News
NEWS
TYO

現役大学生がドキュメンタリー映画2本を翻訳!「外国語のスキル以上に、作品理解や日本語表現力が必要だと感じた」

現役大学生がドキュメンタリー映画2本を翻訳!「外国語のスキル以上に、作品理解や日本語表現力が必要だと感じた」

「WATCH 2026: For a Sustainable Future(以下、WATCH 2026)」は、国内外の大学生がSDGsをテーマにしたドキュメンタリー作品の字幕翻訳を手掛け、その上映とトークセッションなどを行うインターンシップ・プログラムだ。JVTAが主催し、東京外国語大学が共催、神戸市外国語大学が協力の産学協同プロジェクトで、今回で5回目の実施となる。国内外から約25名の大学生がインターンとして参加し、字幕翻訳から上映イベントの企画・運営・広報活動に取り組んでいる。今回上映するのは、日本語字幕をつけた長編ドキュメンタリー1本と英語字幕をつけた短編ドキュメンタリー1本の計2本だ。

『アマニを探して ~少年が見た大地の真実~』は、アフリカが舞台となった長編ドキュメンタリー。ジャーナリストを志望する少年が、ケニアの自然保護区で起きた父親の不可解な殺害事件の真相を追う。そして事件を調べる過程で、地域を取り巻くさまざまな問題をも明らかにしていくという物語だ。インターン生は本作の日本語字幕を制作している。

『主食、崩壊危機。』は、高齢化が進み作り手の数が急激に減少している「米」がテーマ。「令和の百姓一揆」を起こして所得補償を訴える小規模農家と、革命的手法を取り入れ効率化を図る大規模農家。対照的な2つの農家への取材を通し、日本の米作りを考えるドキュメンタリーだ。日本語で作られている本作については、インターン生が英語の字幕を制作している。



プロの映像翻訳者の指導を受けながら、日本語字幕・英語字幕を制作
インターン生のほとんどは翻訳未経験者だ。インターンの初期にJVTAのプロの映像翻訳講師から指導をうけ、それから上映作品の字幕翻訳実務に取り組む。インターン生の鈴木夕佳さん(東京外国語大学卒業、大学院進学予定)は初の字幕づくりを通して、「字幕翻訳には高い外国語スキルが必要だと思っていたが、実際は日本語表現力が必要だと感じた」という。

「字幕翻訳に挑戦する前は、高い外国語のスキルが何よりも重要だというイメージを持っていました。しかし実際に翻訳に携わってみると、それ以上に作品の背景を理解し、自然で分かりやすい日本語に落とし込む表現力が求められると感じました」(鈴木さん)

研修の様子

インターン生は数人でチームを組み、チーム毎にシーンを分担して翻訳作業を進める。お互いに考えた字幕案を比較しフィードバックしあうことで、より良い字幕にすることを目指す。

「字幕翻訳は単に外国語を日本語に置き換える作業ではなく、作品や場面に即した表現を熟考し、限られた文字数で情報を伝える力が求められます。そこに難しさを感じています。チーム内では、このような制約がある中で、どうすれば必要な情報を落とさず、かつ読みやすい字幕にまとめられるか話し合いを重ねてきました。複数の訳案を比較することで、一人では気づけなかった表現や言葉選びを学び合い、それぞれの翻訳に活かすことができています」(鈴木さん)

インターン生が翻訳した両作品は、オンライン上映と東京外国語大学での上映会「TUFS Cinema SDGsを考える映画特集」の2カ所で見ることができる。アフリカの干ばつや日本の米農家減少の問題について、前知識がない人達にも分かりやすく、かつ映画としても楽しめるよう、インターン生は心血を注いで字幕翻訳に取り組んでいる。ぜひその成果を、オンライン上映または東京外国語大学での上映会で見ていただきたい。上映情報、お申込みはWATCH 2026の公式ウェブサイトでチェックを。

■上映作品情報

『アマニを探して ~少年が見た大地の真実~』
ニコール・ゴームリー&デブラ・アロコ監督/2024年/アメリカ、ケニア/80分

トライベッカ映画祭「最優秀新人ドキュメンタリー監督賞」、レインダンス映画祭「最優秀長編ドキュメンタリー賞」受賞作品

ジャーナリストを志望する少年が、ケニアの自然保護区で起きた父親の不可解な殺害事件をめぐって調べを進める。そして真相究明を進める中、地域を取り巻くさまざまな問題が明らかになっていく。
学生が制作した日本語字幕つきで上映。

『主食、崩壊危機。』
佐藤洋紀監督/2025年/日本/11分

Yahoo!ニュース「ベスト エキスパート 2026」グランプリ受賞作品分

社会の変化によって、私たちの主食が大きな危機に直面している。本作は日本の主食である米の生産現場を取材しながら、食料をめぐる問題の背景と未来への課題を探っていくドキュメンタリー。
学生が制作した英語字幕つきで上映。

本作品はYahoo!ニュース エキスパート「ドキュメンタリー」の協力のもと上映します。
※Yahoo!ニュース エキスパート「ドキュメンタリー」は「人々の心を動かして、社会課題を解決する」をミッションにクリエイターの作品発信をサポートするメディアです。
Yahoo!ニュース エキスパート「ドキュメンタリー」:https://news.yahoo.co.jp/documentary/

■オンライン上映
配信期間:2026年7月9日(木)~7月19日(日)
形式:オンデマンド上映
参加費:無料
視聴方法:WATCH 2026ウェブサイトの「上映作品」より事前申し込み

■上映会「TUFS Cinema SDGsを考える映画特集」
開催日時:2026年7月19日(日)13:00~16:00(12:40開場)
会場:東京外国語大学 アゴラ・グローバルプロメテウス・ホール(東京都府中市)
※同時にZoomでのライブ配信も実施。
参加費:会場・オンライン共に無料
参加方法:会場参加は東京外国語大学 TUFS Cinema申込ページより申し込み

https://www.tufs.ac.jp/event/2026/260719_c01.html

ライブ配信は下記より申し込み

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeWtEqAYQOEDY-czLpLE7urKuW6w8o27FvDMqF41A5z2oml0A/viewform

【当日の内容】

映画『主食、崩壊危機。』本編上映(11分)
上映後トーク(30分)
講演者 佐藤 洋紀(映像ディレクター)

休憩

映画『アマニを探して ~少年が見た大地の真実~』本編上映(80分)
上映後トーク(45分)
講演者 大石 高典(東京外国語大学大学院総合国際学研究院・准教授)

各作品やインターンシップ・プログラムの詳細はWATCH 2026公式ウェブサイトから

◆【映像翻訳科 次期開講は2026年10月予定】
映像翻訳にご興味をお持ちの方に向け、リモート個別相談を開催しています。映像翻訳の詳細はJVTAのカリキュラム等についてマンツーマンでご説明します。お気軽にご参加ください。
※詳細・お申し込みはこちら