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俳優と監督の中には、1作のみならず再び手を組んで映画を作ることがある。マーク･ウォールバーグとピーター･バーグ監督はこれまでに3作品を一緒に手がけている。今回は、彼らがタッグを組んで4作目となる『マイル22』の予告編を紹介したい。

 
予告編は、ジェームズ･シルバ（マーク･ウォールバーグ）率いるＣＩＡの特殊部隊のメンバーが登場し、「彼らは軍隊ではない。スパイでありエージェント、任務遂行におけるスペシャリスト。彼らの存在は、決して明かされない」のナレーションから始まる。

 
物語の舞台はアジアの架空の国。ある日、核物質が盗まれる。わずか2キロで大都市を破壊できるこの物質の行方を知る重要参考人がいた。彼はノア（イコ･ウワイス）。現地の警察官だ。ジェームズたちの任務は、ノアをアメリカ大使館から22マイル離れた空港まで護送すること。だが空港までの間には、ジョンたちを狙う敵の姿が。そして、22マイル（約35キロメートル）のミッションが始まった…。

 
ウォールバーグとピーター･バーグは、『ローン･サバイバー』（2013年）、『バーニング･オーシャン』（2016年）、『パトリオット･デイ』（2016年）と実話に基づいた作品を作り続けており、今回は2人にとって初めてフィクションの映画となる。

 
予告編を観て、本作には注目したいポイントが2つあります。まずウォールバーグ演じるジョンのキャラクター。彼が腕に輪ゴムを巻いていて、それをパッチンパッチンと弾いている。なぜか。ジョンは任務を遂行する能力は優れているが、自分の心の中にわいた暴力衝動を抑えられない。部下へのハラスメントなど朝飯前だ。沸き起こる衝動を抑えるために、手首に巻いた輪ゴムを弾いて心を落ち着かせる…らしいです。だが予告編を観ると、ジョンは仲間からも「サイコパス」呼ばわりされており、ジョンが「お前は狂ってるが、オレのがイッてるぜ！」と豪語する場面もある。ここのセリフ、「オレの方がイカれてるぜ！」という意味だろうが、ちょっと不自然な感じが…文字数でこうなったんですかね。皆さんならどう訳しますか？とにかく、例え仕事ができても、こんな上司は職場には絶対いてほしくないですね。

 
もう1つのポイントは、ノアを演じるイコ･ウワイス。彼はインドネシア出身で、シラット（インドネシアの武術）を始めとする格闘技に精通しており、『ザ･レイド』（2011年）、『ザ･レイド　GOKUDO』（2013年）で見せた激しい格闘とスタントで、世界のアクション映画ファンに注目される。その後、イコは『スター･ウォーズ／フォースの覚醒』（2015年）、『スカイライン－奪還－』（2017年）とハリウッド映画にも出演している。イコの卓越した身体能力から繰り広げられる肉体アクションは、本作のスパイスとなっているだろう。

 
『マイル22』は、「ある場所まで人を護送し、敵から守りながら無事にたどり着けるか」という「護衛もの映画」である。同じジャンルとして『16ブロック』（2006年）や『孫文の義士団』（2009年）などが思い浮かぶ。『マイル22』は、激しい銃撃戦と爆破、サスペンス、肉体を駆使した格闘と、アクション映画のおいしいところが詰まった福袋のようである。彼らのミッションは果たして成功するのか、映画館で確かめてきます！

 
今回注目した予告編：『マイル22』
監督：ピーター･バーグ
出演：マーク･ウォールバーグ、イコ･ウワイス、ジョン･マルコビッチ、
ローレン･コーハン
2019年1月18日より公開
公式サイト：
http://mile22.jp/

 
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Written by 鈴木 純一（すずき・じゅんいち）
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ！

 
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