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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第99回 “MOTHERLAND: FORT SALEM”

今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

“Viewer Discretion Advised!”
これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
Written by Shuichiro Dobashi 

第99回 “MOTHERLAND: FORT SALEM”
“Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
 


 

軍服を着た魔女たちが大活躍する壮大なホラ話!
新春第一弾はDisney傘下のFreeformが制作、Disney+が配信する壮大なホラ話。これが悶絶するほど面白い。
“Motherland: Fort Salem”は、軍服を着た魔女たちの終わりなき怒涛の戦いを描く、必見のSci-fiファンタジー・ミリタリーアクション・メロドラマなのだ!(これだけ形容詞のつくドラマは滅多にないぞ!)
 

“Rise of the Spree”
—アメリカ合衆国マサチューセッツ州フォート・セーラム、2019年
女性が支配し、一般人と魔女が共存共栄するパラレルワールド。
魔女によるテロリスト・グループ「スプリー」(“The Spree”)が、各地で暗躍している。変身能力を持つスプリーのメンバーは、一般人に化けて大量殺人を繰り返す。陸軍省所属の魔女軍団は守勢一方で、戦力の立て直しが急務だった。
 

戦いの発端は今から327年前。サラ・アルダー将軍(リン・レネー)率いる魔女軍団は、一般人を代表する植民地軍と「セーラム協定」(“Salem Accord”)を結んだ。植民地軍は、魔女裁判(“Salem witch trials”)を止める。その見返りに、魔女軍団は協定に反対する魔女グループと戦うという内容だった。
その戦争が、未だに続いている。スプリーは、レジスタンスの末裔なのだ。
 

今日は「徴兵日」。
全米各地の若い魔女たちが、陸軍基礎訓練学校に入隊した。この施設は、今も現役のアルダー将軍が統括している。新兵たちは一等兵(“private”)として士官学校(“War College”)入学を目指す。競争は過酷で、脱落すると消耗品として戦争の最前線へ送られる。
 

ラエル・コラー(テイラー・ヒックソン)は、ミシシッピ川沿いのチペワ割譲地出身。軍人の母親が戦死し、投げやりになって徴兵に応じた。ラエルは病人や怪我人を癒す不思議な力を持つ。
 

アビゲイル・ベルウェザー(アシュリー・ニコール・ウィリアムズ)は、NYのエリート軍人一家の出身だ。母親が現役の将軍であることから、親の七光りを何より嫌がる。彼女は高い戦闘能力を持ち、自分にも他人にも厳しい。
 

タリー・クレイブン(ジェシカ・サットン)は、カリフォルニア州サクラメントの母子居留地出身。タリーは母親の猛反対を押し切って入隊した志願兵だ。敵を察知する特殊な視覚能力を持つ。
 

ラエル、アビゲイル、タリーはルームメイトになるが、相性の悪いラエルとアビゲイルは激しく対立する。
 

厳しい基礎訓練が始まった。
魔女たちの主要な武器は、「シード」(“Seed”)と呼ばれる異なる音域の「声」だ。ボイストレーニングによって威力を高め、これに高度な武術を絡める。
 

3人組は心身ともに未熟なまま、スプリーとの凄絶な戦いに巻き込まれていく!
 

世界観にマッチした国際色豊かなアクターたち!
本作のメインキャラクターを演じたのは、アビゲイル役のアシュリー・ニコール・ウィリアムズを除き、ほとんどが非アメリカ人アクターだ。
 

テイラー・ヒックソンはカナダ出身。屈折していて影があるが、芯が強くて凛とした魅力のあるラエル役にピタリとはまった。
ラエルと恋に落ちる謎の先輩兵士シラ役のアマリア・ホルムは、ノルウェー出身。タリー役のジェシカ・サットンは南アフリカ、アルダー将軍役のリン・レネーはベルギー出身だ。
豊かな国際色は、ドラマの世界観に見事にマッチしている。
 

聞き慣れないアクターばかりだが、演技力は一級品でアクションも達者にこなす。3人組にはエピソードが進むに連れて強いケミストリーが働く。
 

世界を変えていく3人の魔女たち!
ショーランナー兼共同脚本のエリオット・ローレンスは、出版には至らなかったものの長大な原作を執筆した。おかげで本作は、確固たる世界観を持ち(これ、Sci-fiドラマで最も重要)、荒唐無稽半歩手前でストーリーが破綻せず、脚本は意外と緻密だ。
この手のホラ話はディテールで手を抜くと、単なるB級作品に成り下がる。ローレンスがパラレルワールドの小さなつくり話を丹念に積み重ねたことによって、臨場感や質感が生まれた。
 

蛇足だが、「スプリー」(“spree”)は犯罪ドラマの頻出単語。短期間での無差別殺人者が”spree killer”で、一定の期間をおく連続殺人者を意味する”serial killer”と区別される。(“Criminal Minds”のファンは知っているよね。)
 

本作の魅力は、まず主人公3人のカッコよさだ。ラエル、アビゲイル、タリーの軍人としての成長を通して、堅固なキャラクターアーク(人物の成長や変化の軌跡)が形成される。3人は数々の苦難と悲惨な戦闘を乗り越え、友情と絆を育みながら、人としても成熟していく。
次が、魔女と軍隊ドラマのマッチングの妙だ。魔術と軍隊式アクションを組み合わせた戦闘シーンは迫力満点。魔女であっても一般人同様に負傷するし戦死もする。恐怖を感じるし、PTSD(心的外傷後ストレス障害)も患うのだ。
3つ目がラエルとシラの苦く切ないラブストーリー。戦時下の閉塞感、常に死と向き合う不安感が、2人のロマンスを燃え上がらせる。これだけでメロドラマがひとつ作れるくらい感動的だ。
 

ストーリーは意外と奥が深い。
軍人の「尊厳」(“dignity”)「奉仕」(“service”)「義務」(“duty”)「名誉」(“honor”)「勇気」(“bravely”)の意味を問いながら、高揚感を盛り上げる。その一方で戦争の残酷さや虚しさまで踏み込み、反戦ドラマ的な要素も織り込む。例えば、重要な役割を担う平和主義者のタリム族は、途方もない力を生む「歌」の武器化を拒否し、それゆえに全滅寸前という設定だ。
さらに、国民が魔女と一般人とに分断される現象は、現実社会を投影している。
 

シーズン2では、3人組が晴れて士官候補生(“cadet”)に昇格。スプリーに加えて魔女の仇敵「カマリア」が登場し、三つ巴のストーリーが縦横無尽に展開する。シーズン3はSci-fiファンタジーらしく、3人の魔女が「死と憎悪の世界」を変えようと奮闘する。
 

“Motherland: Fort Salem”はサービス満点見どころ満載、悶絶する面白さのスーパーエンターテインメント。軍服を着た魔女たちの成長、友情、恋愛、そして終わりなき怒涛の戦いを描く、必見のSci-fiファンタジー・ミリタリーアクション・メロドラマなのだ!
 

本作は、昨年10月に配信が始まったシーズン3をもって完結した。
尚、本作によく似た作風のNetflixオリジナル“Warrior Nun”(邦題『シスター戦士』)もお勧めだ。
 

原題:Motherland: Fort Salem
配信:Disney+
配信日:2022年3月16日(S1-2)、2022年10月5日(S3)
話数:30(1話 41-52分)
 

<今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #74
Title: “Because You Loved Me”
Artist: Celine Dion
Movie: “Up Close & Personal” (1996)


映画の邦題は『アンカーウーマン』。
セリーヌ・ディオンの映画主題歌ベストは、『タイタニック』のテーマではなくこの曲だ。
 

写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
 
 


 

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第98回 “Lost Ollie”(『オリー』)

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第98回 “Lost Ollie”(『オリー』)
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     


     

    あなたのハートを貫く、パッチワークのウサギの物語!
    本年最後にとっておきの隠し玉を紹介する。
    それはパッチワークのウサギが主人公の実写/CGアニメーション。Netflixオリジナルのリミテッドシリーズで、わずか4話の小品だ。
     

    “Lost Ollie”は、美しくも哀しい愛と友情と勇気の物語。あなたのハートを貫き、深い感情を呼び起こす、最高のクリスマス・プレゼントなのだ!
     

