News
NEWS
Tipping PointinBLG

代表/新楽直樹のコラム「Tipping Point」連載20年 特別編(3) 一瞬の煌めきを見逃さない

代表/新楽直樹のコラム「Tipping Point」連載20年 特別編(3) 一瞬の煌めきを見逃さない
Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page
「Tipping Point」の連載を開始したのはインターネットが日常化し始めた2002年。スクール・メルマガの配信と共にスタートし、これまで200本以上のエッセーを綴りました。20年の節目を迎える今、「なぜ書くのか」「自立した職業人であることを目指す皆さんに何を伝えることができるのか」を、初心に立ち返って見つめ直します。

 

自分の弱さや未熟さを肯定することを、私は惨めだとは思わない。
 

それは、(もっと成長したい、成長できる)という強い意志の裏返しだからだ。自分の未熟さを認めつつ、それでも折れず、静かに耐えて、学び、成長しようと努力する人を見ると、私は無条件で応援したくなる。自分もそうありたいと願っているから、共感が溢れ出す。
 

だからこそ、同じ志を抱く人たちには私のセンサーがとらえた小さな真実を届けたい。その気づきや発見によって私が少し学び、少し成長できたのだから、きっと役に立つはずだ――。Tipping Pointはそういう願いを込めた連載だ。
今回はバックナンバーから、この瞬間も私の心の支えとなり、判断や行動の指針となっている思いや信念を獲得するに至った話を綴った3本を紹介したい。
 

■なぜ行動を起こすのか、何が心を突き動かすのか
1つ目は、2019年11月の「追悼 緒方貞子さん ~難民支援と映像翻訳~」
https://www.jvta.net/blog/tipping-point/returns10/
 

これまでの人生で最も尊敬する人物を綴ったエッセーだ。映像翻訳に打ち込むJVTAの修了生や受講生の皆さん、スタッフに向けて、緒方さんから直接贈られたメッセージは、死ぬまで私を勇気づけてくれるだろう。皆さんにとってもそうあってほしい。
 

「祖国を奪われた人々の過酷な現実、恐怖や喪失、希望や成功、困難を生きぬく力を描いた作品と向き合い、字幕翻訳を行う作業には、並々ならぬご苦労があることでしょう。
UNHCRの啓発活動に対するJVTAと映像翻訳者の方々のご協力に、あらためて感謝を申し上げると共に、ますますのご発展をお祈りいたします」。

 

平等で幸福な人間社会の実現を信じ、時に怒り、時に戦い、真の人道主義とは何かを自らの行動で世界に示された緒方貞子さん。映像翻訳者の思いと活動に心を寄せて頂き、ほんとうにありがとうございました。

 

この私のエッセーは国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の公式ホームページやSNSなどでもたびたび紹介されている。そして現在、UNHCRでは「UNHCR WILL2LIVE Cinema 2021 募金つきオンラインシアター」を開催中だ。
 

「UNHCR WILL2LIVE Cinema 2021 募金つきオンラインシアター」
2021年10月1日(金)~11月14日(日)
https://unhcr.will2live.jp/cinema2021/
WILL2LIVEムーブメント(旧「難民映画祭」)の公式サイトより
https://unhcr.will2live.jp/news/07/17/otwd-movies-subtitles/
 

2つ目は、2008年1月の「コトバはヒカリ」
https://www.jvtacademy.com/blog/tippingpoint/2010/04/post-1.php
 

視覚や聴覚に障がいのある方々のための「音声ガイド」や「バリアフリー字幕」のプロの育成に、JVTAがなぜ関わることになったのか、そのきっかけを綴ったエッセー。
 

外国語がわからない人のための映像翻訳者、視力に障害のある人のための音声ガイド制作者。コトバでヒカリを与えるという共通点をもつ両者は、良き友であり、良きライバルであるべきだと思いました。そして、良きライバルがもっている技術、ハート、ミッションから、我々が学ぶべきことはたくさんあると、心を新たにしました。

 

音声ガイドとの出会いをくれたのは当時の受講生だ。1つ目のコラムにあるUNHCRとのご縁を演出してくれたのは、受講生ではないがスクールの説明会で来校した人だった。皆さんとの出会いは、JVTAの事業はもちろん、私の生き方そのものに大きな影響を与えている。
 

■人生の難問を一瞬で解き明かす
最後に紹介したいのは2011年2月の「“生きる鏡”と暮らす」
https://www.jvtacademy.com/blog/tippingpoint/cat10/
 

1冊の本との出会いが「私の人生にまとわりついていた難問」を魔法のように解決してしまったという話。しかもその箴言は本の内容そのものではなく、訳者によるあとがきだった。ペットと暮らす人もそうでない人も、ぜひ考えてみてほしい。
 

人の心は「言葉にできない感情」で埋め尽くされている。感情は目には見えないから、それは確かに存在するはずなのに再現できない。再現できないからその感情を人と共有できない。だからストレスが溜まる、苦しい。
裏を返せばその感情を言葉で表現し、他者と共有できるようになった時の喜びは測り知れないほど大きい。最近そのことをあらためて実感した。
・・・・・・これだと思った。私の心に居座っていた「言葉にできない感情」の正体に、ついに出会うことができた。しかも、かくも美しく気高い文章によって。

 

今読んでほしいエッセーはほかにもたくさんある。バックナンバー(すべてではない)はページ下のリンクから読めるので、ぜひ皆さんにとって共感できるコラム、気づきがあるコラムに出会ってほしい。
そしてできれば「よくわからなかった」「自分もそう思う」など、一言だけでもいいので感想を送ってほしい。私にとってはそれが大きな学びにつながるかもしれないからだ。
 

「小さいがキラリと光る真実」は、案外身近なところに潜んでいる。「学びのセンサー」を働かせていれば、皆さんにもきっと見つかるはずだ。(特別編全3回了)
 
※「Tipping Point」連載20年 特別編(1) 尽きることのない想いを、エッセーに託す
https://www.jvta.net/blog/tipping-point/returns19/
※「Tipping Point」連載20年 特別編(2) 言葉の錬金術 ~伝えることは、学ぶこと~
https://www.jvta.net/blog/tipping-point/returns20/

ちょっとした感想やコメントでもお気軽に。
メールをもらうと元気がでます!
niiraアットマークjvtacademy.com
※アットマークを@に置き換えてください。
※現受講生はslackで新楽宛てのダイレクトメールでもOKです。
————————————————–
Tipping Point by 新楽直樹(JVTAグループ代表)
学校代表・新楽直樹のコラム。映像翻訳者はもちろん、自立したプロフェッショナルはどうあるべきかを自身の経験から綴ります。気になる映画やテレビ番組、お薦めの本などについてのコメントも。ふと出会う小さな発見や気づきが、何かにつながって…。
————————————————–
Tipping Point Returnsのバックナンバーはコチラ
https://www.jvta.net/blog/tipping-point/returns/

2002-2012年「Tipping Point」のバックナンバーの一部はコチラで読めます↓
https://www.jvtacademy.com/blog/tippingpoint/

 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【映像翻訳にご興味がある方】
◆【2022年4月期開講】
入学をご検討中の方はいますぐ「リモート個別相談」へ(希望者には字幕体験レッスン可)
net_top_202110lastchance
※詳細・お申し込みは▶こちら
 

◆映像翻訳をエンタメのロサンゼルスで学びたい方】
ロサンゼルス校のマネージャーによる「リモート留学相談会」
net_top_LAsoudan20211120
※詳細・お申し込みは▶こちら
 

Tweet about this on TwitterShare on Google+Share on FacebookShare on TumblrPin on PinterestDigg thisEmail this to someonePrint this page