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ブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』シェイクスピアを訳す難しさとは?

ブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』シェイクスピアを訳す難しさとは?

本場ブロードウェイで上演されたミュージカルや舞台などを映像化し、映画館で楽しめる「松竹ブロードウェイシネマ」シリーズ。第一弾は今年4月19日から公開された『シー・ラヴズ・ミー』(字幕は修了生・堀上香さん)が大好評となっているこのシリーズの第二弾、ブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』が7月12日(金)から上映されます。この作品の日本語字幕を修了生の岩辺いずみさんが手がけました。

 
主演は、オーランド・ブルームとコンドラ・ラシャド。シェイクスピアの名作が、トニー賞受賞作品「NINE」(アントニオ・バンデラス主演)を手がけた奇才デヴッド・ルヴォーの繊細な演出によって新しく生まれ変わりました。「リアルさ」にこだわり、モダンな装いとともに、シェイクスピアが描こうとした物語の真髄に迫った作品です。作品関係者のお2人にお話を聞きました。

 
「松竹ブロードウェイシネマ」宣伝担当 朴美英(パク・ミヨン)さん

今回のブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』は、特にシェイクスピアの戯曲の中でも心に残るセリフも多くて、日本語字幕付きで観ることにより、日本語でしか表現できない言葉の美しさを満喫できる作品です!
◆予告編はこちら

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日本語字幕担当 修了生・岩辺いずみさん

人気俳優のオーランド・ブルームがブロードウェイに初挑戦ということで、彼が登場すると歓声が上がります。そういう客席の雰囲気も一緒に味わえるのが、このシリーズの醍醐味ですね。

 
相手役のコンドラ・ラシャドはトニー賞候補にもなった実力派の女優です。字幕を担当しているドラマ『ビリオンズ』でも主要な役を演じていて親近感があるので、彼女の姿を観た時には嬉しかったです!

 
『ロミオとジュリエット』メイン
※『ロミオとジュリエット』より ©Carol Rosegg

この舞台は、セリフはシェイクスピアの戯曲そのままで、設定が現代風になっています。そのため舞台との違和感がないよう、字幕もかみ砕いて訳しました。

 
シェイクスピアのセリフは韻を踏んだりダジャレがあったり、とても凝っています。ただ、あまりそこにこだわって訳すと、字幕として読みづらくなってしまうので、雰囲気が伝わる程度にとどめました。せっかく現代的で軽いノリもある舞台なのに、字幕が小難しく見えたり、読むのが面倒になったらもったいないですし。そこはすごく気をつけました。

ブロードウェイ版「ロミオとジュリエット」ポスター
※『ロミオとジュリエット』 ©Carol Rosegg

 
訳すうえで参考にしたのは中野好夫さんと松岡和子さんの日本語訳です。本には訳注も詳しく載っているので、解釈の根拠や時代背景を知るうえで助かりました。特に松岡さんの訳は大変読みやすく、勉強になりました。また、シェイクスピアの戯曲を現代の英語に訳したサイトがあり、これも参考になりました。最初に話をいただいた時はミュージカルと聞いていたのですが、歌はありませんでした。歌詞を訳すのは好きですが、シェイクスピアで歌もついていたら、もっと苦労したかもしれません。ストレートプレイでよかったです。

 
「ロミオとジュリエット」はシェイクスピアの中でも分かりやすく、なじみがあると思います。改めて舞台で観ると、若い2人の燃えるような恋心にグッときます。ぜひこの機会に観ていただけたら嬉しいです。
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“死んでも守りたいものがある”
世界で最も有名な悲恋のひとつと言える名作の舞台を、字幕付きで味わえるチャンスです。ぜひ、劇場におでかけください!

 
松竹ブロードウェイシネマ 
ブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』
7月12日(金)より東劇(東京・3週間限定公開)・なんばパークスシネマ(大阪・限定公開)・ミッドランドスクエア シネマ(名古屋・限定公開)ほか全国順次ロードショー!

https://www.instagram.com/shochikucinema/
https://www.facebook.com/ShochikuBroadwayCinema
第三弾は『42ndストリート』、10月18日(金)から公開です!

 
【関連記事】

修了生・堀上香さんに聞く ミュージカル『シー・ラヴズ・ミー』の日本語字幕秘話
https://www.jvta.net/tyo/shelovesme/
※岩辺さんはWebサイト「Milly」の映画コラムを執筆中。最新記事はこちら
https://millymilly.jp/column/53918
※現在劇場公開中の『田園の守り人たち』も岩辺さんが字幕を手がけています。
http://moribito-movie.com/

 

「私も字幕を作ってみたい!」という方はオープンスクールへ!
https://www.jvta.net/tyo/open-school/
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