    “How long we been friends?”
    —ケンタッキー州近郊
    リサイクルショップにある段ボールの箱の中で、オリーは目覚めた。オリーは長いたれ耳を持つ、体長約15センチのパッチワークのウサギだ。
    「ここはどこ?」
    「僕はどのくらい眠っていたのだろう?」
    「ビリーはどこ?」
     

    オリーは、ビリーのかすかな記憶以外は何も思い出せなかった。
    「ビリーの元へ帰らなきゃ」
     

    4歳のビリー(ウィリアム・カーソン)はワイルズ家の養子だ。彼はシャイで、唯一の友人オリーといつも海賊ごっこをしている。母親(ジーナ・ロドリゲス)はガンの末期だが、貧しくて治療が受けられない。それでも、ビリーにはいつも明るく優しく接している。父親(ジェイク・ジョンソン)は善良な人間だが、プレッシャーに押しつぶされそうだ。息子にもどう接していいか分からない。
     

    ある日、ビリーはオリーを失った。何が起きたんだ?
    ビリーはオリーを探すために家を抜け出した。
     

    オリーは、リサイクルショップに住むピエロの人形ゾゾと出会う。ゾゾにはニーナという操り人形の恋人がいたが、離れ離れになって久しい。オリーは、協力してビリーとニーナを探し出そうとゾゾに持ちかける。
    オリーとゾゾがショップから脱出すると、狂暴な飼い犬が襲いかかってきた。彼らを危機から救ったのは、テディベアの海賊剣士ロージーだった。どうやらロージーは、ゾゾの昔からの知り合いらしい。
     

    ロージーも旅に加わった。彼らはオリーの記憶の断片を頼りに、オハイオ川を南下する船に乗った。
    オリー、ゾゾ、ロージーの波乱万丈の旅が始まった!
     

    オリーに魂を吹き込んだジョナサン・グロフ!
    オリーの声を担当したのは、ブロードウェイ出身のジョナサン・グロフ。『アナと雪の女王』 『ハミルトン』 ”Glee”など、ミュージック系作品が代表作だ。また迫真のサイコスリラー”Mindhunter”で演じた、主役のFBI捜査官フォードも忘れ難い。
    子役ではなく37歳のグロフが、オリーに魂を吹き込んだのだ。
     

    ジーナ・ロドリゲスは、大ヒットコメディ”Jane the Virgin”(2014-2019)でタイトルロールを演じ、ゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞している。女性版ルパン三世”Carmen Sandiego”(本ブログ第83回参照)では、カルメンの声を担当。本作では、優しさあふれるビリーの母親を好演した。
     

    ビリーの父親を演じたジェイク・ジョンソンは、”New Girl”(2011-2018)のルームメイト、”Stumptown”(本ブログ第89回参照 )のバーテンダーなど、主役女性の親友役でいい味を出す。
     

    また、ロージーの声を”The Umbrella Academy”(本ブログ第80回参照)の殺し屋チャチャことメアリ-・J・ブライジが、ゾゾの声を“Watchmen”のティム・ブレイク・ネルソンが担当している。
     

    「とても哀しいハッピーエンド」って何だ?
    原作は、ウィリアム・ジョイスの子供向け小説”Ollie’s Odyssey”。ショーランナーのシャノン・ティンドルは、ストーリーとキャラクターの奥深さを徹底的に追求した。その結果、本作は老若男女を問わず、圧倒的な感動を与えるアニメドラマに仕上がった。
    全エピソードを監督したピーター・ラムジーは、傑作アニメ『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)で、アカデミー賞&ゴールデングローブ賞アニメ部門の最優秀作品賞を受賞している。
     

    本作最大の魅力は、オリー、ゾゾ、ロージーのキャラクターの深さだ。ILM(”Industrial Light and Magic”)による特撮は、彼らを完全に実写に溶け込ませ、アクターとの境界線をなくしてしまった。
    サイドストーリーも魅力に富んでいて、オリーの出生秘話、ゾゾとニーナのラブストーリー、ゾゾとロージーの出会いには胸が熱くなる。
     

    「迷子のオモチャが持ち主の少年の元に帰る旅」—出だしは『トイ・ストーリー』の亜流かと思うが、そんなヤワな話ではない。(誤解のないように言っておくと、筆者は『トイ・ストーリー』のファンだ。)
    物語はシリーズ半ばで突如ダークサイドへと向かい、予測不能となる。このころには、観る者はオリーたちオモチャを実体のあるキャラとして捉えていて、いつのまにか感情移入させられている。やがて残酷な事実が明かされ、希望が打ち砕かれていく。いったいどんな結末が待っているのか、心配で居ても立っても居られなくなる。
     

    愛と友情と勇気の物語だが、苦い真実が胸に突き刺さる。「ほろ苦い」のではなく「苦い」のだ。喪失感は大きいが、全編心地よい優しさに包まれている。「冷酷さ」と「寛容さ」を兼ね揃えたストーリーは、高い満足感を与えてくれる。そして結末は、「とても哀しいハッピーエンド」だ。
    “Lost Ollie”はあなたのハートを貫き、深い感情を呼び起こす、最高のクリスマス・プレゼントなのだ!
     

    Netflix会員のあなた、騙されたと思って本作を覗いて欲しい。「とても哀しいハッピーエンド」に心を打たれるから。
     

    原題:Lost Ollie
    配信:Netflix
    配信日:2022年8月24日
    話数:4(1話 41-51分)
     

    尚、CGアニメと言えば、”Star Wars: Tales of the Jedi”(Disney+)はファン必見。タイトル通り、『スター・ウォーズ:エピソード1~3』に登場するジェダイたちが勢ぞろいする。全6話をイッキ観しても正味1.5時間以下のショートシリーズだが、今年配信された”The Book of Boba Fett”、”Obi-Wan Kenobi”、”Andor”より面白い。
     

    <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #73
    Title: “It Had to be You”
    Artist: Frank Sinatra
    Movie: “When Harry Met Sally” (1989)

    『恋人たちの予感』も今やクリスマス・クラシック。年は取りたくない。

    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第97回 “THE BEAR”(『一流シェフのファミリーレストラン』)

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第97回 “THE BEAR”(『一流シェフのファミリーレストラン』)
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     


     

    グルメ・ドラメディ第2弾は衝撃的な面白さ!
    このドラマの配信を待ち望んでいたのだが、邦題が地味過ぎて危うく見逃すところだった。アドレナリン全開の本作は、もっと力強く煽情的なタイトルじゃないと。『ザ・ベア:俺の炎上キッチン!』みたいな。
     

    “The Bear”はDisney傘下のFXが制作、日本ではDisney+のSTAR内にひっそりと眠る宝石のような作品。前回紹介した“Julia”とは趣が異なりスピーディでスリリング、衝撃的に面白いグルメ・ドラメディ(コメディ・ドラマ)なのだ!
     

    キッチンは戦場、シェフは戦闘モード!
    —イリノイ州シカゴ、リヴァーノース
    “The Original Beef of Chicagoland”(通称“The Beef”)は、イタリアンビーフ・サンドイッチをメインに売るイートイン・デリ。カブスファンよりホワイトソックスファンが多い廃れた地域にある。客層は低所得者で、店の近くではヤクの売人がたむろしている。
     

    “The Beef”のキッチンは毎日が戦場だ。早朝から仕込みを始め、午後3時から10時までの営業時間に備える。開店と同時に客は引きも切らずに詰めかける。とにかく忙しい。だが、7人の従業員を抱えた薄利多売のビジネスは自転車操業で、ちっとも儲からない。
     

    カーミー(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、かつてはNYの超一流フレンチレストランで働く、全米屈指の若手シェフだった。だが、シェフ長からのハラスメントと過酷な競争から生じるストレスは凄まじい。長くは続かず、彼は無一文で、身も心もボロボロになって生まれ故郷に戻ってきた。
    今は4か月前に自殺した兄マイケルの後を継いで、“The Beef”でサンドイッチを作っている。
     

    リッチー(エボン・モス=バクラック)は“The Beef”の共同経営者で、マイケルの親友だった。きつくて頑固な性格は客商売向きではなく、カーミーともそりが合わない。
     

    シドニー(アイオウ・エディバリー)は新入りだが、有名料理大学出身の才媛。“The Beef”は父親のお気に入りだった。彼女の夢は、この店を一流レストランに変貌させることだ。
     

    レストラン業はシビアで、“The Beef”には問題が山積みだ。カーミーは料理を作るだけでなく、資金繰り、非効率な作業システム、クセの強い従業員たち、事故、それに不運と毎日格闘する羽目になる。
     

    キッチンは一瞬も落ち着くことがない。
    カーミーは常に戦闘モードだ!
     

