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アカデミー賞受賞『アイム・スティル・ヒア』が劇場公開 字幕は修了生の原田りえさん

<strong>アカデミー賞受賞『アイム・スティル・ヒア』が劇場公開 字幕は修了生の原田りえさん</strong>

8月8日(金)から劇場公開の映画『アイム・スティル・ヒア』(ウォルター・サレス監督)の日本語字幕をJVTA修了生の原田りえさんが手がけている。この作品は、第97回アカデミー賞®で3部門(作品賞、主演女優賞、国際長編映画賞)にノミネートされて国際長編映画賞を受賞したほか、第81回ヴェネツィア国際映画祭の脚本賞を獲得するなど世界で高い評価を受けた話題作だ。

舞台は1970年代のブラジル。元国会議員の夫ルーベンス・パイヴァと妻のエウニセは5人の子どもと穏やかに暮らしていたが、ある日、ルーベンスが軍事政権に連行されてしまう…。夫の消息を捜し続けるエウニセを演じたフェルナンダ・トーレスは、第82回ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。さらに老年のエウニセを彼女の実の母であり、サレス監督の代表作『セントラル・ステーション』でブラジル人初のアカデミー主演女優賞候補となったフェルナンダ・モンテネグロが演じるという“母娘の共演”も注目されている。

この作品は実話に基づいており、サレス監督は幼少期にパイヴァ一家と交流があったという。原作は、ルーベンスの息子で作家のマルセロ・ルーベンス・パイヴァが執筆した書籍であり、身近な人でしか知り得ないことを丁寧に描いた伝記的な作品となっている。英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、日本語の5言語に対応する原田さんは、オリジナル原語のポルトガル語から日本語に翻訳した。

「アカデミー賞受賞作品ということで、より幅広い観客層を想定して、ブラジルの歴史や文化に馴染みがない人にも分かりやすい字幕になるように心がけました。ごく当たり前だった家族との幸せな日々が、軍事政権によって突然奪われてしまう恐ろしさ。エウニセは自分の心まで権力に屈することを断固として拒否し、夫の尊厳と子供たちの人生を守るために闘い続けます。深い絶望の中でも希望の光を見つけようとするエウニセの強い意志に、私はとても勇気づけられました。フェルナンダ・トーレスの圧巻の演技を、ぜひ劇場のスクリーンでご堪能ください!」(原田りえさん)

『アイム・スティル・ヒア』2025年8月8日公開
出演:フェルナンダ・トーレス、セルトン・メロ、フェルナンダ・モンテネグロ
監督:ウォルター・サレス
脚本:ムリロ・ハウザー、エイトール・ロレガ
音楽:ウォーレン・エリス
撮影:アドリアン・テイジド
公式サイト:https://klockworx.com/movies/imstillhere/

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