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【修了生・彩木香里さんの新たな挑戦】宮沢賢治の詩と童話を手話、音楽、語りで表現!

【修了生・彩木香里さんの新たな挑戦】宮沢賢治の詩と童話を手話、音楽、語りで表現!
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皆さんは、バリアフリー対応の舞台公演を観たことがあるだろうか?
 

現在、東京芸術劇場や新国立劇場などさまざまな会場で、聴こえづらい人、見えづらい人も楽しめるよう、字幕や音声ガイドをつけるなどさまざまな試みが行われている。JVTAがおすすめしたいのが、当校バリアフリー講座修了生の彩木香里さんが企画・上演する舞台『手話と音楽と語りで綾なすライブセッション』(6月29日(水)開催)だ。
 

この公演は、視覚や聴覚に障害のある観客も同じ空間で一緒に楽しめるよう、音声ガイド、字幕、手話通訳、そして音楽を振動と光で認識する「サウンドハグ」を導入したユニバーサル上演となる。主宰は、彩木さんが代表を務める劇団「ものがたりグループ☆ポランの会」。彩木さんは現在、プロのナレーターとして、テレビや映画の音声ガイドのナレーションほか、東京芸術劇場、新国立劇場、超ダイバーシティ芸術祭など舞台公演の音声ガイド制作やナレーション、舞台説明会など様々な現場で活動している。
 

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※修了生の彩木香里さん
 

「この公演は、全盲バイオリニストの白井崇陽さんと、ろう俳優の河合祐三子さんらと共演する新たな試みです。宮澤賢治作品『春と修羅』より2篇の詩の朗読に字幕と手話を融合します。またバイオリンとピアノの演奏を「SOUND HUG(サウンドハグ)」で体感していただけます。『よだかの星』は私の一人語りと、白井さん書下ろしのオリジナル楽曲の演奏、河合さんの手話と共にお届けします」(彩木さん)
 

「SOUND HUG(サウンドハグ)」とは、球体の音楽装置で、音楽に反応して振動し、音程に合わせて光を放つ。抱きかかえることで音楽を体感できるとして注目されている。本公演では聴覚障害者の人を対象に貸し出される(個数に限りあり、要予約)

ポランの会が行った体験会の様子

 

宮澤賢治といえば、独特なオノマトペが特徴だ。「どっどど どどうど どどうと どどう」(風の又三郎)や、「かぷかぷ」(やまなし)、きしきしきし(よだかの星)などユニークな表現が多い。この公演では全編にわたり、ろう俳優の河合祐三子さんによる手話がついている。VV(Visual Vernacular)という手法で、手や身体の動きを工夫して、「雪が降る」「風が吹く」などの様子をパントマイムのように表現する。手話を知らない人も楽しめるのがVVの魅力だという。また、河合さんが音の鳴るモノを身に着けることで見えづらい人達にも動きを想像してもらう、白井さんに河合さんの動きを感じてもらう、といった工夫も検討中だ。
 

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※河合祐三子さん
 

「『よだかの星』の冒頭の一文、「よだかは、実にみにくい鳥です」も、よだか自身の立場なのか、他者の目からみたことなのかで、手話の動きが変わります。そのニュアンスについて河合さんと何度も話し合いました。短い一文でもそれをどのようにお客様に伝えるのか? 細部にまでこだわっています」(彩木さん)
 

公演前にはオープン形式で、舞台説明会を行う。事前に会場の大きさや空間全体を知ってもらうことで、作品の理解が深まる。
 

「開演前に会場の広さや舞台面の様子、演者の立ち位置について解説します。舞台説明会は視覚に障害があるお客様を対象として一般開場の前に行われることが多いのですが、一般の方や舞台関係者の方にも、こういうサポートがあるということを知っていただきたいと思いオープン形式にしました。今は感染症対策を踏まえての上演でまだまだ制約がありますが、コロナ前は、衣装の素材や装飾、舞台セットなどに直接触ってもらっていました。今回は工夫を凝らして見えづらい方にも、足音や空気の動き、演者の気配などから臨場感を楽しんでいただきたいと思います」(彩木さん)
 

さまざまな人が集い、宮澤賢治の世界を共に体感するという実験的な試み。今後、こうした舞台公演をさらに広げていきたいと彩木さんは話す。

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※白井崇陽さん
 

「ありとあらゆる『壁』と『分断』に憂慮している昨今、私たちの周りには様々な『壁』や『分断』があると思います。『普通』という『壁』に、『常識』と言う『分断』に一矢報いるべく今回は、ある一つの点(視覚)と点(聴覚)を線(こころ)で繋いでみよう。そして繋いだものも可能な限り『全て』の人に届けよう。皆が繋がれば理解し助け合える。そうすれば壁も分断も今よりは少なくなる。まずはそのきっかけ作りから。お互いを『知る』ことから始めよう。という思いを込めて稽古をすすめています。会場でお待ちしています」(彩木さん)
 

JVTAはこの主旨に賛同し、協力している。「手話」と「音楽」と「語り」の融合から生まれる化学反応とは? 皆さんもぜひ、画期的な挑戦を自身で体感してほしい。
 

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◆手話と音楽と語りで綾なすライブセッション
日時:2022年6月29日(水)
   【昼公演】13時30分開演 
   【夜公演】19時00分開演
会場:ルーテル市ヶ谷ホール
料金:一般 前売 4,500円 当日 5,000円
   U25(25歳以下)  前売 2,500円 
 

詳細はこちら
 

【このプロジェクトについて】
よだかの星_3人の写真
「白井崇陽さんと河合祐三子さんと一緒に舞台をつくりたい。
みえない方に河合さんの様子を伝えたい。
きこえない方に白井さんの演奏を届けたい。
ただつくるだけで終わってしまわないよう、音声ガイドや字幕をつけ、サウンドハグを導入し、さまざまなお客様が、同じ空間で、一緒に楽しめる公演にするために…今、何ができるのか日々模索しています。本プロジェクトは当会としても初の試みです。新しい舞台表現への挑戦であり、『障害の有無に関わらず、全ての人に、何か伝わる物を一つ届ける』という可能性を広げていく為の大きな挑戦であるとも考えています。
『伝えたい』と思った。そこに壁があった。今後もその壁を少しでも低くできるような作品創りに取り組んでまいります。
 

このプロジェクトに興味を持っていただけましたら、ぜひクラウドファンディングのページもご覧ください。アップデートで稽古の様子などを記載しています」(彩木さん)
 

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