    ジェレミー・アレン・ホワイト、一世一代のハマリ役!
    カーミー役のジェレミー・アレン・ホワイトの代表作は、やはりシカゴを舞台にしたSHOWTIME最長の大爆笑ドラマ“Shameless”(2011-2021)。完全機能不全のギャラガー家の長男、秀才でクールなリップを全シーズン演じた。本作では精神的に壊れた天才シェフをエネルギッシュに体現し、その魅力と演技力を存分に発揮する。カーミーは、ホワイト一世一代のハマリ役だ。
     

    リッチー役のエボン・モス=バクラックの顔を見ると、怒涛の海洋アクションドラマ“The Last Ship”(2014-2018)で演じた、精神がねじ曲がった科学者ニルスを思い出す。最近では、“Andor”( 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のスピンオフドラマ)にも出演している。
     

    頭脳明晰なシドニー役のアイオウ・エディバリーは、コメディアン&コメディ・ライター。本役では、ジョークを抑えてカーミーのサポート役に徹する。
     

    さらに、パン焼き係からデザートの研究家へ転身するマーカス役のライオネル・ボイス、“The Beef”のお局様ティナを演じるライザ・コロン・ザヤスを加えて、5人のアンサンブルキャストには強烈なケミストリーが働く。
     

    激写されるキッチンの狂気!
    ショーランナー(兼共同監督兼共同脚本)のクリストファー・ストーラーは、コメディ畑一筋。特にコメディ・スペシャル(スタンダップ・コメディアンのショー)でキャリアを築いてきた。
     

    ストーラーはロングショットとクローズショットを駆使したカメラワークで、絶望的なカオスと化すキッチンの狂気を激写する。圧巻なのは第7話だ。わずか21分のエピソードだが、冒頭数分の後はクレイジーなキッチンバトルがワンショットで撮られている。
     

    カーミーにとって“The Beef”は唯一の拠り所だ。負のスパイラルから抜け出し、自分の人生を立て直さねばならない。原題の“The Bear”はカーミーが子供のころのニックネームだが、シーズンフィナーレでより大きな意味を持つ。“The Beef”のメンバーは、自分が少しずつスキルアップしながら役立っていることを実感する。自信はお互いのリスペクトを育む。彼らはカーミーをリーダーとして認め、やがて疑似家族となる。
    このチームビルディングのプロセスが素直に心にしみてくるのは、キャラクターアーク(人物の成長や変化の軌跡)を抜かりなく描いているからだ。本作はドラメディと言っても、コメディよりドラマ性が強い。
     

    カーミーの激しい感情的起伏はドラマのテンションを爆発的に増幅させ、視聴者はその疾走感にハマる。強い中毒性があり、第1話からアドレナリン全開、休みなしでイッキ観させる。
    制作が決まったシーズン2が待ちきれない。
     

    “The Bear”は、乱立する日本の動画配信サービスの中に埋もれた宝石だ。下手なアクションドラマやクライムドラマよりスピーディでスリリング、衝撃的に面白いグルメ・ドラメディなのだ!
     

    原題:The Bear
    配信:Disney+
    配信日:2022年8月31日
    話数:8(1話 21-48分)
     

    <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #72
    Title: “Born Free”
    Artist: Matt Monro
    Movie: “Born Free” (1966)
     

    『野生のエルザ』、懐かしい。マット・モンローは『ロシアより愛をこめて』だけではないよ。
     

    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第96回 “Julia”(『ジュリア -アメリカの食卓を変えたシェフ- 』)

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第96回 “Julia”(『ジュリア -アメリカの食卓を変えたシェフ- 』)
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     

    「ドラゴン vs. リング」 続報!
    前回の冒頭で、「この勝負、序盤戦は“House of the Dragon”の勝ち!」と書いた。だがシーズン後半に入って、“The Lord of the Rings”が俄然盛り返してきた。複数のストーリーが力強く立ち上がり、主要キャラたちが輝き始めたのだ。そして明かされる「力の指輪」の全貌!この勝負、決着はシーズン2以降へ!
     

    —食欲の秋
    今月と来月でレアな(洒落ではない)グルメドラマ、“Julia”(U-NEXT)と“The Bear”(Dis+/STAR)を紹介する。どちらも料理がテーマなのに感動的でスリリング、アメリカン・ドラマの奥行きと裾野の広さを思い知らされる傑作だ!
     


     

    垂涎のグルメ・ドラメディを召し上がれ!
    ジュリア・チャイルド(1912-2004)は、アメリカで初めてテレビのクッキング・ショーを立ち上げた料理研究家だ。
    “Julia”は’ドラマ界のレクサス’ことHBO Maxによるオリジナル。観ると人生が楽しくて元気になる、垂涎の(洒落ではない)グルメ・ドラメディ(コメディ・ドラマ)なのだ!
     

    “Welcome to The French Chef, I’m Julia Child”
    —ボストン対岸の町ケンブリッジ、1962年
    今日はジュリア(サラ・ランカシャー)にとっての晴れ舞台だ。作家としてテレビにゲスト出演するのだから。
    だが彼女は何を思ったのか、フライパン、パックの卵、プレート、調味料をそそくさと大きなカバンに詰め込むと、颯爽と家を出た—。
     

    ジュリア・チャイルドは、五十路に入った主婦兼料理研究家。10歳年上の夫ポール(デヴィッド・ハイド・ピアース)は堅物の元外交官で、2人に子供はいない。夫婦関係は良好だ。
     

    ジュリアは、ポールとのパリ駐在時代にフランス料理に目覚めた。趣味が高じて『フランス料理という芸術の習得』を友人との共著で出版し、アメリカでフランス料理を本格的に紹介した。この本に目を付けた地元ボストンの放送局WGBHが、ジュリアを「新刊紹介コーナー」に招いたのだ。
     

    生放送が始まった。ジュリアは困惑する司会者を差し置いて、局内で調達したホットプレート、持ち込んだ卵、調理器具一式を目の前のテーブルにセットする。そして本の紹介も忘れて、カメラの前でお得意のフレンチ・オムレツを作り始めた!
    このエピソードはボストン中の主婦の反響を呼び、WGBHには多くのファンレターが届き始める。
     

    数日後。ジュリアは、カメラの前で料理をする興奮と満足感を忘れられなかった。そして、WGBHの担当者アリス・ネイマン(ブリタニー・ブラッドフォード)に手紙を書く。大胆にも、自作自演のクッキング・ショーを提案したのだ。
     

    WGBHは、退屈な番組ばかりを放送しているお堅い公共放送局だ。プロデューサーのラス・モラッシュ(フラン・クランツ)も、前例のない料理番組には否定的だった。だがファンの後押しもあり、ラスは渋々パイロットの製作を認めた。
     

    こうして、米国テレビ史上初のクッキング・ショー『フレンチ・シェフ』が生まれた。この先には前途多難な道が待っているのだが、ジュリアには知る由もない!
     

    圧巻のサラ・ランカシャー&強力な5人のバイプレイヤーたち!
    ジュリア役のサラ・ランカシャーは、多くの受賞歴を持つ英国の名優だ。代表作となった迫真の警察ドラマ“Happy Valley”で演じた、タフで苦労人の巡査部長ケイウッドは忘れ難い。一方ジュリアは、陽気で気さく、芯が強くてしたたか、寛容で愛情深く、チャーミングでユーモアのセンスがあるキャラ。ランカシャーの芸域には驚かされるばかりだ。
     

    ジュリアの夫ポール役のデヴィッド・ハイド・ピアースは、神経質な堅物男を演じさせると並ぶ者がいない。メガヒット・コメディ“Frasier”(シットコムの名作”Cheers”からのスピンオフ)では、主人公の弟で精神科医のナイルズを演じて、エミー賞を4度受賞している。トニー賞ウィナーでもある才人だ。
     

    ビービー・ニューワースは、“Cheers”の精神科医リリス役でエミー賞を2度受賞している(このキャラはとにかく可笑しかった)。トニー賞も2度受賞の大ベテラン。本作では、番組制作でジュリアを助けるよき隣人エイビスを好演した。
     

    男尊女卑のテレビ業界で苦労する黒人女性アシスタントのアリスを、ブリタニー・ブラッドフォードが伸び伸びと演じた。この役は、当時の世相を反映して創られた架空の人物だ。
     

    また、ジュリアの危機に駆け付ける辣腕編集者ジュディス役のフィオナ・グラスコット、画期的なアイディアで番組を改善していくやり手プロデューサーのラスを演じたフラン・クランツは、適材適所で深みがある。
     

    “You’re teaching Americans how to taste life” (by Paul Child)
    ショーランナー(兼共同脚本)のダニエル・ゴールドファーブは、傑作ドラメディ“The Marvelous Mrs. Maisel”(本ブログ第42回参照)の製作にかかわった。ヒューマンドラマとコメディがオンオフ・スイッチのように鮮やかに切り替わる作風は、この作品にも受け継がれている。
     

    本作最大の魅力はジュリアそのものだが、『フレンチ・シェフ』の製作プロセスも見逃せない。2時間以上の料理工程を30分に短縮して伝える手順、ノウハウが、スタッフによって開発されていく。また、クローズアップ・カメラやミラー・ショットなど、当時の撮影技術や工夫も新鮮だ。シーズン当たり25前後ものエピソード製作の苦労は並大抵のものではない。そして、紹介される料理は本当に美味しそうだ。
     

    繊細に綴られるジュリアとポールの夫婦愛は感動的だ。諍いと仲直りを繰り返す2人は、互いにいたわり合い、尊敬し、深い愛情で結ばれている。また、5人の脇役ひとり一人の人生もヴィヴィッドに描かれ味わい深い。
     

    白黒テレビの普及、女性の自立、公民権運動など、‘60年代初頭の時代背景が、自然でリアルにストーリーに映り込んでいる。気のいい主婦のジュリアがタフな実業家へ変貌する姿は凛々しく、アリス、エイビス、ジュディスとの友情は清々しく、男たちを巧みに操縦する女たちのしたたかさが小気味好い。
     

    “Julia”は感動的でスリリング、観終わると人生が楽しくて元気になる、垂涎のグルメ・ドラメディなのだ!
     

