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「マンモス展」の英訳・中国語訳をJVTAが担当 パクディレクターが会場をレポート

「マンモス展」の英訳・中国語訳をJVTAが担当 パクディレクターが会場をレポート
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JVTAでは、映画やドラマといった映像作品だけでなく、Webサイト記事やマンガ、観光施設の資料などさまざまなジャンルの翻訳を手がけています。

 
現在、開催中の企画展「マンモス展」-その『生命』は蘇るのか-もその一つ。JVTAはこのイベントの掲示物の英語版、中国語版の制作を担当しています。ディレクターを務めた私、パク・ソンジュンが会場となっている日本科学未来館に行ってきました。

 
今回のみどころは、ロシア連邦サハ共和国の永久凍土から発掘された数々の古代の動物たちの冷凍標本が展示されていること。世界初公開のものも多数あります。では早速、見ていきましょう!
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入口で、「SNSで『マンモス展』をシェアしよう!」のパネルを発見!
私たちが翻訳した注意書きのテキストが掲示されていました。日本語、英語、中国語の3言語で、フラッシュの使用や動画撮影の禁止などの注意事項が書かれています。最近は、こうした多言語の仕事が多くなっており、観光施設ではタイ語、韓国語などの翻訳依頼も増えています。

 
会場内は、「過去」・「現在」・「未来」の3つの展示ゾーンで構成されています。音声ガイドは、大人向けと子ども向けの2種類があり、親子でそれぞれ利用する姿も見られました。
◆Tales of Mammoth 1 マンモス、太古の記憶

今から3 万年前の地球に生きたマンモスをはじめとする生物たちの暮らしや絶滅に至った経緯などが紹介されています。広いフロアに入るといきなり、大きな標本がありました。
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翻訳作業中は、写真でしか見たことがなかったので、改めてその迫力に圧倒されました。
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ケナガマンモスの毛に触ることができました! 柔らかい針金のような感触です。
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これは、こどものホラアナライオンの骨です。紹介パネルにある英訳をJVTAが担当しています。マンモス展では、こうした展示物を解説するテキストの翻訳がメインでした。学術名や発掘場所、発掘年、分類(種・科)などの情報があり、念入りにリサーチをし、監修の方にもチェックしていただきました。
◆Tales of Mammoth 2 永久凍土で待つもの

今回、大きな話題となっているのが、ロシア連邦サハ共和国の永久凍土から発掘された冷凍標本の数々です。本展のために制作した史上最大級の冷凍展示室の中に眠っていて、その毛並みや表情までリアルに残っているのには驚きました。
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ケナガマンモスの皮膚と仔ウマ「フジ」。フジは、内臓まですべて揃っています。発掘後、液体の血液と尿の採取に成功。これは、古生物学史上初の快挙だそうです。「仔ウマ」という表現は英語では一般的にはponyですが、それは博物館で使われる種類の表現ではないので、リサーチをしました。最終的に「foal」にしました。
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仔イヌ(左)とライチョウ(右)
「仔イヌ」も「puppy」ではなく「young dog」にするべきかといった意見が出て、最終的には「pup」になりました。
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ケナガマンモスの鼻。象の場合、鼻は「nose」ではなく「trunk」と表現します。この展示物の英訳は「Trunk tip of a wooly mammoth」となっています。
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仔ケナガマンモス「ディーマ」(標本)
◆Tales of Mammoth 3 その「生命」は蘇るのか

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最終章では、近畿大学が取り組む「マンモス復活プロジェクト」が紹介されています。これはマンガ形式になった読み物で、見出しを英訳したほか、解説文の一部を英語や中国語に訳しました。マンガの中という限られた空間の中に英訳を入れる作業は字幕づくりにも共通しています。翻訳中は、絵はなくテキストだけの作業だったのですが、コンパクトに作りました。JVTAではこうしたマンガの英訳も手がけています。マンガと一体化した完成品を見て、感慨深いものがありました。
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最後は、展示構成監修を務めるいとうせいこうさんの挨拶に見送られながら、退場。
果たしてマンモスは復活するのでしょうか? このテキストも日・英・中の3カ国になっています。
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こちらに、JVTAのクレジットがありました。
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世界が注目するマンモス展、皆さんもどうぞお出かけください。

 
企画展「マンモス展」-その『生命』は蘇るのか-
会場:日本科学未来館(東京・お台場)
会期:2019年6月7日(金)~11月4日(月・休)
公式サイト:https://www.mammothten.jp/

 

2018年の訪日外国人の数は初めて3000万人を超え、政府は2020年には4000万人を目標に掲げています。JVTAでも日本の企業や自治体から多言語化の依頼が増えており、今後もその傾向はますます顕著になるでしょう。JVTAはこれからも日本のカルチャーを世界に発信し、また海外の文化を日本に伝えるサポートを続けていきます。
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