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[JVTA発] 今週の1本☆inBLG

今週の1本 『ノッティングヒルの恋人』

今週の1本 『ノッティングヒルの恋人』
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11月のテーマ:遠い

 
映画『ノッティングヒルの恋人』のサウンドトラックを聴くと、ニュージーランドを思い出す。

 
この映画が公開された1999年、私はワーキングホリデーでニュージーランドの南島にあるダニーデンという街に滞在していた。エルヴィス・コステロの「She」や、ローナン・キーティングの「When You Say Nothing At All」などが収録されたサントラを聴くと、いつの間にか遠くなってしまったあの時代の風景が浮かぶ。ラストのクレジットで流れる「You’ve got a way」を歌うシャナイア・トゥエインは当時、アルバム「カム・オン・オーヴァー」が大ヒットしていたし、私は街なかでこれらの曲をいつも耳にしていた。

 
あれから約20年。久しぶりにNetflixで『ノッティングヒルの恋人』を見た。

 
ヒュー・グラント演じるウィリアムは、イギリスのノッティングヒルで旅行本専門の書店を営んでいる。ある日、店内にアメリカの人気女優アナ・スコット(ジュリア・ロバーツ)がやってくる。短い会話の後、アナは1冊の本を買って立ち去るが、その後、ドリンクを買いに出かけたウィリアムと街頭で鉢合わせし、2人の服が汚れてしまう。とっさに店舗の近くにある自宅にアナを連れていくウィリアム。このハプニングをきっかけに思いがけない恋が始まるのだ。

 
この作品はラブストーリーの王道だが、随所にウィットに富んだ会話が組み込まれ、コメディの要素も強い。さらに魅力的なのはウィリアムの仲間たちだ。妹ハニー(エマ・チャンバース)も含め、何かあるごとに皆で集まり、ときにはきついアドバイスをしながらも、ウィリアムの恋を応援する。なかでもウィリアムの同居人スパイク(リス・エヴァンス)が私のお気に入り。奇妙な文字やイラストが描かれたTシャツ3枚を見せて「デートにはどれがいい?」と聞いてきたり、アナが自宅にいることをポロっと言って記者が押し寄せてしまったりと困った人なのだが憎めない。しかし、ラストの彼は格好いい。ウィリアムと仲間たちがアナの記者会見場へ車で急ぐ途中に渋滞にはまると、スパイクがすばやく道路に降りたち、身体を張って車の流れを止め、彼らを誘導するのだ。ハニーが“You are my hero! ”と叫びながら車の窓から手を降るこのシーンが大好きだ。

 
ウィリアムの“pleasure”“My pleasure”というセリフには思い出がある。それは私が初めて語学留学に訪れたロンドンで、学校の先生であるポールたちと一緒にハイキングに行った時のこと。あいにくの雨で私たちは雨合羽を着てずぶぬれになって歩いていた。そんな時、“This bag must be too heavy for you.”とポールが私のバッグを持ってくれた。そして“Thank you. You are so kind.”と言う私に彼は、“That’s my pleasure.”と答えたのだ。日本では、「どういたしまして」といえば、“You’re welcome.”しか知らなかった私にとって、それはとても印象的な響きで「なんてスマートで素敵な表現だろう!」と感動してしまった。「自分もこんな風にさらっと返してみたい!」と憧れた。帰国後に駅で案内の仕事をしていた時、私自身もよくこのフレーズを使っていたのを思い出す。

 
HG_081-2
※今年10月、ロサンゼルス校スタッフがイベントでヒュー・グラントに遭遇。
優しくスウィートで、難しい顔をして面白いジョークを言う、とても素敵な人だったそうです。
私も会いたかった…。

 
公開当時、映画館では英語の音声で字幕なしで観たが、今回はNetflixでさまざまなツールを利用しながら見た。英語のオリジナル音声に加え、英語の副音声、さらには英語字幕(CC)、日本語字幕などもあるので、あらゆるツールを切り替えながら、何度も巻き戻し、セリフだけでなく細かいしぐさまでじっくりと楽しむことができた。英語の音声ガイド(副音声)は特に興味深いので、皆さんもぜひお試しください。

 
記者会見のラストシーンは、まるで『ローマの休日』のようにドラマティックだ。2人の恋の行方を、皆さんも会場に駆け込んだウィリアムの仲間たちと一緒に見守ってください。

 
Notting Hill Poster-HG autograph
※ロサンゼルス校スタッフがヒュー・グラントからポスターにサインをもらいました!

 
『ノッティングヒルの恋人』
監督: ロジャー・ミッシェル
製作年:1999年
出演: ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、リス・エヴァンスほか
製作国:イギリス/アメリカ

 
Written by 池田明子

 

〔JVTA発] 今週の1本☆ 11月のテーマ:遠い
当校のスタッフが、月替わりのテーマに合わせて選んだ映画やテレビ番組について思いのままに綴るリレー・コラム。最新作から歴史的名作、そしてマニアックなあの作品まで、映像作品ファンの心をやさしく刺激する評論や感想です。次に観る「1本」を探すヒントにどうぞ。

 
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