    シーズン2の制作も決まり、楽しみなドラマがまたひとつ増えた。
    尚、メリル・ストリープがジュリア・チャイルドを演じた『ジュリー&ジュリア』(2009)は、本作の前日譚になっていて、こちらもお勧めだ。
     

    原題:Julia
    配信:U-NEXT
    配信日:2022年7月29日
    話数:8(1話43-49分)
     

    <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #71
    Title: “Stand and Deliver”
    Artist: Mr. Mister
    Movie: “Stand and Deliver” (1988)
     

    映画の邦題は『落ちこぼれの天使たち』。エドワード・ジェームズ・オルモスの名を知らしめた一作!
     

    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第95回 “SHINING GIRLS”

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第95回“SHINING GIRLS”
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     

    今年の目玉だった歴史ファンタジー巨編、“House of the Dragon”(HBO/U-NEXT)と、“The Lord of the Rings: The Rings of Power”(Amazon Prime)が始まった。(本稿執筆時点で両作品とも第3話まで視聴。ともに10月中にシーズン1の最終話が配信される予定だ。)
     

    前者は“Game of Thrones”の前日譚で、タイトル通りドラゴンを多頭飼いするターガリエン家の世継ぎ争いが活写される。ストーリーは分かりやすく、迫力のドラゴンは絵になり、パイロット(第1話)から惹きつけられる。“so far so good”だが、オリジナルの’顔’だったピーター・ディンクレイジがいないのが寂しい。既にシーズン2の制作が決まっている。
     

    後者は映画3部作の数千年前を描くオリジナルの物語で、配信初日に世界で約2500万人が観たという。全5シーズンが予定され、「大谷エンゼルス」が余裕で買えるくらいの桁外れの総額予算が付いている。日本ではヨイショ記事ばかり目につくが、セリフは凡庸で、キャラクターは魅力に乏しい。まだまだ長大なストーリーの導入部なので、今後の展開に期待したい。
     

    この勝負、序盤戦は“House of the Dragon”の勝ち!
    閑話休題。以下が今月のおすすめ。
     


     

    戦慄のSci-fiミステリー・スリラーを体験せよ!
    エリザベス・モスをご存知か?
    彼女は現在、実力派アクター(※)の頂点に立つ。
     

    (※) 実力派アクター(筆者独自の定義):華はないが演技力と存在感で際立つアクターで、性格俳優とは一線を画する。代表的なのはロバート・デュヴァル、エレン・バースティン、最近ではジャレッド・ハリスなど。オスカーを持っていることもあるが、受賞作品を思い出せないことが多い。
     

    “Shining Girls”は、Apple TV+オリジナルによるモスの最新作。生き残った被害者がシリアルキラーに挑む、戦慄のSci-fiミステリー・スリラーなのだ!
     

    “At first, we find its shine, and then we take it away”
    ―シカゴ、1992年
    カービー・マズラチ(エリザベス・モス)は、シカゴ・サンタイムズの記録保管係をしている。元ミュージシャンの母親レイチェル(エイミー・ブレネマン)と、質素なアパートで二人暮らしだ。
    カービーは、6年前にミシガン湖畔で何者かに襲われて瀕死の重傷を負った。今でも、腹部に醜い十字の傷跡が残っている。
    彼女は犯人の声だけは覚えていた。
     

    あの事件以来、カービーは不思議な現象を経験する。時々時間軸が前後にずれたように、周囲の状況が変わってしまうのだ。例えば、自分が見慣れない服装や髪型をしている。ペットが変わっている。職場のデスクが移動した。アパートの部屋番号が違う。まるで記憶が部分的に削除されたようで、彼女はその間の出来事を思い出せない。
     

    ダン・ベラスケス(ヴァグネル・モーラ)はシカゴ・サンタイムズの記者だ。かつてはエースだったが、家庭内暴力とドラッグで身を滅ぼした。今も酒浸りで、上司のお情けでクビにならずに済んでいる。
     

    ある豪雨の日、市内の下水溝から女性の他殺死体が発見された。
    カービーは6年前の担当刑事に呼ばれる。今回の被害者の状況が、自分の時と酷似しているというのだ。カービーは犯人を探し出し、殺してやりたいと思っている。彼女はこの事件の担当記者となったダンに接触する。
     

    ハーパー(ジェイミー・ベル)はシリアルキラーだ。
    次の犠牲者を物色すると、滑らかだが鬱陶しいトーンで話しかける。ストーキングし、家宅侵入し、生活ぶりを観察する。すぐには殺さずにたっぷりと時間をかける。時間は彼の味方だ。
     

    ハーパーは次の獲物を決めていた。
    カービーのマンハントが始まった。
     

    「エリザベス・モス劇場」へようこそ!
    エリザベス・モスは、“The West Wing”(本ブログ第33回参照)で大統領の娘ゾーイを演じて頭角を現した。さらに、“Mad Men”で演じた野心家コピーライターのペギー役でブレーク。評価を決定づけたのが、ディストピア・ドラマ“The Handmaid’s Tale”(第46回参照)の主役ジューン役だ。モスはこの役で、エミー賞とゴールデングローブ賞の主演女優賞に輝いた。エミー賞(主演&助演)だけで既に10回のノミネートを受けている。
     

    芯の強い女性を粘り強い演技で表現するのがモスの真骨頂。今回は、過去のトラウマと時間の歪みに苦しみながらも、執念でシリアルキラーを追い詰めていくカービーを、圧巻の迫力で演じた。本作はさながら「エリザベス・モス劇場」だ。
     

    ダン役のヴァグネル・モーラはブラジルの名優。見覚えがあると思ったら、何と“Narcos”でコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルを演じたアクターではないか。激ヤセしていてまったく気づかなかった。
     

    ハーパー役のジェイミー・ベルは、キュートな青春映画『リトル・ダンサー』(2000)の主役ビリーが懐かしい。最近では、『ロケットマン』(2019)で演じたエルトン・ジョンの盟友で作詞家のバーニー・トーピンが絶品だった。本作では、鮮やかな手際で殺人を続けるソシオパスを、薄気味悪いクールさをもって演じている。
     

    カービーの自堕落な母親レイチェルを演じたエイミー・ブレネマンは、“Judging Amy”の主演でブレークした。日本では“Private Practice”で顔なじみだ。
     

    “A survivor hunting a serial killer”
    原作は南アフリカの作家ローレン・ビュークスの同名小説。ショーランナー兼共同脚本のシルカ・ルイーザは、Amazonが制作中のドラマ“Blade Runner 2099”も手掛ける。
    本作の製作総指揮には、エリザベス・モスとレオナルド・ディカプリオも名を連ねる。
     

    この作品は荒唐無稽なホラ話ではない。Sci-fi的設定も時間軸を前後させる構成も、あくまで小道具だ。モスの“reveting performance”(「この役者以外には考えられない最高の演技」)を中心に据えて、重厚骨太に展開する。
     

    ストーリーをエネルギッシュに牽引するモスに対して、ベルの演じるハーパー像は異常性や残虐性を過度に強調することなく、やや斜に構えている。このコントラストが鮮やかで、モスがオーバーヒートしないよう巧みにバランスが取られているのだ。
     

    カービーが経験する超常現象は記憶障害なのか、それともタイムトラベルなのか?
    そもそもハーパーは何者なのか?
    エピソードの進行とともに、このふたつの疑問が膨らんでいく。その頃には、あなたはもう“binge-watch”状態だ。
     

    “Shining Girls”は、よくある猟奇的犯罪ドラマとは一線を画す、Appleブランドらしい地に足のついた一作。生き残った被害者がシリアルキラーに挑む、戦慄のSci-fiミステリー・スリラーなのだ!
     

    邦題は『シャイニング・ガール』(複数形の原題を安易に単数形にして邦題にする悪習、そろそろ止めませんか?)。
    Apple TV+オリジナルには、ロマコメ・ミュージカル“Schmigadoon!”、Sch-fiスリラー“Severance”、実話ベースのクライムドラマ“Black Bird”など、小粒で良心的な作品が多い。さらに、米国史上最悪の自然災害に見舞われたニューオーリンズの病院を描く実話ドラマ、“Five Days at Memorial”も超お勧めだ!
     

