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細かなテクニックや流ちょうな英語力でもない ピッチングで備えるべきことは?

細かなテクニックや流ちょうな英語力でもない ピッチングで備えるべきことは?
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ライセンスビジネスは、アニメ、絵本、小説、映画などのコンテンツや、ブランド、キャラクター、ファッション、スポーツ、アートなど、幅広いIP(知的財産)が対象となる。IPの所有者が他の企業にその使用を許諾し、商品化やプロモーションに活用される。許諾先の業界も多岐にわたり、うまく動かしていくには、専門的な知識やスキルが必要となるビジネスだ。
 

日本におけるライセンスビジネスは、以前は海外のブランドや有名キャラクターを国内で展開するのが主流だった。しかし、近年では世界中に日本のコンテンツのファンが増え、補助金の制度が確立されてきたことも後押しとなり、海外展開に挑戦する企業が増えている。
 

自社の商品やサービス、映像コンテンツを売り込む際に欠かせないのが「プレゼンテーション」だ。相手が海外の企業となれば、通訳を介して行う方法もあるが、思いまで伝わるかと言えば、少々疑問が生じる。
「日本のコンテンツを海外にセールスできる人材の需要は高くなっているのに、適したスキルを持った人が少ないのが現状です」と語るのは、巧みなコミュニケーション力でいくつもの海外セールスを成功に導いた大西美枝氏だ。2022年1月15日(土)から開講する「世界を市場にするための知財(IP)戦略セミナー 最低限知っておくべき4つのファクター」で第3回「米国への企画ピッチ、ケーススタディ」(1月29日開催)の講師として登壇する。大西さんに海外に向けたピッチングにおける課題と必要な語学力などについてお話を伺いました。
 

●日本コンテンツは正当に評価されていなかった
アメリカ留学を経て、映画配給会社のギャガ株式会社に入社しました。当時担当したのは洋画の買い付けです。その後転職したユニバーサル・ピクチャーズで、海外に向けて日本のコンテンツを提案する業務に携わるようになりました。そのマーケットに身を置き、深く関わっていく中で、日本の優れた映像作品が世界で正当に評価されていないことを実感したのです。作品だけではなく、それを制作する優秀なクリエイターたちでさえも、能力に見合った評価をされていないことに違和感を覚えました。その状況を打破するには、マーケットを広げて海外へのセールスをもっと強化していく必要がある。そんな思いが強くなりました。それからはとにかく必死に海外の担当者とコミュニケーションを取り、文化や習慣を学びながら、ピッチングを重ねていきました。特にロサンゼルスに駐在していた5年間で自然と身についてきた部分も大きいと思います。その成功例の1つが、セガサミーグループに在籍していた際に手がけた映画『ソニック・ザ・ムービー』です。
 

●ピッチングに必要なのは流ちょうな英語ではない
海外を相手にピッチングする際、英語力を気にする方は多いと思います。通訳を介することも1つの手段ですが、やはりコンテンツの良さを理解している人が直接話すことで説得力が増します。大切なのは英語を流ちょうに話せることではなく、その商品やサービスの良さをしっかりと伝えること。時には流ちょうではないことが、その人の“味”になって相手をぐっと引き付けるきっかけになることもあります。
相手はコンテンツや内容だけではなく、実はあなたの人柄も見ているのです。形ばかりに捕らわれたピッチングをしてもあなたの良さは伝わりません。私だからできる、あなただからできるピッチングの形が必ずあるはず。自分にしかないやり方を見出し、相手に信頼感を与えることが成功の鍵となるのです。
 

●知っていてほしい海外でのピッチングマナー
海外では日本人特有の礼儀正しさが逆効果になることがあります。細かなピッチングテクニックを学ぶよりも、最低限のマナーは知っておくべきでしょう。これまで他社のピッチングを見る機会がありましたが、マナーを知っているようで知らない人が多い印象です。海外の人たちに対する伝え方や慣習を理解していないが故に検討すらしてもらえなかった事例をたくさん見てきました。
 
今回のセミナーでは、私の経験を踏まえピッチング前のプロセスや知っておくべきマナー、準備すべきことについて解説します。私の経験をお伝えすることで、英語でのピッチングに抵抗を持っている方や苦手意識がある方の不安が払拭するきっかけになれば嬉しいです。
 
古き良き日本の営業は買ってもらえるまでのプロセスに忍耐が必要で、決して楽しそうなイメージがありませんでした。でも私は毎回ピッチングするのが楽しくて仕方ないのです。ピッチングで相手が私の話に耳を傾けて顔が変わった瞬間はなんとも言えない達成感を得ることができます。日本のコンテンツを海外に届けたいという思いが少しでもある方は、ぜひ一緒に楽しみましょう。
 

大西美枝さんが講師を務める講座
Peatix_20220129C
Day3:2022年1月29日(土)10:30~12:00
「米国への企画ピッチ、ケーススタディ」
講師:大西美枝氏(実写/アニメーション・プロデューサー)

▶こちら
※その他の講座の詳細は▶こちら
 

●JVTAと当セミナーをプロデュースし、毎回の授業でもナビゲーターとして登壇する林美千代氏に単独インタビュー
「グローバルブランド『竜とそばかすの姫』のブランドプロデューサーに聞いた知識とスキル」
▶こちら
 
●JVTA代表の新楽直樹と林美千代氏の対談が実現!
「日本のコンテンツに火を付けよう。語学を習得した人の新たなキャリアパス」
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●第1回の講師、田中香織氏にインタビュー!
「IP(知的財産)を海外へ展開するなら まずは「グローバル・スタンダート」を知ることからはじめよう」
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