説明したのでは面白くないし、字数が足りません。そこで「音痴=tone deaf」という英語を使い、「バカ舌=tongue deaf」という言葉をウェイターが勝手に作ったという態で訳してみました。

 
レストラン4
※コント「レストラン」より

 
JVTA なるほど。どれも字幕で見ても違和感がありませんでした。手ごわかったのは「下調べ/舌平目」だったそうですね。

 
チョンさん はい。これはいろいろ考えました。当初私は、「research/Versace」を思いついたのですが、ベルサーチという商標は入らない方が?と思い、外しました。その後、担当プロデューサーと話しあって違うパターンもいくつか検討したのですが、最終的には音の韻を踏まえて「research/rehab」になりました。

 
JVTA 音で韻を踏むだけでなく、文化の違いを知らせるための新たな工夫が必要なセリフもありましたね。

 
チョンさん 「松屋」「食券」「タライ」などというキーワードが出てくるのですが、これは英語に置き換えるだけでは瞬時に面白さを理解してもらえません。結果、下部に表示する字幕の他に、上部にもその言葉を解説するテキストを入れるという手法を使いました。ちなみに吉野家だったら、1970年代からアメリカにも進出していて、Yoshinoyaとそのまま出しても通じたと思います。テロップでは、Matsu-ya is a Beef Bowl Fast Food Chainと入れ、補足しました。

 
JVTA 食券も自動販売機が多い日本ならではなのでしょうか?

 
チョンさん そうですね。この感覚はアメリカにはほとんどないと思います。限られた字数の中でそのイメージをどう伝えるか迷いました。セリフに集中できなくなるので、テロップは最後の手段にしたいと思い、食券を「meal ticket」といったん出しておき、次の「食券なんっすか? ここ」という客のセリフを「From a machine?」という説明にして、少しでも食券販売機の様子が伝わるように工夫してみました。

 
食券イメージ - コピー
※食券販売機 イメージ

 
JVTA そのイメージは伝わっていると思います。「頭にタライが落ちてくる」というのも昭和の日本のコントみたいですよね? 英語にするのは難しかったのでは?

 
チョンさん はい。地味に悩まされたセリフです。日本でタライと言えば、100人いたらおそらく100人とも、洗濯に使うタライを想像してくれると思いますが、直訳の「tub」だと、英語圏の人たちは浴槽の「bathtub」といわゆるタライといった「washtub」のどちらかで一瞬でも迷うかも知れません。しかし4文字多い「washtub」を使う余裕はない。代案としてバケツを使おうか、とも考えたのですが、すると後半で出てくる「タライにシャンパン」の所で、氷を詰めたシャンパン用のおしゃれなバケツでボトルを冷やしている普通の状況を想像されると困るので、これもボツ。結局、最初に言及される時は「頭にタライが落ちてくる」というセリフなので、まあ頭上に吊るしてより自然なものは浴槽ではなくタライの方だから、そのまま「tub」を使おう、という結果に落ち着いたわけです。

 
それ以外にも共食いだの豚玉だの、手ごわい日本特有の言葉や言い回しの連続でした。さらに、芸風に品のある彼らの印象を崩さないようなトーンを保つよう努めたりと、最後まで気が抜けませんでしたね。

 
JVTA YouTubeのコメントにも松屋のテロップや舌平目のあたりに対する労いの書き込みが複数ありますね。「サンドネタのツボもしっかりおさえた英語訳」というコメントはやはり、チョンさん自身がファンだからこそですね。お疲れ様でした。

 

レストラン3
チョンさん はい。ほっとしました。この字幕が大好きなサンドウィッチマンのお2人の魅力を海外の人にも知ってもらえるきっかけになったら嬉しいです。ぜひ皆さん、ご覧くださいね!

 
JVTA 今後も英語字幕付きのコントがアップされていく予定です。せひ、お楽しみに! ありがとうございました!


 
 
★それでは皆さん 英語字幕付きでお楽しみください!

 


 
【関連記事】『サンドウィッチマンライブツアー2018』今年もJVTAがバリアフリー字幕でサポートしました!
https://www.jvta.net/tyo/sandwich-man2018/

 
※英語字幕作りに挑戦してみたい!という方はオープンスクールへ!
日本語字幕体験、英語字幕体験と2つのレッスンがあります。
https://www.jvta.net/tyo/open-school/

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