    原題:Shining Girls
    配信:Apple TV+
    配信日:2022年4月29日
    話数:8(1話41-59分)
     

    <今月のおまけ> <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #70
    Title: “Hold My Hand”
    Artist: Lady Gaga
    Movie: “Top Gun: Maverick” (2022)
     

    シャープな映像とエアタイトな脚本—トム・クルーズの真価を知らしめた史上最強の続編!
    (でも、ストーリーは『スター・ウォーズ』のデス・スター破壊シークエンスのような…ま、いいか。)
     

    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第94回 “The Offer”(『ジ・オファー ゴッドファーザーに賭けた男』)

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第94回“The Offer”(『ジ・オファー ゴッドファーザーに賭けた男』)
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     


     

    “I’m gonna make him an offer he can’t refuse”
    (Don Vito Corleone from “The Godfather”)

     

    あなたがただ、映画ファンであればいい!
    いやあ、面白かった! 今のところ、本年度のベストドラマだよ、これは。
    本作を楽しむのに、『ゴッドファーザー』(1972)のファンである必要は全くない。あなたがただ、映画ファンであればいい。
     

    “The Offer”はParamount+オリジナル/U-NEXT独占配信による、実話ベースのリミテッドシリーズ。
    映画の魔法に魅せられた者たちの生きざまが、圧倒的な量のトリヴィアと共に活写される、目のくらむようなエンターテインメントなのだ!
     

    “I’m going to make an ice-blue, terrifying film about people you love” (Al Ruddy)
    (1969-1972年頃のお話)
    ―ニューヨーク
    マリオ・プーゾ(パトリック・ギャロ)は売れない作家で、ギャンブルの借金を抱えていた。彼は妻から叱咤激励され、起死回生の一作『ゴッドファーザー』を書き上げる。それはマフィア、殺人、イタリア移民、家族、人生の物語だった。
     

    その頃、狡猾な策士ジョー・コロンボ(ジョヴァンニ・リビシ)が率いるコロンボ・ファミリーは、NY5大ファミリーへと昇格した。
     

    ―ロサンゼルス
    CBSの脚本家アル・ラディ(マイルズ・テラー)は、映画製作が長年の夢だった。彼は親会社であるパラマウントの辣腕プロデューサー、ロバート・エヴァンス(マシュー・グード)を口説き落とし、同社へ移籍した。
    ベティ・マッカート(ジュノー・テンプル)は情報通で機転が利く、ラディの新しい秘書。ともに母子家庭に育った映画狂の二人は、すぐに意気投合する。
     

    パラマウントは深刻な経営難だった。『ローズマリーの赤ちゃん』以後ヒット作がなく、リー・マーヴィンがクリント・イーストウッドと共演したミュージカル『ペンチャー・ワゴン』は大コケした。残るは公開が近い『ある愛の詩』と、企画段階の『チャイナタウン』だけ。キャッシュを稼ぐ低予算のヒット作が今すぐ必要だった。
     

    プーゾの新作『ゴッドファーザー』は大ベストセラーとなった。幸いパラマウントは、出版前にこの小説の映画化権を買い叩いていた。エヴァンスは映画化にゴーサインを出し、ラディをプロデューサーに指名する。ただし、予算はたったの4百万ドルだ。
     

    ラディはフランシス・フォード・コッポラ(ダン・フォグラー)に、プーゾとの共同脚本と監督を依頼した。コッポラは破産寸前で安く雇えたのだ。
     

    だが、ラディはコッポラの完璧主義を甘く見ていた。
    そして、『ゴッドファーザー』に否定的なNYマフィアの上層部は、ジョー・コロンボに映画化潰しを命じた。
     

    MVPはジュノー・テンプル!
    アル・ラディ役のマイルズ・テラーは、『セッション』(2014)の主演で広く認知された。メガヒット中の『トップガン マーヴェリック』では’ルースター’を演じて、日本でも顔なじみだ。本作では35歳とは思えない円熟した演技で、頭の切れる腹の据わった新米プロデューサーを好演した。
     

    ラディの上司エヴァンスを演じたマシュー・グードは、エイミー・アダムスと共演したラブコメ『リープ・イヤー うるう年のプロポーズ』(2010)が記憶に残る。エヴァンスと妻アリ・マッグローとの破局シーンは忘れ難い。
     

    ジュノー・テンプルは、スポーツコメディ”Ted Lasso”(第76回参照)で2度エミー賞にノミネートされている。本作では、男尊女卑の映画業界で、上司を献身的にサポートしながら自分の夢も実現していくベティを力強く演じた。本作のMVPはテンプルだ。
     

    フランシス・フォード・コッポラ役のダン・フォグラーは、『ファンタスティック・ビースト』シリーズのジェイコブ・コワルスキー役で名高い。コッポラにしては小柄なのだが、入魂の演技でエピソードの進行とともに違和感は霧消する。
     

    ジョー・コロンボ役のジョヴァンニ・リビシは、痛快なコンゲーム・ドラマ”Sneaky Pete”(第31回参照)でタイトルロールを演じた。本作では、ラディとの不可思議な友情を育てていくマフィアの顔役を、得意の’泣き虫顔’で渋く演じる。
     

    さらにマリオ・プーゾ役のパトリック・ギャロを加え、計6人が鮮やかなアンサンブルキャストを織りなす。
     

    ハリウッドが元気だった’70年代の鼓動が聞こえる!
    今年製作50周年を迎えた『ゴッドファーザー』は、『市民ケーン』 『カサブランカ』などと並んで、アメリカ映画史上最も評価の高い作品だ。この世紀の傑作を’おかず’にしたせいか、本作に対する”Rotten Tomatoes”の支持率はわずか57%(またかよ!)。今年のエミー賞からも完全に無視された。
    だが、アメリカの映画・ドラマファンはよく分かっていて、一般ユーザーの評価は何と97%だ! (データは本稿執筆時点。)

     

    ストーリーや登場人物の言動はアル・ラディの’個人的体験’がベースで、多少うさん臭さい(面白いので許す)。
    ショーランナー(兼共同脚本)のマイケル・トルキンは、本作を重すぎず軽すぎない絶妙なトーンに統一した。その躍動感は『蒲田行進曲』(1982)を彷彿させ、ハリウッドが元気だった‘70年代の鼓動が聞こえてくるようだ。
     

    本作の大きな魅力は、人気アクターたちの逸話やトリヴィアの数々だ。若々しく生意気なロバート・レッドフォード、可憐でしたたかなアリ・マッグロー、傲慢なフランク・シナトラ、気難しいマーロン・ブランド、無名のころの神経質なアル・パチーノらが登場する(パチーノ以外はあまり似ていないが大目に見て欲しい)。
    さらに、『明日に向かって撃て!』のメキシコ・ロケ、パチーノとデ・ニーロの仰天トレード話など、映画ファン垂涎のシーンが頻出する。事務所に飾られている映画ポスターの一枚一枚までが気になってしまう。
     

    不退転の決意で映画製作に邁進する’チーム・ラディ’の雄姿は、観る者の胸を打つ。同時に、歴史的傑作が世に出るまでの「ハリウッドのお仕事」が、疑似体験できる。
     

    映画の魔法に魅せられ、ショービジネスの世界で生きることを選んだ者たち—。“The Offer”は、彼らの生きざまを圧倒的な量のトリヴィアと共に活写する、目のくらむようなエンターテインメントなのだ!
     

    原題:The Offer
    配信:U-NEXT
    配信日:2022年7月15日
    話数:10(46-64分)
    © 2022 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
     

    <今月のおまけ> <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #69
    Title: “It Must Have Been Love”
    Artist: Roxette
    Movie: “Pretty Woman” (1990)
     

    ホテルの優しい支配人を演じたヘクター・エリゾンドが絶品だった。
    この曲は、『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』(2019)でも効果的に使われていた。
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第93回 “THE TERMINAL LIST”

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第93回“THE TERMINAL LIST”
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     


     

    みんなクリス・プラットが大好きなのさ!
    本作に対する“Rotten Tomatoes”(評論家等による映画・ドラマ評価サイト)の支持率はわずか40%だが、一般ユーザーの評価は95%だ(本稿執筆時点)。この数字を翻訳すると、「評論家は放っておけ。この作品は滅法面白い。それに、みんなクリス・プラットが大好きなのさ!」という意味になる。
     

    “The Terminal List”は、同名のスーパー・ベストセラーが原作のAmazonオリジナル。クリス・プラットが復讐の鬼と化す、必見の勧善懲悪アクションドラマなのだ!
     

    “The Terminal List”はこうして生まれた!
    ―シリア、2週間前
    ジェームズ・リース(クリス・プラット)は、経験豊富なSEALs(Navy SEALs:米海軍特殊部隊)の少佐だ。今、彼は13名の部下からなるアルファ部隊を率いて、密かに地中海沖からシリアに上陸した。目的は化学兵器を使ったイラン絡みのテロリスト、カハニの暗殺だ。
     

    だが、カハニのアジトにはブービートラップ(仕掛爆弾)が張り巡らされていた。撤退する時間もなく、アルファ部隊は敵からの奇襲攻撃を受ける。作戦は事前に察知されていたのだ。
    銃撃戦の末精鋭12人が殺され、生き残ったのはリースと腹心の部下ブーザーだけだった。
     

    ―カリフォルニア州サンディエゴ、現在
    リースが帰国すると、先に戻っていたブーザーは自殺していた。追い打ちをかけるように、酷い頭痛、記憶障害、幻覚がリースを襲う。精密検査の結果、脳腫瘍が発見された。
     

    さらに、リースは病院で何者かに命を狙われる。返り討ちにしたものの、既にその時点で、妻のローレン(ライリー・キーオ)と一人娘のルーシーは、自宅で惨殺されていた。
     

    もはやシリアでの罠が、カハニやイランの工作とは無関係なことは明らかだった。リースとアルファ部隊を抹殺しようとする、何か不穏な陰謀がここ米国で渦巻いているのだ。
    リースは死んだ妻子と部下たちへ復讐を誓った。そして、新聞記者のケイティ(コンスタンス・ウー)、CIAの親友ベン(テイラー・キッチュ)、リースに命の借りがあるパイロットのリズ(タイナー・ラッシング)の協力を受け、事件の真相を探り始める。
     

    リースは自宅にこもり、娘のルーシーが描いた家族3人のクレヨン画を見つめる。それを裏返すと、これから抹殺する者の名前を書いた。―リストは長くなる。
    こうして、“The Terminal List”は生まれた。
     

    行け行けプラット!
    超売れっ子のクリス・プラットは、大ヒットコメディ“Parks and Recreation”(2009-2015)でブレーク。その後2つのフランチャイズ、『ジュラシック・ワールド』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で、何度も世界を救ってきた。今回は、復讐によって正気を保つSEALsのリーダーを熱演する。
    行け行け、プラット!(本人はクリスではなくプラットと呼ばれるのを好むらしい。)
     

    リースを助ける3人のバイプレイヤーが輝く。
    気鋭のジャーナリスト、ケイティを演じたコンスタンス・ウーは、スリーパーヒットとなったロマコメ『クレイジー・リッチ!』(2018)で、ゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネートされている。
    CIA工作員ベン役のテイラー・キッチュは、スポーツドラマの傑作“Friday Night Lights”でブレークしたイケメンアクター。
    パイロットのリズを演じたタイナー・ラッシングは、現在シーズン4が話題の“Stranger Things”(本ブログ第32回参照https://www.jvta.net/blog/viewer-discretion-advised-32/)に出演中だ。
     

    エルヴィス・プレスリーの孫娘ライリー・キーオが、リースの妻ローレンを好演。
    気骨あるFBI捜査官レイウンに扮するのは、“Mayans M.C.”(本ブログ第61回参照https://www.jvta.net/blog/viewer-discretion-advised-61/)で強面の主役イージーを演じるJ・D・パルド。
     

    圧倒的に面白い、この事実がすべてだ!
    製作総指揮には、クリス・プラットに加えて『トレーニンングデイ』 『イコライザー』の監督アントワーン・フークア(兼共同監督)、原作者のジャック・カーが名を連ねる。
     

    ジャック・カーは指揮官まで務めた筋金入りの元SEALs隊員で、華麗に作家への転身を遂げた。原作(シリーズ第1作、2018)は、スティーヴン・ハンター(“Shooter”の原作者、本ブログ第35回参照https://www.jvta.net/blog/viewer-discretion-advised-35/)、リー・チャイルド(Amazonの超お勧めドラマ“Reacher”の原作者)、マーク・グリーニー(R・ゴズリング主演のNetflix製映画『グレイマン』の原作者、今月配信開始)など、このジャンルの大御所たちから絶賛された(筆者も一気読み!)。
    「ジェームズ・リース・シリーズ」は既に5冊出版され、いずれも全米でベストセラーになっている。
     

    ドラマ化にあたっては、リアリティを追求しながらも派手なアクションシークエンスが追加された。ディテールもかなり変更され、原作で気になった不自然な箇所も修正されている。白熱の銃撃戦、リアルな暗殺シーン、凄絶な脱出行、驚愕の陰謀など、各エピソードは見どころ満載。みごとな脚色だ。
    (余談だが、ドラマでは人気のNCIS(米海軍犯罪捜査局)が悪役で登場するのが笑える。)
     

    評論家による本作の評価が不当に低いことには理由がある。まず主演のクリス・プラットが典型的なエンタメ俳優で、玄人受けしないこと。また彼の共和党派っぽいイメージは、ハリウッド主流のクルーニーやディカプリオとは正反対。要するに、リベラルな評論家から嫌われているのだ。
     

    リースが妻子と部下全員を失い、脳腫瘍まで患うという初期設定も「やり過ぎ感」がある。だが復讐を正当化し、視聴者にカタルシスを与える効果は絶大だ。
    本作のようなエンタメ大作に評論家は不要。何より作品を観て圧倒的に面白い、この事実がすべてではないか。
     

    “The Terminal List”は、すべてを失った男の哀しさが画面にあふれ、SEALsの凄さが画面から飛び出す、必見の勧善懲悪アクションドラマなのだ!
     

    原題:The Terminal List
    配信:Amazon
    配信日:2022年7月1日
    話数:8(1話約60分)
    ©Amazon Studios

    <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #68
    Title: “We Have All the Time in the World”
    Artist: Louis Armstrong
    Movie: “On Her Majestic Secret Service” (1963)

    映画の邦題は『女王陛下の007』、地味だけれど隠れた佳作。
    この曲は最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でも使われていたね。

     

    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第92回 “THE BOYS PRESENTS: DIABOLICAL”

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第92回“THE BOYS PRESENTS: DIABOLICAL”
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     


     

    “The Boys”発の過激で痛快なスピンオフ・アニメ!
    待ちに待った新シーズンの配信が始まった“The Boys”。
    まずはおさらいから。
    “The Boys”はDCコミックスから生まれた、Amazon Primeのカルト的超人気ドラマ。ダークサイドに堕ちたスーパーヒーロー軍団に立ち向かうフツーの人間たちを描く、大人向けのアクション・ブラックコメディだ。
    邪悪な巨大企業ヴォート(“Vought”)は、特殊能力を生成する薬物「コンパウンドV」を使って、スーパーヒーローたちを「大量生産」している。その中でも、人気トップのホームランダーをリーダーとするスーパースター軍団は、「ザ・セブン」と呼ばれる。
    ヴォートは巧みなマーケッティングでヒーロー像を演出し、失敗は隠蔽し、大きな政治力と巨額の利益を手にする。スーパーヒーローたちは退廃していて、メディアと一般大衆は欺かれているのだ。

    だが、打倒ヴォートを目指すアウトロー軍団が存在した。それが、元FBI捜査官ビリー・ブッチャー率いる“The Boys”だ!(詳細は本ブログ第63回を参照。)

    今回紹介する“The Boys Presents: Diabolical”は、“The Boys”のDNAを100%受け継ぐ、過激で痛快なスピンオフ・アニメ・アンソロジーなのだ!
     

    “The Boys”愛にあふれる8つのショートストーリー!
    エピソード1:
    古き良き時代の”cartoon”風。ヴォートで働く教育係のドクターが、殺処分されるスーパーベイビーを助けるために孤軍奮闘する。
    コメディアンのセス・ローゲンが共同脚本。
     

    エピソード2:
    “Rick and Morty”(本ブログ第66回参照)風。まったく役に立たないスーパーパワーを持つ、コンパウンドVの残念な失敗作たち。彼らは自分を見放した両親に凄絶な復讐を計画する。ホームランダーも登場。
    “Rick and Morty”のクリエーター、ジャスティン・ロイランドが共同脚本と3キャラの声を担当。
     

    エピソード3:
    “The Boys”のオリジナル・コミックブック風。ビリー・ブッチャーはスーパーヒーローを顧客とするヤクの売人に近づき、残忍な秘密作戦を仕掛ける。ホームランダー、クイーン・メイヴ、ヒューイが登場する。
    オリジナルの原作者ガース・エニスが脚本。
     

    エピソード4:
    普通の現代アニメ風。ヴォートの新製品は、容姿を自在に変えられる活性化クリームだ。平凡な青年が、SNSで意気投合した女性をゲットするために、その試作品を使ってしまう。
     

    エピソード5:
    日本の少女アニメ風。孤独な少女が偶然手に入れたコンパウンドVを飲むと、翌朝生まれたのは何と生命を持つ〇〇〇だった! 元ザ・セブンのディープが登場。
     

    エピソード6:
    スーパーヒーロー・アニメ風。互いに一目ぼれして結婚したスーパーヒーロー夫婦は、倦怠期で喧嘩が絶えず離婚寸前。8歳の娘が一計をめぐらすが…。
    主役ヌビアンの声は、アベンジャーズのウォーマシンことドン・チードル。
     

    エピソード7:
    韓国風。ヴォートに勤める清掃係の老人が、不治のガンで苦しむ妻を救うために、コンパウンドVを盗み出すが…。
    脚本はコメディアンのアンディ・サムバーグ。
     

    エピソード8:
    “Invincible”(本ブログ第83回参照)風。ホームランダーの新人時代が描かれる。ブラック・ノワールと組まされたホームランダーは、手柄を焦ってとんでもない失敗をやらかす。
    ホームランダーの声はオリジナルのアントニー・スター。”Invincible”のクリエーター、サイモン・ラシオッパが脚本。

    いずれのストーリーも奇想天外で、“The Boys”愛にあふれている!
     

    エグい、グロい、ちょっとエロい、“The Boys”の拡張世界!
    “The Boys”シーズン3の制作は、新型コロナのパンデミックにより大幅に遅れていた。そこでショーランナーのエリック・クリプキは、リモートで作れるアニメ作品をシーズン3へのブリッジとした。
    ファンサービスの鑑ではないか。
     

    オリジナルの世界観はそのままに、パロディではなくバックストーリーを作った点に本作の価値がある。各エピソードは異なるスタイルとトーンで飽きさせない。しかも1話約15分なので、スキマ時間を使って手軽に楽しめる。リモートワーク中にこっそり観るのもいいだろう(よくないか)。
     

    「18+」「暴力」「暴言」「喫煙」「飲酒」「薬物の使用」「肌の露出」「性的なコンテンツ」。―これらは、冒頭画面に並ぶAmazonからのあらゆる警告だ(ここで怯まないこと)。アダルトアニメの王道を往く作品で、“The Boys”のブラックな笑いも健在。ハートウォーミングなシーンをさりげなく見せるバランス感覚も絶妙だ。
     

    “The Boys Presents: Diabolical”は、“The Boys”の拡張世界。そのDNAを100%受け継ぐ、エグい、グロい、そしてちょっとエロい、過激で痛快なスピンオフ・アニメなのだ!
     

    本作もAmazon Primeオリジナルで、邦題は『ザ・ボーイズ ダイアボリカル』。
    ここまで読んだそこのあなた、“The Boys”未体験でも既に十分な知識があります。直接本作を視聴いただいても問題ありません。
     

    本家“The Boys”のシーズン3は6月3日に配信がスタートし、7月8日にシーズンフィナーレを迎える。何とザ・セブンの劇中映画“Dawn of the Seven”のプレミア試写会で幕を開ける凝りようだ。しかも驚きのスターのカメオ出演を含む至れり尽くせりのサービスぶりで、副題までつけるなら“The Boys: Bigger, Funnier & Crazier”といったところか。
     

    尚、Amazon Primeオリジナル・アニメでは、“The Legend of Vox Machina”(『ヴォクス・マキナの伝説』)もお勧め。RPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』から生まれた、ファンタジー・アクションだ。
     

    原題:The Boys Presents: Diabolical
    配信:Amazon
    配信日:2022年3月4日
    話数:8
     

    <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #67
    Title: “Il Ritorno di Ringo”
    Artist: Maurizio Graf, composed by Ennio Morricone
    Movie: “The Return of Ringo” (1965)

    発表!マカロニ・ウェスタンのテーマ・トップ3(ボーカル編)
    第1位はジュリアーノ・ジェンマ主演の『続・荒野の1ドル銀貨』に決定!
     

    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第91回 “SANTA CLARITA DIET”

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第91回“SANTA CLARITA DIET”
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。

     

     

    知らなかった! ちょっと古い超オモシロドラマ第2弾!
    知らなかった!
    今回は“Atypical”(本ブログ第86回参照)に続く、ちょっと古くて超面白いドラマの第2弾。
    え、新作のオススメはないのかって?
    両手の指くらいあるけど、本作の方が面白いのだよ。
     

    “Santa Clarita Diet”(2017-2019)は、ゾンビ化するドリュー・バリモアのチャーミングな魅力が爆発する、Netflixオリジナル。グロいストーリーをロマコメの楽しさと底なしの優しさで包み込んだ、ホラーコメディ&ファミリードラマなのだ!
     

    “We’re gonna kill people, sweetheart”
    ―カリフォルニア州サンタクラリータ
    風光明媚な郊外にあるこの街は、安全で教育環境にも恵まれている。
     

    ジョエル(ティモシー・オリファント)とシーラ(ドリュー・バリモア)のハモンド夫妻は、高校時代からの仲良しカップル。2人には、16歳の活発な娘アビー(リヴ・ヒューソン)がいる。
     

    2人は不動産の仲介をして生計を立てている。
    今日、シーラはお客さんの前で、突然滝のようなゲロを吐き始めた。ジョエルは慌てて彼女を化粧室に移すが、吐くこと吐くこと。まるで、体の中身をすべて出し尽くしたみたいだ。
     

    シーラは落ち着きを取り戻したが、問題がひとつあった。彼女の心音が聞こえないのだ。
    アビーは、隣人で科学オタクの同級生エリック(スカイラー・ギソンド)に相談する。エリックによれば、シーラはゾンビ化しているという!
     

    もっとも本人は心身ともに絶好調で、気持ちも前向き。
    より魅力的になってきたシーラを狙って、会社の同僚ゲイリー(“Firefly”、“Castle”、“The Rookie”のネイサン・フィリオン)が、露骨にナンパしてきた。すると彼女は豹変してゲイリーに襲い掛かり、彼を食べ始めた!
     

    ジョエルは、シーラを殺人罪で刑務所に行かせるわけにはいかない。妻を守るためには手段を選ばない覚悟だ。だがよりによってハモンド家の両隣りには、良い警官のリックと、悪い副保安官のダンが住んでいる。
     

    もうひとつの問題はさらに厄介だった。今やシーラはフレッシュな人肉しか受けつけないのだ。
    2人は彼女の食料を確保すべく、人を殺す計画を立て始める。
    例えば独身で若いころのヒトラーのような悪人なら、殺しても問題ないだろう。
    ジョエルはシーラに優しく囁く。
    “We’re gonna kill people, sweetheart”
     

    シュールでグロい、キュートでセクシーなバリモア・ゾンビ!
    シーラ役のドリュー・バリモアは『E.T.』(1982)でブレークし、当時は天才子役と騒がれた。だが母親による搾取、アルコール&ドラック依存症、自殺未遂と、10代のころはトラブルの連続。
    20代でカムバックを果たし、「ロマコメの女王」として君臨する。
    『ウェディング・シンガー』(1998)『25年目のキス』(1999)『50回目のファースト・キス』(2004)『2番目のキス』(2005)の4作は、今では近代ラブコメの古典だ。またバリモアは映画プロダクション、アパレル会社、化粧品会社などを経営する辣腕の実業家でもある。
    本役ではシュールでグロい、チャーミングでセクシーなゾンビぶりを見せてくれる。もちろんバリモア・スマイル、高い演技力、抜群のコメディセンスも健在だ。
     

    ジョエルを演じたティモシー・オリファントは、硬派西部劇“Deadwood”(2004-2006)の保安官セス・ブロック役でブレーク。さらに“Justified”(2010-2015)の大ヒットで、「強面保安官」のイメージを決定づけた。最近では、スター・ウォーズのドラマ、“The Mandalorian”(第65回参照)と“The Book of Boba Fett”でコブ・ヴァンス(またもや保安官!)を演じた。
    オリファントは、スッとぼけたみごとなコメディアンぶりを披露してくれる。
     

    アビー役のリヴ・ヒューソンは、ノンバイナリー(性別を認識しない考え方)のオーストラリアン・アクター。おかしくて聡明なアビーは、エピソード毎に輝きを増す。
     

    エリックを演じるスカイラー・ギソンドは、地味だがコメディ経験は豊富にある。アビーに淡い想いを抱きながら彼女を支える、超不器用な科学オタク役に見事にハマった。
     

    バリモア&オリファント、ヒューソン&ギソンドには、それぞれケミストリーが働き、強烈な相乗効果を生んでいる。
     

    ブッ飛んだストーリーの中にヒューマニティと感動が!
    ショーランナー兼共同脚本のヴィクター・フレスコは、ヘレン・ハントがブレークした傑作シットコム“Mad about You”(1992-1999&2019、筆者のお気に入り)が代表作。本作では、「郊外の平和な町を舞台にした、ゾンビが登場するファミリードラマ」という自ら課した難題に、最適解で応えた。
     

    ストーリーは予測不能。脚本は気の利いた会話の波状攻撃。さらにシャープなギャグが絶妙のタイミングで決まる。
    全体のトーンはオフビートだが、スラップスティック一歩手前で抑えられている。本作の登場人物は血まみれの死体に出会っても、あまり騒がない。「ギャー、死体だ!」ではなく、「おや、死んでるの?」程度の反応。皆さん飄々としている。血みどろの光景と、各キャラのクールな反応とのギャップが笑いを誘う。
     

    ハモンド一家とエリックは結束する。シーラの治療法を求めて、決して希望を失わない。正しく人を殺すために、あるいはなるべく殺さないために、最善の努力をする。だが上手くいくはずもない。それでも状況が悪くなればなるほど、シーラとジョエルの夫婦愛は深まり、アビーとエリックの友情は強固になる。
    驚くべきことに、ブッ飛んだストーリーの中にヒューマニティと感動があるのだ。
     

    パイロット(第1話)のゲロと血まみれシーンを観てもドン引きしないこと。第2話以降、最近の言葉でいうとエクスポネンシャル(指数関数的)に面白くなるから。サクサク観ながらエピソードが進み、全30話はアッという間。もっとも食事前は(もちろん食事中も)視聴を避けた方がいい。
     

    “Santa Clarita Diet”は、グロいストーリーをロマコメの楽しさと底なしの優しさで包み込んだ、ホラーコメディ&ファミリードラマなのだ!
     

    邦題は『サンタクラリータ・ダイエット』。Netflixで全3シーズン(各話約30分×30話)を視聴できる。
    5年前に観て紹介すべきだった!
     

    <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #66
    Title: “A Man Alone -Back Home Someday”
    Artist: Sergio Endrigo
    Movie: “Massacre Time” (1966)

    発表!マカロニ・ウェスタンのテーマ・トップ3(ボーカル編)
    第2位はフランコ・ネロ主演の『真昼の用心棒』!
     
    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第90回 “IN FROM THE COLD”

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

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    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
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    スーパー・Sci-fi・ノンストップ・スパイ・アクションドラマ!!
    主役は美貌のロシア人スパイ、わき役はアメリカのCIA、舞台はスペイン!
    “In from the Cold”はNetflixオリジナルの大穴。異国情緒が漂う中で凄絶なアクションがさく裂する、スーパー・Sci-fi・ノンストップ・スパイ・アクションドラマなのだ!
     
    “The Whisper”の復活
    ―スペイン、マドリード
    ジェニー・フランクリン(マルガリータ・レヴィエヴァ)は、ニュージャージー出身のシングルマザー。娘のベッカ(リディア・フレミング)がフィギュアスケートの世界選手権へ出場することになり、開催地のマドリードまで同行してきた。ジェニーは過保護な母親で、反抗期のベッカと口げんかが絶えない。
     

    それは突然のことだった。ホテルから外出しようとしたジェニーは、エレベーターで何者かに襲われる。彼女は眠らされ、拉致されたーー。
    ジェニーが意識を取り戻すと、ダークスーツに黒いサングラスの男(キリアン・オサリヴァン)が待っていた。男はCIAのチョウンシー・ルーだと名乗る。そして、彼女が伝説のロシア人スパイ、“The Whisper”だと糾弾した。
     

    “The Whisper”ことアーニャ・ペトロワは、‘90年代にアメリカで5人の要人を暗殺した。美人で頭脳明晰、諜報技術・格闘技・銃器の扱いに長けている。しかもアーニャは、KGB(旧ソビエト連邦国家保安委員会)による遺伝子操作実験の唯一の成功例だった。彼女はある特殊能力をもつミュータントなのだ。
    ところがソ連崩壊時の混乱に乗じて、アーニャはこつ然と姿を消した。
     

    彼女は密かにアメリカに渡った。一般市民となり、結婚し、娘を生んだ。CIAは、アーニャ・ペトロワがジェニー・フランクリンであることを突き止めた。
     

    ジェニーに残された道は2つ。無期懲役に服して、ベッカにスパイの娘という汚名を一生背負わせるか。あるいはCIAに寝返って、今の生活を維持するか。ジェニーに選択の余地はなかった。
     

    その頃マドリードでは、3人の市民が突然狂気に駆られ、他人を殺傷する事件が起きていた。チョウンシーは背後にロシアの陰謀があると考え、ジェニーに手掛かりを追わせる。
    “The Whisper”は復活した!
     

    魅惑のマルガリータ・レヴィエヴァ!
    マルガリータ・レヴィエヴァはロシア系のアメリカ人。“The Blacklist”の悪党ジーナ・ザネタコス役、“The Deuce”で演じたバーテンダーのアビー役が印象に残る。本作では、スッピンにメガネのシングルマザー、したたかな社交界の華、ハニートラップを仕掛けるセクシースパイ、冷酷な殺人マシン、異能のミュータントを演じ分けて魅了する。
     

    チョウンシー役のキリアン・オサリヴァンはアイルランド出身。ジェニーへの気持ちが敵視から信頼へ、そして愛情へと変わっていくCIAエージェントを好演した。
     

    ジェニーを助ける凄腕ハッカーのクリスを演じたチャールズ・ブライスは、初の準主役級の配役。ドライなユーモアを提供する。
     

    若き日のアーニャを演じたスターシャ・ミロスラフスカヤ、アーニャのKGBハンドラーとなるスベトラーナ役のアリョーナ・フメリニツカヤを筆頭に、多くのロシア人俳優が臨場感を高めている。
     

    文句なく“bingeable” 面白さがあらゆる欠点を正当化する!
    推理・スパイ小説のファンなら、本作のタイトルにピンとくるはず。ジョン・ル・カレによるスパイ小説の金字塔『寒い国から帰ってきたスパイ』(“The Spy Who Came in from the Cold”、1963)だ。この秀逸な邦題は、確信犯的誤訳と言われている。
    “in from the cold”は、「寒い国(ソ連/ロシア)から」ではなく、「(スパイが)休眠状態から復帰すること」を意味するイディオムだ。
     

    ショーランナー(兼共同脚本)のアダム・グラスは、“Cold Case”、“Supernatural”などのメガヒットドラマを手掛けた。マーベルやDC向けにコミックブックも書く、娯楽の王道を往く才人だ。
     

    メインプロットは、ジェニファー・ガーナーがブレークした“Alias”や、マギー・Q主演の“Nikita”を思い出させる。だが、主人公がミュータントとは!
    コミックブック的な味付けが、ドラマの世界観を180度変えているのだ。
     

    ストーリーは無茶振りの連続でツッコミどころ満載(気にしない)。鮮やかな嘘のレパートリーと高い戦闘能力で危機を突破していくジェニーに、目が釘付けになる。
    また現在進行中の特殊工作と並行して、ジェニー/アーニャのモスクワ時代の訓練や、ニューヨークでの初任務がフラッシュバックで描かれる。このダブルフィーチャーは最後につながる。そして、エンディングに投下される大胆な(というか無理筋の)ツイストに絶句する!
     

    本作の評価は低い(IMDbのスコアはたったの6.2!)。ではなぜ勧めるのか?
    なぜなら、Disneyによって(美しく洗練されるも)飼い慣らされたマーベル・ドラマとは違うから。アメコミ作家のドラマらしい強引で荒々しい魅力があるから。文句なく“bingeable”で、面白さがあらゆる欠点を正当化しているからだ。
     

    “In from the Cold”は娯楽度100%、ケレン味たっぷりのスーパー・Sci-fi・ノンストップ・スパイ・アクションドラマなのだ!
     

    邦題は『イン・フロム・ザ・コールド』で、約50分×全8話。ぜひシーズン2も作って欲しい。
    Netflixオリジナルでは、“Inventing Anna”(『令嬢アンナの真実』)が期待外れだった。“Grey’s Anatomy”のションダ・ライムズが、鳴り物入りでショーランナーをつとめたドラマなのに。
    だから本作は嬉しいサプライズだ。
     

    <今月のおまけ> 「My Favorite Movie Songs」 #65
    Title: “Tema Di Arizona”
    Artist: Raoul
    Movie: “Arizona Colt” (1966)

    発表、マカロニ・ウェスタン(英語では“spaghetti western”)のテーマ(ボーカル編)トップ3!
    第3位はジュリアーノ・ジェンマ主演の『南から来た用心棒』!(以下次号へ)
     
    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

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    同コラム執筆の土橋秀一郎さんがJVTAのYouTubeチャンネルに登壇しました!
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